前世で世界最強だった俺は、また世界最強になろうと思う

つかっちゃ

戦いの始まり

危ないと感じたティオスはマルを巻き込んで転移させ王都の郊外の方にやって来ていた。


突然風景が変わったことにも一切反応を示さないマルはぽつぽつと喋り始めた。



「私は趣味で音楽をやっていましてね。それが影響してか、音魔法が少々得意なのですよ」

 


醜い鎧を纏ったマルは指先に骨で出来たような指揮棒を作り上げた。
そしてその指揮棒を敵前だというのに優雅に振るい始めた。




「それでは演奏を始めます──────────────────────“死の紡ぎし楽曲ジュグム・グローティ”」







その瞬間、マルの後方の空中にオーケストラの様な風貌をした骸骨の楽団が、半円を描くように現れた。
その骸骨の数は軽く見ても100体以上は居て、それぞれが禍々しい楽器を構えて居た。マルは骸骨が現れると、軽くこちらに向かって指揮棒を振るった。


その瞬間、禍々しくも壮大さを感じる音楽がなり始め─────────


───────その音波で攻撃をしてきた。





ヴァイオリンが弾かれると鋭い斬撃がティオスの周りにどこからとも無く現れ、無慈悲に攻撃をしてくる。

ドラムの軽快なドラムロールが響けばそれと同等数の様々な属性の魔法が雨霰の様に降り注ぐ。

コントラバスが響けばその低い音がムチのような自由自在に蠢く斬撃になり、バスドラムが叩かれるとその鳴り響く重低音が巨大な拳のような打撃を繰り出し、フルートやトランペットなどが吹かれればティオス周辺の空間を音波で超振動させ全てを塵にしてくる攻撃を絶え間なく繰り出してくる。


「クソ…やりにくい相手だ」
「大丈夫ですか?ご主人様」
「まだ始まったばかりだ、問題ない」


音楽が奏でられれば奏でられるほどこちらは追い詰められていく。マルの方はまったく体力も消耗せず、指揮棒を振るえば圧倒的な攻撃の手数で攻撃を繰り出して来る。








だが、こちらもやられっぱなしではない。
そちらは邪神だがこちらは魔神だ。魔の神なのだ。



「そんな魔法程度、こちらが制御を奪ってやるまで」






ティオスは一旦距離を置くとマルの方向、正確にはその後ろの楽団に手を向けると、呼びかける様に声を出した。





「───我、魔の神に平らげよ──」





その瞬間、音波攻撃の標的がマルに移った。しかしマルはそれを見越してか予め避けに入っていた。なのでティオスは死の紡ぎし楽曲ジュグム・グローティを止めた。

意味が無いと判断したからだ。



「やはり魔の神は厄介ですね。魔法ならなんでも操れてしまう」
「だがそちらもまだまだ手はあるのだろう?」
「ええ。あまり得意では無いのですが──肉弾戦と洒落込みますか」




マルは指揮棒の形状を変えると3mはある巨大な骨の鎌を作り上げた。それに答えるようにティオスも左手にドラゴンを模した模様のある半透明な紫と黒の一振りの剣を作り上げた。


互いに自分の武器を構えると、前動作なしでいきなり動き交わし合うのだった。



その武器のぶつけ合いはその後数十分にも及ぶ激戦となる────。

















最近今までよりもクオリティが下がってきてます…申し訳ないですm(__)m

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