前世で世界最強だった俺は、また世界最強になろうと思う

つかっちゃ

自己紹介。そして準備

銀の翼というB+ランクパーティに連れられてカウンターの近くにやってきた。サブリーダーだと言うショートヘアの女性が依頼書を職員に渡して何やら色々とやっていた。
特にその間はすることも無いのでライヴがぱんぱんと手を鳴らすと


「それじゃあまずは自己紹介をしようか!俺はさっき言った通り、この“銀の翼”のリーダーのライヴだ。剣術が得意なんだ。よろしくな!」
ライヴは一歩前に出て軽く礼をした。


「じゃあ次はボクが。ボクの名はルイ。糸術を主に使っているけど、場合によってはダガーを使っての戦闘を得意としている。他は戦術考案担当だね」
ルイは黒いフレームの眼鏡をクイッと上げながら自己紹介をした。


「ターニャは、ターニャって言うの。回復メインの魔法使いなの。よろしくなの」
少し自信なさげに挨拶をしたのは猫人族びょうじんぞくの女性だった。バレイヤージュの髪の毛の上にちょこんとある猫耳がぴくぴくっと動いていた。


「俺はオラルという。見ての通り魔人族だ。戦斧を得意としている。よろしく頼む」
そう言って前に出たのはパープルアッシュの長髪を後ろで纏めている筋肉隆々としている大柄な男性だった。背中には巨大な戦斧を抱えており、かなり重そうだがそんな素振りは見せずに頭を下げてきた。



そして丁度、カウンターに依頼受注の為に一人手続きをしていたダークグレーのショートヘアのスラッとした女性が帰ってきた。

「あら?自己紹介中?なら、私の名前はメリッサよ。耳が長いから間違われやすいけど、長耳族じゃなくて森人族ね。所謂エルフよ。攻撃魔法メインね。よろしくね」
翡翠色のイヤリングをしていて、片耳に髪の毛をかけていて凄く仕事の出来るタイプの人っぽそうだった。






「それじゃあこちらも。俺はこっちのパーティのリーダーをしているティオスだ。得意武器は無い…が、一応全ての武器を一通り使えるし魔法も全て使える。よろしく頼む」
「私はリエスよ。見てわかると思うけど長耳族。力魔法を得意としてるわね。最近はティオスのお陰で他の魔法もギリギリ戦闘で使える程度には扱えるわ」
「私はご主人様の従者でありこのパーティのメンバー、シトリーで御座います。ご主人様と同様、一通りの事は出来ます。よろしくお願いします」



そう言って両パーティの顔合わせ&自己紹介は終わった。
一通り済んだ事を見計らって銀の翼サブリーダーのメリッサが今回の依頼についての説明を始めた。



どうやら今回は賊討伐の様だった。ここの近くにある、と言っても馬車で丸2日の距離にある村が今回の依頼先なのだが、ここ一週間で村のおんな子供の過半数が日を追うごとに消息不明になっているらしい。


「───ギルド側の予想だけど、これには“緋き髑髏”が関わっているかもしれないらしいわ」
「緋き髑髏だと!?」
「すまない、緋き髑髏とは?」


ティオスは聞き覚えの無い言葉で、それを聞いて驚いていたライヴに質問した。


「緋き髑髏。国内有数の犯罪者達の集まりさ。これまでにも様々な裏稼業に手を出していて、こういう手の犯罪にはかなりの確率で一枚噛んでいるんだ」
「それでそんな凶悪集団が関わっているかも知れない依頼がB+なんだ?今まで数々のそういった事件に一枚噛んでいたんだろう?それを未だに駆逐できていないと言う事は相当な手練なんだろうな。そんな依頼を達成するなんてAランクでも難しいんじゃないか?もっと言うとこのたった8人じゃ相手の数に押されて圧倒されるだけじゃないのか?」


ティオスが至極真っ当な意見を言うと、ライヴとメリッサは顔を見合わせ、追加情報を言った。


「それなんだけど緋の髑髏って強い訳じゃないんだ。少数で動いていて、尚且つ仕事も早いがどういう訳か討伐をしに来る冒険者達に見つかると────自殺するんだ。捕まって拷問にかけられるのが嫌なのか───はたまた余程漏らしたくない情報があるのか。そのお陰で今まで緋き髑髏のアジトが分からず仕舞いで未だに淘汰されていないんだ。不甲斐ない事に」



ライヴの語るその姿から異様に哀愁が漂って来ていてその場にいた者は思わずしんとしてしまった。その様子を見たメリッサはフッと少し吹くと


「あ〜あ〜あ〜、そんなに静かにならないの。そうだティオス君」
「?」
「君はさっきこの人数じゃ無理だと行ったわよね?」
「…ああ」


メリッサはそんなティオスの様子を見て少し笑うと

「でも、君なら出来るわよね?────現エリザベート戦術学園で注目のダークホース君?」
「!?」


ティオスはまさかメリッサからそんな言葉が出てくるとは思ってもいなかった為、目を見開いて驚いた。
それと同時に一体この女は……?と思案顔になっていると


「実は私、エリザベート戦術学園の学園長エリザの孫娘なのよ。だからあなたの様な生徒の情報をエリザ婆様は私に教えてくれるのよ」
「生徒の情報を勝手に漏洩させないで欲しいのだが…」
「そんな事エリザ婆様に言ってよね。まあ要するに君達がいれば簡単な依頼だし何より賊討伐は簡単にランクが上がるわよ?」


そう言われては是非もない。



それから全員がすぐに準備を始めて11時過ぎには8人で件の村に馬車で向かうのだった。

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