前世で世界最強だった俺は、また世界最強になろうと思う

つかっちゃ

規格外 vs 規格外?

グアンとの試合中に来た突然の乱入者に観戦していた生徒達、Sクラスの全員、ガーネットまでもが驚いていた。

しかしそんな周りの視線など興味無いとばかりにカナタはニコニコと愛嬌のある笑顔でティオスと向き合う。




「いやぁ、この俺でも底の知れない相手と戦える日が来るなんて、なんて仕合せなんだろう!」
「それは光栄な事だ。俺もお前の様な奴と闘うのは久しぶりだ。張り切らせてもらうぞ?」
「俺も頑張らせてもらうよ!楽しい楽しいバトルをしよう!!」


ピョンピョンと準備運動をするかのようにしていたカナタは体が温まったのかスッと体勢を低くすると、





「──それじゃあ、俺から行くね?」
「ああ。どんとこい」





刹那、爆発したかのような衝撃がグラウンド全てに響き渡る。
その威力はまさしく規格外。観ていた生徒達はSクラスを除き全員がその爆風で10m程吹き飛ばされた。



二人がいた場所は砂煙で全く見えない。しかし、その場所からは絶えず音が聞こえてくる。それにいち早く気づいたのはアサド。






「おい」
『『?』』
「この音────あの二人、拳でやり合ってやがる」
『『はっ!?』』




そう、この爆風はカナタの拳とティオスの拳がぶつかりあった時に発生した衝撃波だったのだ。しかし砂煙の中から聞こえている音は到底拳からなっていい音では無い。

鈍器と鈍器を殴りあわせているような、しかし時々聞こえるのは刃物を振るっているような風切り音。



全員が『嘘だろう…?』と砂煙をじっと眺めていると、突然砂煙が裂けた。否、砂煙だけじゃない。地面まで裂けた。





「──ほらな、拳だったぜ」
『『……』』
「あの二人、既に師匠と同じ土俵まで上がってきてやがる」




アサドその発言に全員動揺が隠せない。勿論、擲皇という拳術の頂点に居る者ならば分かるが、まだ12歳であるティオスと同い年くらいに見えるカナタがその擲皇と同レベルだと言われると戦慄もする。

そんな規格外2人の拳術の交差は3分ほど続くと、カインが背中の剣に手を掛けた。




「ティオス、次はこれ使ってやろう!」



カインがそういって投げ渡してきたのは一振りの剣。その剣からは神聖なオーラが滲み出ており、カインの物なのに不思議とティオスによく馴染む。



「それ聖武器だから使用者の思った通りに変形するよ」
「!?初めて見たぞ…お前は使わないのか?」



ティオスの本気で驚く顔にSクラスの全員が驚いた。ティオスがあそこまで目を見開き驚く事なんて殆ど無いのでそういう顔は皆が初めて見た。しかももっと気になるワードが。




聖武器。




神話の時代、当時最強だったと言われる神の一柱シヴァが使ったとされる神話の武器。世界中の学者達が血眼になって探しているものをまさかこんな場所で見られるなんて思わなかった。


ティオスがそんなものを貸してくれても良いのかと聞くと。



「勿論使うさ。“聖武器召喚”!」

『『『『なっ!?!?!?』』』』



カナタが伸ばした右手が光り輝くと、ティオスが持っている物と全く同じ武器が出現した。






******






コイツは一体何者なんだ?
前世では世界最強になって、情報なんか手に取るように自分の元に入ってきていてもう真新しい物なんか無いと思ってたのに。

聖武器召喚。

恐らくカナタのスキルなんだろう。こんな凄まじいスキルなんか今までに聞いたことがない。しかもスキルだけじゃ無い。
まだ本気を出していないがそれでもこの俺と張り合えるだけの力がある。そんな奴と今戦っている。



────面白い。





「俺は少々お前のことを見くびっていたようだ」
「おっ?やっと本気でやる決心がついた?」
「ああ。ただ一つ忠告がある」
「なに?」

「─────死んでも恨むなよ?」







発言したと同時にティオスはその剣を振りかざし、カナタの頭スレスレの場所まで剣を降ろした状態でパっと現れた。

「っ!!くっ」

カナタはその驚異的な反射と勘で咄嗟に飛び退き攻撃を逃れたが、逃れた先に変形させた剣、金糸の張り巡らされたトラップが仕掛けてあった。

カナタはそれすらも反射的に高く飛び避けると、


「───遅いぞ」
「なっ!?」


白金に輝く鎌を振り下ろすティオスと空中に居るカナタの目線が合う。

ティオスの手には肉を切る感触、骨を立つ感触がしっかりと伝わってくる。
これで勝っただろうと思いゆっくり地上に降りてくると地面で倒れ伏しているはずのカナタが待ち構えていて、白金の鞭をティオスに巻きつけた。


「今度はこっちの番」


カナタがそう呟いた途端、ティオスも不味いと感じ逃げ出そうとするが鞭に掴まれたままで避けられなかった。



威風堂々たる爍爍スヴィエート・ディア!!」



赫う鸞がティオスの胴体向けて光速で飛んでいくと────





─────────ティオスの胸を貫いた。






──────ぽっかりと胴体に風穴を開けられたティオスがそこには残っていた。


















戦闘シーンの表現が苦手です…
これからはもっと臨場感がある書き方をがんばって学んでいきますのでよろしくお願いします。

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