とある人達の話
1人目 8.新しい関係
翌日、私はパン屋に行こうか悩んでいた
昨日の話を聞いてから、どう接していいかわからなくなってしまったのだ
もちろんいつも通り挨拶してお気に入りのパンを買って、るりちゃんと母親とお話して、帰って食べてお風呂に入って寝ればいいだけだ
ポンッ、とメールが届く音がする
見るとるりちゃんの母親からだ、どうやら昨は申し訳ありませんでしたという事と、るりちゃんが学校のことを話して気持ちが楽になったと言っていたことのようだ
私も返信をする
「連絡ありがとうござます、私にはそのようなことしか出来ないので助けになれば幸いです、また何かお困り事があれば気軽に話してみてください...」っと
本当はもっと日常的に受けてる恩を返したいのだがこのくらいで充分だろう、家族のテリトリーに自分から踏み入るのはあまり良くない
後日
カランカラン
ドアについているベルの音が鳴る
「おにーさん!いらっしゃいませー!」
トテテとるりちゃんが駆け寄ってくる
「あら、いらっしゃいませ」
母親もレジの向こうから出てくる、いつもと変わらない様子だ
「ねぇるり、おつかい頼まれてくれないかしら、卵1パックとキャベツお願いね」
「えー」
仕方ないなぁという顔をしたあとお金とカバンを持って走っていく
「おにーさん!るりが帰ってくるまで待っててね!」
わかったよと手を振る、するともうこちらを見ずに急いで買いに行ってしまった
「あの...」
パンを見ていた私に声をかけてきた
「はい、どうしました?」
なにか言おうとしていたが引っ込んでしまったようだ、だがまたこちらをじっと見てヨシっと何かガッツポーズみたいなことをしている
「あの...る、るりから聞いたんですけど!」
はて、なんの事だろうか
「わ、私とけ、けけ結婚がどうのこうのってあなたが言っていたと、るりから聞いたのですが!」
「え!なんでその話を?!」
なんでそれも少し違う、実際は再婚は難しいからそんな簡単には上手くいかないという内容だったはずだ
かく言う私も焦って変になってしまった
「わ、私に亡くなったんですが夫がいまして...そんな簡単に再婚という話はちょっと」
まあそうだろう、仲の良い夫婦だったから尚更だ
「でもあなたはるりのことを1番に考えていることもわかって、私もあなたならって少し思っていまして」
あれ、なんだか変な方向に進んでいないか?
「じ、実際にはその家計的にも...あ、今のはやっぱり無しでお願いします」
...
「そ、それで、も、もし、本気で考えていましたらせめて、最初はお付き合いからのスタートという事で...その...」
「えと、ど、どうぞよろしくお願いします...」
焦りすぎてなんだか上手いこと話せなくなっている
もちろんやましい気持ちなどはない、るりちゃんや母親のことを心配してのことだ
長い沈黙...
「ただいまーーー!」
るりちゃんが勢いよく帰ってくる
「あら!おかえりなさいるり」
救世主だ
「ほらるり、手洗いしないといけないでしょ、買い物ありがとうね、荷物預かるわね」
そのまま2人がレジの向こうへと消える、それから3分くらいだろうか、2人で帰ってくる
「ねー、おかーさんとおにーさん何話してたの?」
ギクッ!と私と母親の肩が揺れる
「えーとね、そう、今日のおすすめのパンをお兄さんにオススメしていたのよ」
「そうそう、今日は何が上手に焼けたとか色々聞いてたんだよ」
「ふーん?でも1つもパン選んでないよ?」
よく見ている
「えーと、それは...」
「ほらるり、お兄さんにるりのおすすめのパン教えてあげなさい」
少し納得してないようだがすぐに元気にオススメとその理由を教えてくれる
その後いつも通り3つほど選び、2人におやすみと言って帰る
家について少し経ったくらいだろうか、メールボックスにメールが一通届く
__________________________________________
今日はいろいろありがとうございました、これからよろしくお願いします。
ところでまた今度2人でお会いすることはできませんか?お時間はお任せします、よろしければお返事お待ちしております。
__________________________________________
とのことだ、もちろん仕事が休みの日と時間を伝える、返信は今日は遅いのでまた後日確認しますと付け加えてから眠りにつくことにした
昨日の話を聞いてから、どう接していいかわからなくなってしまったのだ
もちろんいつも通り挨拶してお気に入りのパンを買って、るりちゃんと母親とお話して、帰って食べてお風呂に入って寝ればいいだけだ
ポンッ、とメールが届く音がする
見るとるりちゃんの母親からだ、どうやら昨は申し訳ありませんでしたという事と、るりちゃんが学校のことを話して気持ちが楽になったと言っていたことのようだ
私も返信をする
「連絡ありがとうござます、私にはそのようなことしか出来ないので助けになれば幸いです、また何かお困り事があれば気軽に話してみてください...」っと
本当はもっと日常的に受けてる恩を返したいのだがこのくらいで充分だろう、家族のテリトリーに自分から踏み入るのはあまり良くない
後日
カランカラン
ドアについているベルの音が鳴る
「おにーさん!いらっしゃいませー!」
トテテとるりちゃんが駆け寄ってくる
「あら、いらっしゃいませ」
母親もレジの向こうから出てくる、いつもと変わらない様子だ
「ねぇるり、おつかい頼まれてくれないかしら、卵1パックとキャベツお願いね」
「えー」
仕方ないなぁという顔をしたあとお金とカバンを持って走っていく
「おにーさん!るりが帰ってくるまで待っててね!」
わかったよと手を振る、するともうこちらを見ずに急いで買いに行ってしまった
「あの...」
パンを見ていた私に声をかけてきた
「はい、どうしました?」
なにか言おうとしていたが引っ込んでしまったようだ、だがまたこちらをじっと見てヨシっと何かガッツポーズみたいなことをしている
「あの...る、るりから聞いたんですけど!」
はて、なんの事だろうか
「わ、私とけ、けけ結婚がどうのこうのってあなたが言っていたと、るりから聞いたのですが!」
「え!なんでその話を?!」
なんでそれも少し違う、実際は再婚は難しいからそんな簡単には上手くいかないという内容だったはずだ
かく言う私も焦って変になってしまった
「わ、私に亡くなったんですが夫がいまして...そんな簡単に再婚という話はちょっと」
まあそうだろう、仲の良い夫婦だったから尚更だ
「でもあなたはるりのことを1番に考えていることもわかって、私もあなたならって少し思っていまして」
あれ、なんだか変な方向に進んでいないか?
「じ、実際にはその家計的にも...あ、今のはやっぱり無しでお願いします」
...
「そ、それで、も、もし、本気で考えていましたらせめて、最初はお付き合いからのスタートという事で...その...」
「えと、ど、どうぞよろしくお願いします...」
焦りすぎてなんだか上手いこと話せなくなっている
もちろんやましい気持ちなどはない、るりちゃんや母親のことを心配してのことだ
長い沈黙...
「ただいまーーー!」
るりちゃんが勢いよく帰ってくる
「あら!おかえりなさいるり」
救世主だ
「ほらるり、手洗いしないといけないでしょ、買い物ありがとうね、荷物預かるわね」
そのまま2人がレジの向こうへと消える、それから3分くらいだろうか、2人で帰ってくる
「ねー、おかーさんとおにーさん何話してたの?」
ギクッ!と私と母親の肩が揺れる
「えーとね、そう、今日のおすすめのパンをお兄さんにオススメしていたのよ」
「そうそう、今日は何が上手に焼けたとか色々聞いてたんだよ」
「ふーん?でも1つもパン選んでないよ?」
よく見ている
「えーと、それは...」
「ほらるり、お兄さんにるりのおすすめのパン教えてあげなさい」
少し納得してないようだがすぐに元気にオススメとその理由を教えてくれる
その後いつも通り3つほど選び、2人におやすみと言って帰る
家について少し経ったくらいだろうか、メールボックスにメールが一通届く
__________________________________________
今日はいろいろありがとうございました、これからよろしくお願いします。
ところでまた今度2人でお会いすることはできませんか?お時間はお任せします、よろしければお返事お待ちしております。
__________________________________________
とのことだ、もちろん仕事が休みの日と時間を伝える、返信は今日は遅いのでまた後日確認しますと付け加えてから眠りにつくことにした
「その他」の人気作品
書籍化作品
-
-
34
-
-
32
-
-
1
-
-
157
-
-
6
-
-
35
-
-
104
-
-
1359
-
-
127
コメント