青篝の作詞集

青篝

『芽が出る日』

桜がそろそろ散る頃だね
あと何度君に会えるかな
心の隙間に涙が染み渡る

窓辺から飛ばした
飛行機のテスト用紙は
僕らの夢を未来に運んだ

夜の校舎に忍びこみ
グラウンドを走り回る
時には花火さえ打ち上げて遊んだ

桜の花びらが恋に舞う
君に告白も出来ぬまま
あの日の記憶の瞳が澄み渡る


葛藤を蹴飛ばして
ゴールへとねじ込むしか
僕らの過去は未来を選んだ

中身のない紙切れに
僕らは思いを込めた
この先の不安でインクが滲んだ

僕らが夢見た空に舞う
いくつもの過去を通り過ぎて
大人になるまでの道が浮かび上がる


桜と僕らが朝に散る
朝露に濡れた頬を拭って
夜明けを追い越せ

たとえ選んだ道が辛くても
君に終わりなんてないから

桜と共に淡く強くあれ
次の春に続く実を胸に
君の輝く夢を見守りたい

今日は芽が出る日

「青篝の作詞集」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「詩」の人気作品

コメント

コメントを書く