万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?
雪遊び
新しい武器についてメリルと話し合っているとようやく勉強を終えたところでレアードとセリスがやって来た。
「ラガスお兄様、勉強終わりました!!」
「終わりました!! だから一緒に遊ぼ!!」
「おう、そうだなぁ・・・・・・雪合戦でもするか」
二人共去年にやった事を覚えているのか、いそいそと雪玉を作り始めた。
「俺達もある程度作っておくぞ」
「分かりました。それにしても、遊ぶと言いつつ訓練にもなる事をするんですね」
「あいつらが遊びだと思っているから別に良いんだよ」
二人には投擲の訓練に、そして俺達が投げる雪玉を避ける回避の訓練にもなる。
勿論俺達は二人の雪玉に当たるつもりはないし、投げる雪玉も手加減をしてレアードとセリスがギリギリ避けられる速度で投げる。
投げる物が雪玉なので当たってしまっても冷たいと感じるだけで、痛みは殆ど無い筈だ。
「メリルだって良い案だって言ってたろ」
「別に否定はしていませんよ。ただ、遊びの内容に訓練も含まれていると言っただけです。正確には心配性だなと思っただけです」
「その考えは別に隠す必要は無いだろ。てか、弟妹の事を心配するのは当たり前だろ」
二人共学校を卒業したら俺達同様にハンターになるって言ってるんだし。
それを聞いた父さんと母さんは諦めた表情をしてたっけ。
まぁ、もはやそういう血が流れているとしか言いようがないな。
「お二人共才能という点ではかなりの物をお持ちです。そこまで過保護にならずとも確実に強くなっていかれると思いますが」
「確かにその通りだろうな。レアードは良い魔法使いに、セリスはカロウス兄さんの様な剣士になるかもしれない。ただ、人生何が起こる変わらないのが基本だろ。その何かが良い事だけとは限らない。だからその良くない事が二人に起きた時に俺は後悔したくはないんだよ」
父さんと母さんのハンター人生を聞いていると、万全に準備をしていても予期せぬ襲撃に対応できない事が起こると思い知らされる。
「俺にはおそらく人がどう足掻いても手に入らない切り札が複数ある。それでも二人にはまだ優秀の域を出ていないし、切り札と呼べる技も持っていない。才能が有るから、その才能に胡坐をかかずに努力しているから万が一の時でも大丈夫。そう思っていたらいつか足元を掬われるかもしれない」
「・・・・・・そうかもしれませんね。ただ、その言葉だとラガス坊ちゃまは足元を掬われる事は無いと言っている様に聞こえますが」
こいつ・・・・・・いや、確かそう聞こえても可笑しくはないか。
けど、別にそんな慢心している訳じゃない。そこら辺の奴に負けるとは思っていないけど。
「俺には本当にお互いの命を懸けた戦いの経験が無い。逆鱗を露わにして襲い掛かってくる奴、自分の限界や死線を超えて立ち向かってくる相手との戦いもな。だからそういった局面での対応が遅れるかもしれない。勿論そんな場面に遭遇したらどう対処しようかと考えているけど、いざ実戦になれば思い通りに動かない方が大半だろう」
「命を懸けた戦い。逆鱗に触れた、死線を超えた攻撃。確かに私達はそういった修羅場を乗り越えた経験はありませんね。ただ、そんな場面に意図的に遭遇するのは難しいのではないですか?」
「それはそうだろうな。まぁ、ある程度雪玉が作れたんだし、考えるのは後にしよう」
うん、長々と話しながら作っていたから五十以上は雪玉が出来上がっていた。
「レアード、セリス! 準備は出来たか!?」
「「出来ました!!」」
「よぉし、それじゃあいくぞ!!」
こうしてまずは俺達からの先制攻撃で雪合戦は始まった。
「ラガスお兄様、勉強終わりました!!」
「終わりました!! だから一緒に遊ぼ!!」
「おう、そうだなぁ・・・・・・雪合戦でもするか」
二人共去年にやった事を覚えているのか、いそいそと雪玉を作り始めた。
「俺達もある程度作っておくぞ」
「分かりました。それにしても、遊ぶと言いつつ訓練にもなる事をするんですね」
「あいつらが遊びだと思っているから別に良いんだよ」
二人には投擲の訓練に、そして俺達が投げる雪玉を避ける回避の訓練にもなる。
勿論俺達は二人の雪玉に当たるつもりはないし、投げる雪玉も手加減をしてレアードとセリスがギリギリ避けられる速度で投げる。
投げる物が雪玉なので当たってしまっても冷たいと感じるだけで、痛みは殆ど無い筈だ。
「メリルだって良い案だって言ってたろ」
「別に否定はしていませんよ。ただ、遊びの内容に訓練も含まれていると言っただけです。正確には心配性だなと思っただけです」
「その考えは別に隠す必要は無いだろ。てか、弟妹の事を心配するのは当たり前だろ」
二人共学校を卒業したら俺達同様にハンターになるって言ってるんだし。
それを聞いた父さんと母さんは諦めた表情をしてたっけ。
まぁ、もはやそういう血が流れているとしか言いようがないな。
「お二人共才能という点ではかなりの物をお持ちです。そこまで過保護にならずとも確実に強くなっていかれると思いますが」
「確かにその通りだろうな。レアードは良い魔法使いに、セリスはカロウス兄さんの様な剣士になるかもしれない。ただ、人生何が起こる変わらないのが基本だろ。その何かが良い事だけとは限らない。だからその良くない事が二人に起きた時に俺は後悔したくはないんだよ」
父さんと母さんのハンター人生を聞いていると、万全に準備をしていても予期せぬ襲撃に対応できない事が起こると思い知らされる。
「俺にはおそらく人がどう足掻いても手に入らない切り札が複数ある。それでも二人にはまだ優秀の域を出ていないし、切り札と呼べる技も持っていない。才能が有るから、その才能に胡坐をかかずに努力しているから万が一の時でも大丈夫。そう思っていたらいつか足元を掬われるかもしれない」
「・・・・・・そうかもしれませんね。ただ、その言葉だとラガス坊ちゃまは足元を掬われる事は無いと言っている様に聞こえますが」
こいつ・・・・・・いや、確かそう聞こえても可笑しくはないか。
けど、別にそんな慢心している訳じゃない。そこら辺の奴に負けるとは思っていないけど。
「俺には本当にお互いの命を懸けた戦いの経験が無い。逆鱗を露わにして襲い掛かってくる奴、自分の限界や死線を超えて立ち向かってくる相手との戦いもな。だからそういった局面での対応が遅れるかもしれない。勿論そんな場面に遭遇したらどう対処しようかと考えているけど、いざ実戦になれば思い通りに動かない方が大半だろう」
「命を懸けた戦い。逆鱗に触れた、死線を超えた攻撃。確かに私達はそういった修羅場を乗り越えた経験はありませんね。ただ、そんな場面に意図的に遭遇するのは難しいのではないですか?」
「それはそうだろうな。まぁ、ある程度雪玉が作れたんだし、考えるのは後にしよう」
うん、長々と話しながら作っていたから五十以上は雪玉が出来上がっていた。
「レアード、セリス! 準備は出来たか!?」
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