万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?
早熟
(全く・・・・・・本当に末恐ろしいな)
リットは息子であるラガスの技術の高さに驚かされていた。
(無駄な魔力を抑えて殺す。俺はそういった技術をハンターとして活動初めて五年ほど経ってから意識し始めたんだがな。それをまさか六歳で意識して完成させるなんてな)
普通の子供が考えつく発想では無い。
親が自身より上のランクのハンターであり、子供をハンターとして生きる事が出来るように教育した場合でもラガスの年齢でそういった技術は教えない。
リットはそう確信する事が出来た。
そもそもラガスの年齢ではモンスターを倒す技術よりも、ハンターとしての技術を率先して教える。
モンスターを倒す技術も教えるにしても、確実に倒して殺す方法を教える。
魔力の節約が出来るとしても、殺し損ねる可能性のある技術を教えようとはしない。
(正直まだまだあいつの事を甘く見ていたな。戦い方に関しては考えが既に一流に近いか? それに決して傲慢になりはせず努力を惜しまない。だからといって余裕がない訳でもない・・・・・・あの大会に出させたら良いところまで行くかもしれないな。いや、優勝できる可能性だってある筈だ)
約一年後に貴族の子供達を戦わせるトーナメントが開催される。
それにラガスが出場すれば優勝をかっさらえるのではと思ったが、それは無いなと思い首を横に振る。
(あいつは目立つ事が嫌いだからな。そもそもトーナメントには出ないだろう。ただ・・・・・・あいつの持つ全てを出せば確実に優勝出来る筈だ。親の贔屓目抜きで断言できる)
周りの子供達とは何かが違う。血統が優秀な公爵家の子息であろうと関係が無い。
そうリットが思ってしまうほどラガスは驚異的な速度で強くなっている。
(早熟・・・・・・とも言えるが、底が浅い訳では無い、寧ろ深いだろう。アビリティの事を考えれば限界を迎えるのは当分先。あいつは目立ちたくないかもしれないが、ハンターランクはいずれ俺を超える)
ハンターとして、ベテランの一つ上の領域までたどり着けたリットはラガスが自身を超える事も確信する。
ラガスの事はそこまで心配していないが、歳が二つ上の兄であるアリクの事がリットはかなり心配だった。
(ハンターとしての俺に憧れてくれているのは嬉しい事だ。現にメインで長剣を使っているのは息子たちの中でアリクだけだからな。ただ・・・・・・アリクには言いづらいが、剣の才能はおそらくラガスの方が上だ)
ラガスも長剣の訓練を行っており、既に剣術のアビリティも習得している。
(もう少し考えるという事を覚えてくれたらな・・・・・・今のままではラガスに一矢報いる事すら出来ない可能性が高い)
言葉や行動にこそ出ていないが、アリクがラガスを目の敵にしている事は分かっている。
二人が戦ってラガスに負けて欲しい、という訳でもない。
しかしアリクは今、一つの事にしか意識が向いていない。
それでは前に進む事が出来ない。そしてそのままではアリクがラガスと勝負して勝つ事は不可能に近い。
(今のアリクは視野が狭すぎる。多彩な才能を持っているラガスには何かに特化しない限り勝負にならない。ラガスは器用貧乏といえる枠をすでに超えている。今のままだと・・・・・・将来的には双子の妹であるクレアにすら負けるか可能性はある)
ラガスを気に入っているクレアはラガスが行っている事に興味を持ち、自分に出来る事であればそれを真似しようとする。
結果的にクレアも同年代の子供達と比べて頭一つ抜けている実力を身に付けている。
(魔法の才能に関してはクローナ同様、完全にリアラの才能を受け継いでいる。そして棍術もサボらずに鍛えている。俺としては二人に強くなって貰いたい訳では無いんだがな・・・・・・まぁ、そういう家系だからと言えなくもないか)
自身の家族を思い出し、無理やり納得させた。
ただ、もしクレアと勝負して負けてしまったらアリクは立ち直れないかもしれない、或いは凶行に走る可能性も無いとは言い切れない。
(その辺りも考えておこないといけないな・・・・・・ふぅーーー、帰ったらリアラと話し合わないといけないな)
リットは息子であるラガスの技術の高さに驚かされていた。
(無駄な魔力を抑えて殺す。俺はそういった技術をハンターとして活動初めて五年ほど経ってから意識し始めたんだがな。それをまさか六歳で意識して完成させるなんてな)
普通の子供が考えつく発想では無い。
親が自身より上のランクのハンターであり、子供をハンターとして生きる事が出来るように教育した場合でもラガスの年齢でそういった技術は教えない。
リットはそう確信する事が出来た。
そもそもラガスの年齢ではモンスターを倒す技術よりも、ハンターとしての技術を率先して教える。
モンスターを倒す技術も教えるにしても、確実に倒して殺す方法を教える。
魔力の節約が出来るとしても、殺し損ねる可能性のある技術を教えようとはしない。
(正直まだまだあいつの事を甘く見ていたな。戦い方に関しては考えが既に一流に近いか? それに決して傲慢になりはせず努力を惜しまない。だからといって余裕がない訳でもない・・・・・・あの大会に出させたら良いところまで行くかもしれないな。いや、優勝できる可能性だってある筈だ)
約一年後に貴族の子供達を戦わせるトーナメントが開催される。
それにラガスが出場すれば優勝をかっさらえるのではと思ったが、それは無いなと思い首を横に振る。
(あいつは目立つ事が嫌いだからな。そもそもトーナメントには出ないだろう。ただ・・・・・・あいつの持つ全てを出せば確実に優勝出来る筈だ。親の贔屓目抜きで断言できる)
周りの子供達とは何かが違う。血統が優秀な公爵家の子息であろうと関係が無い。
そうリットが思ってしまうほどラガスは驚異的な速度で強くなっている。
(早熟・・・・・・とも言えるが、底が浅い訳では無い、寧ろ深いだろう。アビリティの事を考えれば限界を迎えるのは当分先。あいつは目立ちたくないかもしれないが、ハンターランクはいずれ俺を超える)
ハンターとして、ベテランの一つ上の領域までたどり着けたリットはラガスが自身を超える事も確信する。
ラガスの事はそこまで心配していないが、歳が二つ上の兄であるアリクの事がリットはかなり心配だった。
(ハンターとしての俺に憧れてくれているのは嬉しい事だ。現にメインで長剣を使っているのは息子たちの中でアリクだけだからな。ただ・・・・・・アリクには言いづらいが、剣の才能はおそらくラガスの方が上だ)
ラガスも長剣の訓練を行っており、既に剣術のアビリティも習得している。
(もう少し考えるという事を覚えてくれたらな・・・・・・今のままではラガスに一矢報いる事すら出来ない可能性が高い)
言葉や行動にこそ出ていないが、アリクがラガスを目の敵にしている事は分かっている。
二人が戦ってラガスに負けて欲しい、という訳でもない。
しかしアリクは今、一つの事にしか意識が向いていない。
それでは前に進む事が出来ない。そしてそのままではアリクがラガスと勝負して勝つ事は不可能に近い。
(今のアリクは視野が狭すぎる。多彩な才能を持っているラガスには何かに特化しない限り勝負にならない。ラガスは器用貧乏といえる枠をすでに超えている。今のままだと・・・・・・将来的には双子の妹であるクレアにすら負けるか可能性はある)
ラガスを気に入っているクレアはラガスが行っている事に興味を持ち、自分に出来る事であればそれを真似しようとする。
結果的にクレアも同年代の子供達と比べて頭一つ抜けている実力を身に付けている。
(魔法の才能に関してはクローナ同様、完全にリアラの才能を受け継いでいる。そして棍術もサボらずに鍛えている。俺としては二人に強くなって貰いたい訳では無いんだがな・・・・・・まぁ、そういう家系だからと言えなくもないか)
自身の家族を思い出し、無理やり納得させた。
ただ、もしクレアと勝負して負けてしまったらアリクは立ち直れないかもしれない、或いは凶行に走る可能性も無いとは言い切れない。
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