万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?
変わらず阿保
三歳の誕生日から二年経ったラガスは体が大きくなってきたので、最近では寝る前に少しだけ筋トレ。朝起きてからと昼にランニングをして持久力を高めていた。
現在のラガスの年齢だと、本来なら簡単な計算問題を解いたり文字を覚え、国の歴史などを覚えなけれなならないのだが、ラガスは起きてからは殆ど外で体を動かしている。
ただ、アリクの様に勉強がめんどくさいからといってサボっている訳では無く、計算に関しては暗算で問題を解けるため勉強する必要なし。
言葉に関しては意識がはっきりした頃から覚え始めていたので、今で全て記憶している。
学校の試験を合格するのに必要な国の歴史や、魔法の知識に関しては自主的に覚えているため両親や家庭教師はラガスに勉強しろとは言わない。
そして最近は木剣を使って素振りをしており、前世では実際に剣を振るう映像は剣道しか見た事が無いので、よく父さんに仕える兵士達の訓練を眺めている事もある。
兵士達はラガスが貴族にしては珍しく属性魔力の適性が無いと知っているが、日ごろからランニングなどを欠かさない姿も知っているためバカにする者は一人もおらず、自身も負けてられないと奮起する者が多くいた。
「ラガス坊ちゃま。何故坊ちゃまは剣術の練習をするのですか?」
「・・・・・・唐突だな」
素振りを中断して俺はメリルの方を振り向く。
八歳になったメリルは顔つきが可愛いからどんどん綺麗に変わっていき、後五~六年もすればかなりの美人になりそうだ。
ただ、こいつは偶に予想外の質問をしてくるんだよな。
「そうかもしれませんね。ただ、ラガス坊ちゃまは剣術などを覚えなくとも十分な戦力が有りますので。最近は体術のアビリティを習得しようと頑張っていられますので、正直私は魔弾のアビリティを習得している以上、剣術のアビリティを覚える必要はないかと思っています」
・・・・・・なるほど。確かにそう思えなくもないな。
ただ、一応理由があってアビリティを習得しようとしてる。
「確かに魔弾のアビリティは強力だと思う。このアビリティを習得できるのが俺だけなら尚更な。ただ、魔弾はアビリティである以上、魔力の消費は避けられない。だから魔力が切れた時の戦う手段が必要なんだよ」
「・・・・・・確かに理に適っていますね」
「まぁ、それだけが理由じゃないんだけどな」
「戦いの最中に魔力が切れた時の戦闘手段以外に、何か理由があるのですか?」
メリルは首を傾げて理由を聞いてきた。その表情から本当に理由が解らないというのが読み取れた。
俺ってそんなに頭の中に戦いしかないって思われてるのか?
毎日俺が何をしているのか見ているメリルからすれば、そう見られても可笑しくは無いのかもしれないな。
ただ、戦い以外にもちゃんとした理由があるんだよ。
「ほら、俺の父さんてハンター活動をしていて名が売れた時に装備していた武器って剣だろ。貴族の間でも父さんの実力はそこそこ広まっていると思うんだよ」
「ラガス坊ちゃまの言う通り、リット様の剣の腕はハンターの間だけでは無く、貴族の間でも知れ渡っていると思います。ただ、それとラガス坊ちゃまとどのような関係するのですか?」
「なに、簡単な話だ。剣の腕が高い父さんの息子である俺が、まともに剣を扱えないと父さんの面子が潰れる・・・・・・とまではいかないと思うけど、何かしらの嫌味は言われそうだからな」
親の得意分野は、子供も同じく得意分野になる。
前世の世界であまりスポーツ選手等を知らなかったので詳しくは無いけど、こっちの世界はそれが当たり前とまではいかずとも、前世よりは強いと思う。
母さんは魔法使いとしてそれなりにレベルが高い。父さんも勿論剣士としてかなりのレベルに達している。
それに対して使える魔法はある。しかしそれは基本的に隠すつもりなので第三者からすれば魔法のアビリティの適性が無いに等しく見える。
なので剣を少しくらいはまともに扱えるようにしたいと思っている。
「そうですか・・・・・・頑張ってくださいね、ラガス坊ちゃま」
「・・・・・・言われずとも頑張るつもりだ」
たく、いきなりそんな優しい笑顔を向けるなよ。普通に照れるだろうが。
そしてその日も訓練と歴史や魔法の勉強に時間を費やして終わった。
次の日、朝食を食べ終えた俺は部屋に戻る途中にアリクにいきなり声を掛けられる。
「おいラガス!! これから俺と決闘しろ!!!!!」
・・・・・・やっぱりこいつは変わらず阿保だな。
現在のラガスの年齢だと、本来なら簡単な計算問題を解いたり文字を覚え、国の歴史などを覚えなけれなならないのだが、ラガスは起きてからは殆ど外で体を動かしている。
ただ、アリクの様に勉強がめんどくさいからといってサボっている訳では無く、計算に関しては暗算で問題を解けるため勉強する必要なし。
言葉に関しては意識がはっきりした頃から覚え始めていたので、今で全て記憶している。
学校の試験を合格するのに必要な国の歴史や、魔法の知識に関しては自主的に覚えているため両親や家庭教師はラガスに勉強しろとは言わない。
そして最近は木剣を使って素振りをしており、前世では実際に剣を振るう映像は剣道しか見た事が無いので、よく父さんに仕える兵士達の訓練を眺めている事もある。
兵士達はラガスが貴族にしては珍しく属性魔力の適性が無いと知っているが、日ごろからランニングなどを欠かさない姿も知っているためバカにする者は一人もおらず、自身も負けてられないと奮起する者が多くいた。
「ラガス坊ちゃま。何故坊ちゃまは剣術の練習をするのですか?」
「・・・・・・唐突だな」
素振りを中断して俺はメリルの方を振り向く。
八歳になったメリルは顔つきが可愛いからどんどん綺麗に変わっていき、後五~六年もすればかなりの美人になりそうだ。
ただ、こいつは偶に予想外の質問をしてくるんだよな。
「そうかもしれませんね。ただ、ラガス坊ちゃまは剣術などを覚えなくとも十分な戦力が有りますので。最近は体術のアビリティを習得しようと頑張っていられますので、正直私は魔弾のアビリティを習得している以上、剣術のアビリティを覚える必要はないかと思っています」
・・・・・・なるほど。確かにそう思えなくもないな。
ただ、一応理由があってアビリティを習得しようとしてる。
「確かに魔弾のアビリティは強力だと思う。このアビリティを習得できるのが俺だけなら尚更な。ただ、魔弾はアビリティである以上、魔力の消費は避けられない。だから魔力が切れた時の戦う手段が必要なんだよ」
「・・・・・・確かに理に適っていますね」
「まぁ、それだけが理由じゃないんだけどな」
「戦いの最中に魔力が切れた時の戦闘手段以外に、何か理由があるのですか?」
メリルは首を傾げて理由を聞いてきた。その表情から本当に理由が解らないというのが読み取れた。
俺ってそんなに頭の中に戦いしかないって思われてるのか?
毎日俺が何をしているのか見ているメリルからすれば、そう見られても可笑しくは無いのかもしれないな。
ただ、戦い以外にもちゃんとした理由があるんだよ。
「ほら、俺の父さんてハンター活動をしていて名が売れた時に装備していた武器って剣だろ。貴族の間でも父さんの実力はそこそこ広まっていると思うんだよ」
「ラガス坊ちゃまの言う通り、リット様の剣の腕はハンターの間だけでは無く、貴族の間でも知れ渡っていると思います。ただ、それとラガス坊ちゃまとどのような関係するのですか?」
「なに、簡単な話だ。剣の腕が高い父さんの息子である俺が、まともに剣を扱えないと父さんの面子が潰れる・・・・・・とまではいかないと思うけど、何かしらの嫌味は言われそうだからな」
親の得意分野は、子供も同じく得意分野になる。
前世の世界であまりスポーツ選手等を知らなかったので詳しくは無いけど、こっちの世界はそれが当たり前とまではいかずとも、前世よりは強いと思う。
母さんは魔法使いとしてそれなりにレベルが高い。父さんも勿論剣士としてかなりのレベルに達している。
それに対して使える魔法はある。しかしそれは基本的に隠すつもりなので第三者からすれば魔法のアビリティの適性が無いに等しく見える。
なので剣を少しくらいはまともに扱えるようにしたいと思っている。
「そうですか・・・・・・頑張ってくださいね、ラガス坊ちゃま」
「・・・・・・言われずとも頑張るつもりだ」
たく、いきなりそんな優しい笑顔を向けるなよ。普通に照れるだろうが。
そしてその日も訓練と歴史や魔法の勉強に時間を費やして終わった。
次の日、朝食を食べ終えた俺は部屋に戻る途中にアリクにいきなり声を掛けられる。
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