逆ハーレム主人公を眺めるだけ

ネコ型飴細工

この異世界は

この異世界で分かったこと。

まず、学校の授業は、私が3年前に受けていた内容って感じ。
私が現役で受けている授業より簡単かな。

でもまぁ、この世界での私の年齢は、まだ定かじゃないから文明が遅れてるとかはまだわからないけど。

夢だから、私が都合(つごう)の良いようになってるだけだろうし。


あと、この学校は共学の全寮制。寮も普通に快適。
部屋は広いし、全員個室。

生徒数は少なめ。学年ごとに多少の差異はあるけど、
1クラス20人程度。各学年2クラスしかない。



そして生徒は名前はと言うと、皆日本の名前っぽいのよね。
容姿は、色々な国の方がいるなぁって感じかな。

でも、皆すごい美形。

美人扱いされない、いじられ役?みたいな、
男の子たちにお前ブスだなぁって、
言われているような子でも、
私の元いた世界では普通に可愛い。

やっぱり、夢はすごいな。


あさりについては、私とかなり仲がいいみたい。

常に2人で移動してる。授業中もずっと一緒。
何と言うか、親友?
だいぶ腹を割った話もしてるみたい。



此処からが重大なことなんだけど、
明らかに夢にしてはリアルすぎる。

転んだら普通に痛いし、食べ物は美味しいし。
しかも、この世界で私は1週間生活してる。

やけに長い夢だ。もしかしたら、夢じゃないのかも。

そんな馬鹿な。今流行りの異世界転生ってやつですか?

あー、何か考えるのめんどくさいなぁ。

「まきまき、なに渋い顔してんの?」

机冷たくて気持ちいい。
はぁ、机に突っ伏して寝てしまおうか。

「まきまき、朝礼、先生が来たよ。」

「あさりぃ、眠いのぉ」

この異世界に来ても寝起きの悪さと、朝の眠気は健在。

もう、授業も全部わかるし寝てしまいたい。

「皆さん、おはようございます。」

せんせー、おはようございます。
机に突っ伏したまま先生を迎える。

こんな態度でも、特に怒られることなく、驚かれもしない事から、この世界の私も常に怠惰(たいだ)らしい。

この異世界でも点呼はあるらしい。
やっぱり日本に近いものがあるのかな。他の国の学校に点呼があるか知らんけど。

「高橋 真希」

「はーい」

机に突っ伏して返事します。机冷たくてきもてぃ。
そんな私に対して先生スルー。

はぁ、今日も異世界であるという事以外は、平和な日常が始まる。


「おはようございます!遅刻しました!」

勢い良く、教室に入ってくる。
扉が壊れそうなので優しく開けていただきたい。
私の眠りも妨げられるし。

入って来たのはかなり可愛い女の子。
私は初対面のはずだが、彼女を知っているらしい。

「あさり、小川さんって隣のクラスだよね」

あさりに問いかける。
名前は、小川(おがわ) 有沙(ありさ)だ。

かなり可愛くて、この学校では有名だ。って私の記憶が言っている。

でも、有名な理由は可愛いではない。小川さん以上に可愛い人なんていっぱいいるしね。

「うん、隣のクラスだよ。多分わざと間違えたんじゃない?あざとい」

確かに、彼女はあざとい。

なんと言うか、間違えるところもコケるタイミングも全部あざとい。てか、可愛い。

第一、この学校各学年2クラスしか無い、学校の構造も相まって、間違えるのも難しい。

「小川さん、面白そうだよね」

なんと言うか、あそこまで極めていると興味の対象になる。

「まきまき、小川さんと友達になりたいの?」

「いや、何と言うか観察対象」

あさり、その顔やめてくれ。
なんとも言い得ない、面白い顔を。

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