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バーチャル美少年受肉異世界転生ゾンビヤクザおじさんとか設定盛り過ぎだろぉー!

しーとみ@映画愛好家

タマミとトウタス

一旦ヘルツォーゲンベルク城に戻り、ソフィーを休ませた。
戦闘の準備をする。

ハイモ卿は、カミュの隣でテーブル席に腰掛けていた。

「やっぱり、キミは気づいていたんだね。タマミちゃんが、前世で生まれるはずだった妹だって」
「気づいていたよ」

だって、あいつは「車」の存在を知っていた。
だから、オレは必然的に、タマミと妹を結びつけた。

「しかし、なんでオレより先に死んだのに、オレの方が先に生まれたんだ?」
「転生にはね、タイムラグがあるんだ」

別の個体に転生されるには、数年かかることもあるし、死んだ直後に転生させられることがある。
オレと妹は、数十年のラグがあるらしい。

ノーライフキングことキャンデロロ男爵は、五〇年ほど掛かったそうだ。

「最近の情報では、とある貴族から依頼された宝物を調査してから、人が変わったようになってしまったそうよ」
半身を起こし、ソフィーがカミュに続いた。

無茶をしたソフィーの身体に手を添えて、サティが寝かせる。

「あの女は何者なんだ? リ・ッキと同じくらいの殺気を感じた」
オレは、その場にいた透明の女について話す。

「話を聞いていると、そやつが、ヘルヴァ・ライニンガー嬢じゃのう」
ハイモ卿がクチを開く。

「話を聞いていると、どうも転生って感じじゃない。キャンデロロ男爵に『乗り移った』といった方がいいね」

「まさか、それにタマミが気づいちまった?」

「そうか! だから連れて行かれたんだ! 男爵が偽物だとバレれば、今後の商売がやりづらくなる!」
カミュが、歯を食いしばる。

だとしたら、ヤバいな。

「間違いなくあいつはオレの妹だ。今度こそ守る!」

「ボクも力を貸すよ。そのためなら」
懐から、カミュは毘沙門天の聖杯を。
「奴に杯を渡したって構わない!」

「いいのか? 大事な宝だぜ」

「いいさ。たとえあいつが不死身になろうとも、ボクが何度だって殺してやるさ」
カミュの瞳に、暗黒面の色が見え隠れする。

「落ち着けよ。お前のせいじゃねえよ」

「じゃあ何だってんだ! 運命だってのかい?」
やはり、カミュはヤケになっていた。

「聞けよ! このままじゃあの野郎の思うツボだぜ。きっと、うまくいく方法があるはずだ」
「トウタス、キミは、妹がさらわれたってのに、どうしてそんな冷静に分析できるんだ?」
「大事な妹だからだ」

あいつにはもう、何も奪われたくないんだ。
妹のために、カミュを犠牲になんかさせやしない。

オレにとっては、どっちを失っても負けだ。
どっちも守り、勝つ。

「キミは、強いな」
わずかに、カミュは微笑んだ。少し、落ち着いたようだ。

乱暴に、部屋をノックする音が。

扉をあけると、フェロドニア騎士団と、カルンスタインの騎士団がズラリと並んでいた。
フェロドニア団長の傍らには、セェレの姿もある。

「誤解なきよう。セェレ殿が告げ口したのではない。我々は、独自に諸君らの動向を視察していたのだ」
フェロドニアの騎士団長が、セェレの前に立つ。

カルンスタイン騎士のリーダーが、巻物を広げた。

「右のモノ、アンデッド王家の血を引き継いでいながら、クルースニクとして戦い、民を惑わした容疑が掛かっている。間違いないか」

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