創作に役立たない、「映画の感想」

しーとみ@映画ディレッタント

ブルース・リー最大の敵とは?『ドラゴンへの道』

ローマにある中華料理屋を守るため、ブルース・リーがギャング団と対決する、実に分かりやすい話。

ただ、本作は「いつものブルース・リー無双映画」ではない。

リーの役柄が、非常にコミカルである。
空港ではメニューが読めず、食事はスープだけ。
腹を下したのか、街へ出てはトイレを探し回る。
コールガールに捕まって、びびって逃げてしまう。
また、ジークンドーに誇りは持っていても、あまりひけらかさない。
カンフーシーンの披露は割と遅め。

銃を持って非常に有利な場面に遭遇するのに、マフィアのボスが「銃を使うな!」と言い出す。
「いや使わんかい! ここしか使う場面ないやろが!」
とツッコみたくなる。

また、本作一番の見所は、リーが負けそうになることだ。

彼を追い詰めた相手こそ、あのチャック・ノリスである。

「チャック・ノリス・ファクト」というジョークは、映画好きなら誰もが聞いたことがあるだろう。

あのドルフ・ラングレンが、『エクスペンタブルズ2』野内のインタビューで「指揮官は彼しかいない」と言わしめた男だ。

そのチャック・ノリスが、かつてブルース・リーと対決していたのである。

入国シーンは空港に到着した所をそのまま撮影。舞台のコロッセオを、パートナーと共に入念にチェック。リート打ち合わせをして三日かけて撮影という徹底ぶりだ。

それが、あの名勝負に繋がるのである。

舞台はコロッセオ、観客は猫一匹。

最初はリーが足技に翻弄され、ダウン。
そこからリーの逆襲が始まる。

多くのカンフー映画ファンが、「名勝負」と聞かれて取り上げるのが、本作だという。

そんな伝説級の映画が、Netflixで楽しめる時代になった。

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