創作に役立たない、「映画の感想」

しーとみ@映画ディレッタント

本作は実話である(大嘘) 『ファーゴ』

1987年、ミネソタ州ミネアポリスが舞台。
借金のかたに狂言誘拐を実行した末に起きた連続殺人を、身重の警官が追う。

借金まみれの依頼人は、妻を狂言誘拐することを思いつく。
最初は殺しなど起きない事件だった。

だが、誘拐の依頼者が用意した車を警察に疑われてしまう。
犯人の一人が、警官を殺害する。
犯行を通りすがりのカップルに目撃され、犯人たちはカップルの車を執拗に追跡する。追い詰めたカップルを殺害した。

依頼人も、金を出してくれるはずだった義理の父親が、「自分が受け渡しに行く」と言い出す。
そこからまた歯車が狂いだしていく。
しかも、その義父すらも。

「実話である」という説明が映画の冒頭にあるが、フィクションである。

コーエン兄弟が監督だからか、消費されるように人が死んでいく。それこそ事務的に。
結構血なまぐさいので、ホラー苦手な人は無理かも。

黙々と人を殺していく犯人は、サイコパスともシリアルキラーとも違って、仕事で殺人をこなす。

探偵役が身重の警官という設定も面白い。
彼女が活躍するおかげで、ノワールめいた物語にちょっとした癒やしがブレンドされる。
事件自体は凄惨なのに、安心感が得られる。

好評だったようで、TVドラマ化もされている。

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