創作に役立たない、「映画の感想」

しーとみ@映画ディレッタント

野沢直子による超高速フラグ回収 『帝都大戦』

荒俣宏原作の映画、『帝都物語』の続編。
前作では、関東大震災をおこしたのは魔人加藤という設定になっている。
俳優、嶋田久作氏の出世作としても名高い。

陰陽道を背景に、グロテスクな描写が売りである。
首から下がデカい昆虫になっている、まるで銀魂の「パンデモニウムさん」をひたすらリアルにしたような少女が出てきたり。
このように、作り物だと分かっていても、目を背けたくなるシーン多数。
これがJホラーの魅力かなーと、個人的には思うわけです。

この映画が一転、ギャグ映画に変貌を遂げるシーンが、病院のシーンだ。

「空襲怖い」という主人公に対して、野沢直子演じる看護師が、
「大丈夫よ。病院は撃たれないの」と励ます。
直後、B29が病院を襲撃。
野沢直子は壁の向こうまで吹き飛ばされる。
なんのタイムラグもなく、一瞬で。

それだけ聞くと「戦争怖い!」という感想になるのだが、この映像がもう笑えて仕方がない。
Googleの検索候補でも挙がるくらいだ。
「ドリフのコントやんけ!」と。
このシーンだけでも、この映画を見る価値はあると言っていい。

ガキの頃、テレビで見たので、内容をほとんど覚えていない。
中学くらいだったし、そこまで中二病ではなかったので、陰陽道に詳しくなかった。
だが、このシーンだけは鮮明に覚えている。

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