創作に役立たない、「映画の感想」

しーとみ@映画ディレッタント

半サイレントムービー 『ダンケルク』

Amazonプライムデーで、映画100円レンタルをしていた。
借りた映画は
・バーフバリ2
・ワンダーウーマン

そして、本作だ。

第二次世界大戦の、「ダンケルク大撤退」を映像化した話。

陸のシーンでは、撤退作戦で逃げ惑う兵隊を追いかける。
海では、兵隊の救出に向かう民間人の視点が描かれる。
一方、空ではスピットファイアが、撤退作戦を妨害する敵軍と戦っていた。

主人公の部隊は全滅。逃げ切った先で、死んだ兵の手荷物を物色する謎の兵隊と行動を共にする。

砂浜で船を待っていると、敵戦闘機の機銃が掃射される。
主人公の隣で戦闘機を銃撃していた兵隊が、オモチャのように吹っ飛ぶ。

タンカで負傷兵を運ぶのも、正義感からではない。
救護船に載せてもらい、我先に逃げるためだ。
この行動も生々しい。

だが、救護船からは下ろされてしまう。
橋の下で機会を窺っていると、敵の戦闘機の爆撃が。
出発した駆逐艦も撃沈され、救護船が目の前で沈む。

駆逐艦に拾われては、魚雷の攻撃を受けて沈没。あわや溺死するところだった。

海では、民間船が謎の英国兵を拾った。
PTSDをこじらせた彼は、戦地へ向かう船に「引き返せ」と命じる。
だが、空軍だった息子を亡くしている船長は、それが我が使命だと、進路を変えない。

その上空では、スピットファイアが敵とドッグファイトの真っ最中だった。

クリストファー・ノーランは、セリフによってキャラ心境を補完、修飾するのではなく、サイレント映画を意識したディテールのみの撮影を貫いた。

確かに、このようなシビアな映画でキャラにベラベラ喋られたら興醒めだ。

こんなすごい映画がAmazonプライムデーでレンタル料100円とは。
いい買い物をした。

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