創作に役立たない、「映画の感想」

しーとみ@映画ディレッタント

ハンバーガーを食ってるだけで逮捕 『ストレイト・アウタ・コンプトン』

世界で最も危険な都市の一つ、ロサンゼルスのコンプトン地域から進出した伝説のヒップホップグループの実話。

てーきゅうの原作者『ルーツ』一推しの映画ということで知った。


グループのボーカルなど、悪ふざけで一番下手くそなヤツを選んだといういい加減っぷり。
だが、過激な歌詞によって一躍注目されるように。

ユダヤ人のマネージャーができて、儲かるように。

「ユダヤ人とお前が高級料理を食って、なんでオレたちがファストフードなんだ?」
ボーカルと他メンバーとの対立は決定的となり、仲間が離ればなれになってしまう。

離脱したアイス・キューブ氏は、貧民街生まれとはいえ、理系大学まで出ている秀才だとか。
アイス・キューブ氏とグループは、曲で互いをディスり合う。
なんか、ケンカしつつも実は認め合っていたのかも知れないと言った場面だ。

事態は、かつての仲間とメンバーを再結成しようではないかという話になるが……。


ちなみに、これといい、邦画『日本で一番悪い奴ら』などは、ライムスター宇多丸氏の提唱する、
『ヤングファミリー興亡史もの』
というジャンルに該当するとか。
金やコネのない奴らが疑似ファミリーを組んで、工夫して、最初こそ上手くいくんだけど、ボタンの掛け違いで対立し、崩壊していく様を描く話だ。

このグループが歌う歌詞は危険きわまりなく、FBIにすらテロリスト扱いされていたらしい。

だが、実際は危なくないグループとして、映画の中で語られる。

「ファック・ザ・ポリス」という歌も
「俺達は何も悪いことしていないよ。なのに警察は因縁つけてくるよ」
と訴えている歌である。

あるとき、彼らは道でハンバーガーを買い食いし、ダベっていた。
たむろしているだけで、「ヤクの取引をしている」とみなされ、ボディチェックをされるという始末。
そんな事情があってできた曲なのだ。

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