サモナーだってやればできる!

河野原ぺこ@垢停止中

45話 高所&スナイパーライフルは最強!

 俺は個人戦の控室に来ていた。サモナーやテイマーはモンスターの様子を見るために中に入れるのだ。

「すまん。アレク殺っちまった」

 俺がローゼにアイテムなどを渡しているとハイドラが謝ってきた。

「お前のことだから、試合では手を抜かなかっただけだろ?」
「おぉ!分かってくれるか親友よ!」
「許すかどうかはアレクに聞いてくれ。アレクはデスペナでまだ召喚できないからな」
「分かった」

 俺はローゼにアイテムを渡し終え、控室から出る。

「頑張れよ」
「わかったよ」

 俺はそのままアオイさん達と合流する。

『それでは、第一回武道大会団体戦、予選を開催します』

 そのアナウンスと共に俺達は森に転移された。

「それじゃあ、皆!頑張ろう!」
「おう」「はい」
「本選じゃないんだからアイテムはあまり消費するなよ」

 俺達は森の中を進む。俺が遠目で周りを警戒し、なるべく戦闘を少なくしようとする。

「全員!しゃがめ!」

 俺のその声で全員、姿勢を低くする。その時、弾丸が俺らの頭上を通り木に穴を開けた。

「まさかサンサンが山のあんな高所で撃ちまくっているなんて」
「サンサンって誰?」
「俺がスナイパーライフルを売った人だよ。リアルでもサバゲーやってたから腕もいい」
「それはマズいな。相手からも場所がバレているし仲間がこっちに来るかもしれない」
「ひとまず、隠れながら逃げようか」
「そうだね」

 俺達は森の奥に籠もることにした。

「ワイヤートラップを仕掛けるぞ」
「ここには地雷置くから」
「分かった」

 クラウドさんがワイヤーのトラップを、俺が地面に地雷を仕掛けて立て籠もった。

「お、引っかかったな」

 森には爆音が響き渡った。

「敵、こっちくるんじゃ?」
「多分、爆音を聞いてくるだろうな」
「ワイヤートラップは音立てないからいいですよね」
「一応、見張り行ってくる」
「行ってらっしゃい」

 俺は木に登り、予備で作っておいたスナイパーライフルを手に取る。当たらなくても威嚇射撃にはなるだろう。

「結構来てるな」

 俺は地雷もワイヤートラップもないところにいる敵に向かって銃弾を放つ。敵に弾丸は当たらなかったが上に注目するようになり、よく地雷やワイヤートラップに引っかかるようになった。

「難しいな。風は少ないけど当たらない」

 俺は愚痴を溢しながらもスナイパーライフルの引き金を引いた。

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