呪われた吸血姫 1

ましろ

第1章 冒険の始まり

 服屋に来る途中で私はふと思ったことがあった
「アレクさんってあの時相手に対して素手で倒してましたよね?普通は魔法とかじゃないんですか?」
 「あ〜、俺魔法とか少し苦手なんだよねぇ〜」
魔法が苦手??
この世界は魔法が得意な人は沢山いる
だからこそ、珍しいと思った
「まぁ、魔法を使うと辺りが消滅するしな!」
「!!?」
えっ…
辺りが消滅??
「どういうことですか?」
「おい、クーゼルト。何情報漏らしてんだよ、このこと話すのめんどくせーんだけど…」
「あはは…」
クーゼルトは愛想笑いで誤魔化した
と言っても、私たちにはバレバレである
明らかに表情が笑ってないし、目線を逸らしている
「話してくれませんか?」
「お、服屋についた」
アレクが言った
ホントにこのことについては話すのがめんどくさいのかな?と思ってると…
「よ!おばさん、元気か?」
「おやおや、お二人さんよくきたねぇ。
その子は一体?」
「アイリスです。よろしくお願いします」
「おやおや、アイリスちゃんね。ゆっくりしていってね」
「はい、ありがとうございます」
アレクとクーゼルトは心の中でつぶやいた
((確かに自分がブラッドレイン家の者だといったら大変なことになるしな…))と…
そんな中、私は服を選ぶことにした
「このレインコートに似た服はないですか?」
「「それは、やめとけ!!」」
何故2人ともハモる…
そして、こいつら仲良しかよ
羨ましいね!
ホントに拗ねるぞ…( ´・ω・`)




しかたなく、レインコート以外のものを選ぶことになった…
うーん、沢山あるから何にしよう
「こんなのはどうだ??」
クーゼルトが持ってきたのはフリフリのドレスだった
いや、どこぞの姫だよ…
あ、私か…
まず、私はドレスでパーティなんかいったことない
それに…
「フリフリのドレス好きではないのですが…」
「なんと!?」
「まぁ、人それぞれだしねぇ〜」
そんなこんなんで、私の服は至ってシンプルな紫のパーカーにデニムのズボンだった
「なんか、お姫様じゃなくなったよね」
「この方があとあと楽ですしね」
「そうだねー」
キョロキョロと私は見渡す
「クーゼルトはどこですか?」
「あー、どっか情報収集してんのかも。これで払っといて」
そう言って、お金を渡された私は…
少し困りはてていた
あとでこのお金を返そうと
「あとで返さなくても大丈夫だからね」
「!!?」
アレクは心を読めるのかな??
いや、でも…
「まぁ、大抵思ってることはわかるけど」
oh(´・ω・`)...
なんていうことだ…
いつか、この口調もバレてしまうのではないのか…
「じぁ、またねー」
うん、本当にアレクは何者なのだろう…
また、クーゼルトに聞いてみるか



クーゼルトはアレクとアイリスと別れてから数分たった
いや、迷子じゃないよ??
僕は情報収集を行ってるだけさ☆
たまに、チャラ男になる時があるが…
それは、時と場合によりけりだ!
 で、今回の情報収集は町にドラゴンがやってきたとのことだ
いや〜、これはこれは町にドラゴンですかー
ん!!?ドラゴン!!?
ぱーどぅん?なわけである
 この世界のドラゴンはいろいろと珍しいのだ
普通、ドラゴンと言ったら火を吹いたり翼がある
ここまではほぼ同じなのだが…
そういったドラゴンは希少なのだ
 この世界には、ドラゴンのように翼があり、火を吹いたりはするが何故がほかの動物が長年生き延びるために身につけたようで…
別名ドラドという
 このドラドはドラゴンと動物が合体してしまった生き物なのだ
 いろいろとおかいしと思わないかい?
僕だっておかしいと思う
「おーい、クーゼルトなんか面倒なことまた持ってきたのかー?」
おや、アレクがきたようだ
てか、来てすぐそれかよ…
「めんどうじゃねぇ!!おもしろそーだろ??」
「あーはいはい」
まぁ、僕らはいつもこんな感じで終わらせる
「アイリスが待ってるからさっさと行くぞー」
なんだかんだ言って、行ってくれるそいつは矛盾してんなぁーと思うのだった
「てか、いつも行くの早いな!このやろう!!」
「クーゼルトが遅いんじゃん」
「クソぉーーーー!!」
僕らはアイリスの元へ行く



私はぼーっとしていた
 いや、いろいろと見て回ろうかと思ったけど、迷子になったら2人とも心配するし…
「ねぇねぇ、君誰待ってるの?」
「待ってる間、僕らと遊ばない?」
うん、こいつらの目大丈夫かな?って不安になる時がある
「もうすぐ来るんで、遠慮します」
「そんなこと言わずにさー」
「噂をすれば来ました」
「いやいや、そんなに早く…((バキッ…」
何やら向こうから、まな板が飛んできた
「!!」
「ひ、ひぇっ!」
なんとも間抜けな声なのでしょう
「私の友達です。なので、もういいでしょう??」
「ははいぃーー!!」
「ねぇ、アイリスこれでいいのか??もっとやり足りないけど…」
「俺もー」
「私は平和主義者なのでいいのです(*`・ω・´)」
てか、この2人血の気多いのでは??
「アイリス、一緒にドラゴン見に行こーぜ!」
 ドラゴン??
 「見に行きたいです!」
私は即決断した
だって、ドラゴンだよ??
あの、珍しいドラゴン!!
見に行くしかないじゃん!
「よし!決まりだな!早速行くぞ!!」
「はいっ!」
「めんどくせぇー」
約1名、やる気のないアレクがそう言いつつもついてくるのでありがたいと思い、「クスッ…」
と笑ってしまった
「ムスッ…」
アレクに思ってることは筒抜けなようで、少し恥ずかしいと思ったが、気にしたら負けなので、気にしないことにした
「おーい!早く行くぞー!」
「はーい!!」
こーゆー時だけは何故早いのやらと呆れたアレクであった
そして、私たちの冒険が始まった

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