もふもふ好きの異世界召喚士

海月結城

木の下での出会い

 大きな木はエルフの森の端っこにあり、そこには誰も住んでは居なかった。

「さて、ここでお昼にでもするか」
「はい!」

 ルルは早く食べたいと目をキラキラさせてこっちを見て来た。
 あの人から貰ったお弁当を開けると、そこには美味しそうなサンドイッチが3種類入っていた。

「それじゃ、頂きます」

 1種類目はエルフの森らしい野菜を主としたサンドイッチだ。
 それを口に運び食べようとすると、空から光が振ってきた。

「? なんだ?」
「ご主人様!! 僕の後ろに!!」
「う、うん」

 その光の輝きがどんどん強くなり腕で目を隠して光が治るのを待つ。光が収まり手を退けるとそこには髭を生やし、白い服を着たいかにも偉そうな人が浮いていた。

「? えっと、貴方は?」
「ワシは、そうだな。クロの友人。だな」
「え? クロの?」
「そうじゃ。ちと、クロを呼んでくれないかな?」
「ちょっと待って下さいね」

 俺はルルと後ろを向いて小さい声で話し始めた。

「なぁ、ルル。どう思う?」
「どうとは?」
「初対面なのにクロって知ってるのおかしく無い?」
「はっ、たしかに」
「どうしよう?」
「んー、呼んでもいいと思いますよ」
「その心は?」
「あの方、とても綺麗な感じがするんですよ。すごく優しい感じです。なので大丈夫だと」
「そっか。ルルがそう言うなら大丈夫だね。それに、クロならなんとかしてくれるよね」

 再びその人の方を向き、クロを呼ぶ事を伝えた。

「おぉ、そうかそうか。では、よろしく頼む」
「はい。『クロ。ちょっと来てくれるか?』」

 そう問いかけクロを召喚した。

「何だご主人?」
「お客さんだよ」

 猫の姿のクロは俺の方を向いて召喚されたので後ろにいる人に気付かなかったのだろう。後ろを振り返りその人を見るとびっくりして跳ねた。

「やぁ、久しぶりだね」
「えっと、久しぶりです」
「いきなり居なくなるからびっくりしたよ」
「はは、まぁ、すみません」

 俺とルルは、クロの下手に出る姿に少し、いやものすごく驚いていた。

「えっと、クロ? この人は?」
「この方は我が前に使えてた神だ」
「へー、神。神様。・・・え!? 神様!?!?」
「自己紹介がまだだったな。私はこの世界を作った創造神だ。よろしく頼むよ。フェンリルの新たな主よ」

 そう言って創造神は手を差し出してきた。握手だろう。しかし、俺はとっさに土下座の体制で頭を下げていた。

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