もふもふ好きの異世界召喚士

海月結城

リュメル〜試合開始〜

 ナンパから救い、それから十分もしないうちにリュメルの第一試合が始まる。
 そうそう、試合は9人の総当たり戦で計72試合行われるのだが、流石に一つの会場でそれを行うのは時間が勿体ないので、三つの会場に分かれて行い、そこで1番勝利数の多い人が3人選ばれさらにその3人で総当たり戦を行う。
 これが、この大会の基本だ。

「リュメルはどこまで行けるかな?」
「リュメルちゃんは、勝つよ」
「え?」

 聴き慣れた女性の声が聞こえたので後ろを振り返ると、そこには久しぶりに会うミルさん達がいた。

「あれ? ここにいて大丈夫なんですか?」
「「大丈夫!!」」
「自信満々ですね。先輩達」
「当たり前だよ。ね」
「そうそう。今回は今までとは違うからね」

 メイさんとイヤさんがニヤニヤしながら、ミルさんを見ていた。

「な、何よ?」
「「別に」」
「ちょ、気になるじゃない」
「教えないよ〜」

 ミルさんが、メイさんとイヤさんにいじられている最中に、リュメルがステージに出て来た。

「あ、始まりますよ。ミルさん達も座って下さい」
「「はーい」」
「はぁ、はぁ、失礼するわね」
「あはは、大変ですね」
「ほんと、私をいじって何が楽しいのやら」

 ミルさんは少しご機嫌斜めだが、試合が始まるので、時間が何とかしてくれることを祈りながらリュメルの試合の観戦を始めた。




「今日はよろしくね」
「はい〜。よろしくです〜」

 私の対戦相手は、アマーリン王国の一位で予選を勝ち抜けて来た少女だ。おっとりとした雰囲気が口調から分かるが、気配が凄い。

「それでは!!! リュメル選手対メリュカ選手の試合開始!!!」
『ゴーン!!!』

 開始のゴングがなると同時に、メリュカが魔力で出来た魔力弾を飛ばして来た。
 魔力弾は、ノータイムで打てて、魔力もそれほど多く使わない利点があるが、威力が殆どない攻撃だ。
 それを、リュメルは運動能力だけで避けていく。

「あら〜、動けるのですね〜」
「当たり前でしょ」
「でしたら〜、次はこれです〜」

 力が抜ける喋り方とは裏腹に、メリュカが出した魔力弾は100を超えていた。

「さ〜、避けられるかしら〜」
「ちっ! 面倒わね」

 そして、魔力弾はリュメルに向かって放たれた。

「はっ!!」

 リュメルは、以前見せたシールドを展開して防ごうとしたが、その時魔力弾の奥にいたメリュカがニヤッと笑うのが見えた。

(っ!! ダメ!!)

 リュメルは咄嗟にシールドを解除して足に魔力を集中させ後ろに思いっきり跳んだ。リュメルの足には風が少し見えた。
 そして、魔力弾はリュメルがさっきまでいた場所に続々と落ちて行った。

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