もふもふ好きの異世界召喚士

海月結城

初めての剣

 編入試験が終わり、結果が届くまでの2日間はメルさん達と寝泊まりした。

「確か、明日結果が届くんだよね?」
「はい」
「楽しみ?」
「不安?」
「どっちかと言えば不安ですよ。ちゃんと受かってるかどうか……」
「何言ってるのよ。前代未聞な事を起こしといてよく言うわよ」
「「ほんと、贅沢な悩みだよ」」

 でも、とミルさんは続けた。

「なんで、剣とか武器の試験はやらなかったんだろ?」
「それ、私も思った」
「忘れてたんじゃない?」

 試験を忘れるってどんな学園長だよ。
 僕は、そんな風に思っていた。

「でもまぁ、しょうがないよ。どっかの誰かさんが、的を壊したから忘れてたんでしょ」

 その頃、編入試験の合否を考えていた学園長は1人頭を抱えていた。

「やってしまった。剣術の試験をやるのをすっかり忘れていた!!!」
「学園長いますか?」
「い、良いところに来た!!」
「え!? な、なんですか!?」
「聞いてくれ!!」

……

「え!? 的を壊した!! あの、伝説の的を壊したんですか!? それに、テストもこの点数。しかも、学園長はそれに驚いて剣術の試験をやり忘れる。はぁ」
「ど、どうしたら……」
「あの、学園長先生」
「……なんだ?」
「剣術が0点でも入学は決まったんですか?」
「……」

 学園長は、テストの点数と実技の点数を見て、顔を上げた。

「……大丈夫だ。行ける!!」
「まぁ、筆記は満点。実技は……」
「半分。だな」
「合格ラインは?」
「150点だな」
「ぴったりですね!!」

 今回、剣術の試験をやり忘れたのは、イサミにとってはものすごく幸運だった。

「それじゃあ、ここで剣術やってみようよ」
「え!? そ、それはやめておいた方が……」
「「いいね!! やろうよ!!」」

 僕は、3人に押し切られ剣術をやる事になった。

「僕の武器適性-100なのに……」

 そして、僕は人生初めての武器を手にした。

「はい。これ使ってね」
「う、うん」

 イヤさんから武器を借りた。

「こ、これが剣」
「武器持つの初めて?」
「はい」
「初めて見た。武器持ったことのない人」

 僕は剣を持って、振る為に少し離れる為に歩いた瞬間。

「っ!! 痛!!」

 僕は何もないところで転けてしまった。

「あれ? 剣は……」

 僕は転けた拍子に剣が手から離れてしまったようだ。
 周りを見渡して見つけた。

「……あ」

 ちょうど目の前にいた、メイさんの後ろの壁に突き刺さっていた。

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