もふもふ好きの異世界召喚士

海月結城

海水浴〜4〜

「それじゃ、始めるわよ!!」
「「「おー!」」」
「チームはコイントスで決めるわよ」

 そして、コイントスをして決まったチームがこれだ。

「「やった!!」」

 メイとイヤがチーム。僕とミルがチームになった。

「どうせだったら何か賭けない?」
「いいねお姉ちゃん!!」
「「えぇ」」
「じゃあさ。負けた人は勝った人の言う事を1つ言う事を聞く。どう?」

 お金を使う以外の一番嫌なものになってしまう!

「そ、それは……やめておいたほうが……」
「えぇ、やろうよ!!」
「それとも、負けると思ってるの?」

 メイとイヤが、煽り始める。
 そんな挑発には乗りたくない。けれども……男のプライドがそれを許さない。

「分かった。やってやろうじゃないか!!」
「ちょっ、イサミくん!?」
「大丈夫です。負けませんから」
「い、いやでも……」

 ミルさんは何か言いたげだったが、試合が始まってしまった。

「1セット7点の3セットマッチよ。それじゃ、ボールはミルの方からで良いよ」

 そして、ミルさんのサーブから始まった。

「とりゃ!」

 ミルさんは足場の悪い砂浜なのにジャンプサーブを華麗に決める。
 それを、メイさんかイヤさん、どっちか分からないがレシーブをする。

「あんな凄いのをレシーブするのかよ」
「来るわよ!!」

 どっちかがレシーブをしたボールをもう1人の方が上げてスパイクをする。
 スパイクを打たれた瞬間。僕の真横の砂がドゴッと大きな音をたてて噴き上がった。

「ちょっと! ちゃんとレシーブしなさいよ!!」
「……」

 僕はもう、ついていけないよ。

 試合は、拮抗していた。
 メイさんとイヤさんチームもミルさんと僕のチームも1セットを取り。デュースまで来た。

「さぁ、来なさい!!」
「行くよー!」

 イヤさん? が打ったボールはミルさんに向かっていく。
 僕には、打った瞬間にミルさんがレシーブをしたようにしか見えなかった。

「上げて!!」
「は、はい!!」

 僕が、ボールを上げると、そこにミルさんが全力で走ってジャンプする。そして、スパイクを決める。それを、ブロックせずに、レシーブで受け止める。

「これで」
「決まりだ!!」

 メイさんとイヤさんの最後の一撃は、今までそれを受け止めて来たミルさんのレシーブを失敗させるほどの威力があった。

「うー! 悔しい!!」
「「私たちの勝ち!! イェーイ!!」」
「……ごめん」

 僕は、そのハイレベルの戦いについて行くことは出来なくて、小さく謝った。

「「さぁ! 私たちの言う事を聞いてもらおうか!!」」

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