もふもふ好きの異世界召喚士

海月結城

海水浴〜1〜

 僕たちが今来ている海水浴場は、この国でも有名な観光スポットなので、観光客だと思われる人達が沢山見える。
 その中に見覚えのある後ろ姿が見えた。

「な、何してるの? 父様、母様」
「あら、イサミじゃない」
「久しぶりだな!」

 そこには、僕の両親が遊びに来ていたのだ。

「どうしてここにいるの?」
「お前のお陰で米がここに輸入される事になったんだ。それで、ちょうど仕事も休めたから、夫婦水入らずで遊びに来たんだよ」
「そうなんですね」
「クロ達も久しぶりね!」
「あ、そうでした。父様、母様紹介します。ウミ、ちょっとこっち来て」

 ウミが、既に海で遊んでいたので、呼び戻した。

「なんだ、ご主人? この人たちは?」
「えっと、まずこの九尾が僕の新しい家族のウミです。で、僕の両親です」
「ふむ。ウミです。よろしく頼む」
「よろしくね、ウミちゃん。私は、アーネト・ケイレード。アーネトって呼んでね」
「俺は、ベイル・ケイレード。ベイルって呼んでくれ」
「よろしく頼む」

 少し場所を移動して、父様と母様が立てたパラソルの下に移動した。

「イサミ、聞いたぞ! あのポセイドンを倒したんだよな」
「凄いわよね。あのポセイドンを倒しちゃうんだから」
「知ってたんですか?」

 まさか、父様と母様が既に知っているとは……

「もちろんよ! イサミの活躍はなんでも知っているわよ」
「それは、嬉しいです」

 約半年振りに会った両親達は変わらず優しい。

「にしても、ルルは大きくなったな!!」
「えっへん!」
「喋るのか!?」
「そうだよー。なでなでして良いよ!」

 そう言って、ルルは両親の近くに寄って体を倒した。

「こんなに大きくなっちゃって……」

 母様は少し涙を浮かべていた。

「イサミ、ルル達のブラッシングはやっているのか?」
「毎日やってるよ」
「そ、そうか」

 父様は少し緊張した様子でルルに触れた。

「も、もふもふだ」
「でしょ?」
「わ、私も……ふぁぁぁ……」

 母様は、触れた瞬間に力が抜けたようにルルにもたれかかった。

 今は、母様も水着を着ているので、全身でルルを感じていた。

「ルルちゃん。可愛いよ……仕事の疲れが昇天していくよ」
「にゃー」

 それを見ていたクロが両親に近づいて一声鳴いた。

「クロも撫でられたいのか?」

 クロは、頭を足に擦りつけている。

「そうかそうか。よいしょっと」

 父様がクロを持ち上げ、胡座をかいているところにクロを乗せて優しく撫でる。

「……変わってないな」

 僕は、両親の変わらない姿に嬉しく思う。

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