もふもふ好きの異世界召喚士

海月結城

 クロウリンでは、クエストを受け宿屋でもふもふをする生活を送っている。

「やっぱり異世界は良いな」

 もふもふもふもふもふもふもふもふ

「そろそろ、この街にも慣れたからこの街を探検するのも有りだな」

 もふもふもふもふもふもふもふもふ

「いや、待てよ。薬草採取じゃなくて、魔物も倒して見ないと」

 と、言うことで簡単な討伐クエストを受けることにした。

「大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ。それじゃ、このクエストをお願いします」
「……分かりました。それと、危なくなったら絶対に逃げて下さいよ!」
「わ、分かってますよ」

 周りからの目線で死にそうになった僕は、後ろを振り向いて走り出した。
 最近知ったのだが、あの受付嬢はこのギルドのアイドル的な存在らしく、その受付嬢と仲がいい僕の事を、死の目線で見てくるのだ。
 怖い!!

 ギルドから逃げ出してその勢いで街も飛び出して、討伐場所までやって来た。

「ここが、その場所だよね」

 今回受けたクエストは、食料の確保と言う事で、豚の魔物を三体倒すクエストだ。

「ルル、今回はルルが倒すんだよ」
「ワフッ!」
「よし、それじゃ、行こうか」

 少し進んだ所に、小さな池を発見し、そこに豚の魔物が一体水を飲んでいた。

「それじゃ、行ってこい!」

 ルルが駆け出すと、豚の魔物がこちらに気付いて逃げていくが、シルバーウルフのルルが豚が逃げる速さに負ける訳もなく、すぐに追いつき、その後豚の魔物を倒した。

「良くやったぞ!!」
「ワフッワフッ!!

 その後も、倒して行きクエストは完了した。

 クエストの帰り道、僕は死の恐怖を味わっていた。

「早く!! もっと早く走って!!」

 今僕は、3メートル越えのオーガに襲われていた。

「なんで、なんであいつがここに居るだよ!!」

 オーガはこの森のもっと奥深くに、居るはずの魔物。

「あいつの口から炎が!!」

 オーガは口から炎を吐き出して来た。

「ッ!!」

 横に飛んで避けるが、立ち上がるのに手間取ってしまい、オーガがすぐそばまで近づいて来ていた。

 ……死!!

 その時、僕とオーガの間に黒い何かが現れた。

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