もふもふ好きの異世界召喚士

海月結城

精霊

 目を覚ますと僕は木の中で眠っていた。

「……知らない天井だ」

 目の前にはふよふよと浮いている光の球だけ。

「え、何これ?」

 手を伸ばして触ってみようとするが、逃げられてしまった。

「ここは、一体どこなんだ?」

 体を起き上がらせて周りを見渡すと、先ほど見た光の球をいくつも確認することが出来た。

「おや? 起きましたか」

 後ろを振り向くと、手の平サイズの小さい妖精が浮いていた。

「えっと、あなたは?」
「私は、この精霊界を統べる精霊王です」
「せ、精霊王?!」
「はい。あのままでは死んでいたでしょうが、死なすには勿体無い人間だったので、助けました」
「えっと、ありがとうございます」
「では、あなたの怪我が完治するまではここにいて下さいね」
「お世話になります」

 その後、精霊達と遊んでいたクロ達と再会し、もふもふした後に気になる事を精霊王に聞いてみた。

「精霊王さん」
「なんですか?」
「僕の、契約スキルってもしかして精霊王さんにも通用するんですか?」

 僕が気になっていたのは精霊王と契約出来るかどうかだ。なんたって精霊王・・・なんだからね!! きっと、魔法とかも凄いんだろうし、何だって出来るんじゃないかなって思ってるんだ。

「……はい。しかし、今の貴方の魔力では契約なんて出来ませんよ」

 出来るの?!?!

「えっと、その魔力ってどのくらい必要なんですか?」
「そうね。100万ぐらいかしらね」
「ひゃ、100万!?!? 今僕の魔力がどのくらいだ?」

 ステータスプレートを取り出して見てみた。

ーーーーー
名前:イサミ・ケイレード
職業:召喚士
種族:人間 年齢:9
MP:1600
LUCK:極
スキル:召喚・契約
契約獣:クロ・モフラ・ルル
ーーーーー

「1600か。全然足りないな」
「何言ってるの。一生かけても無理よ。今まで生きてきて私と契約できたのなんて1人も居ないわよ」
「ですよね」

 僕は少し残念だった。異世界で俺Tueeeee!!が出来ないから。

「ま、貴方も頑張りなさいよ。その子達良い子だから」
「はい!! 大事にもふもふします!!」
「ふふ、なんだか、貴方といるの心地いいわね。ずっとここに居る?」
「いえ、それは出来ません。いずれは父の領地を自分が経営しますので、それまでに知識を蓄えないといけませんから」
「そう。残念だわ。ま、ゆっくりしていきなさい」

 それから、5日後。怪我が治った僕は、精霊王さんに、クロウリンの近くに飛ばして貰えたのだ。

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