異世界に飛ばされたが選択肢を間違うと必ず死んでしまうなんてあんまりだ!~早く元の世界に帰らせてくれ!~
武器を作ろう!①
チュンチュンという鳥の鳴き声とザァーという湧水の音が聞こえる。
ゆっくりと目を開けると、暗かった筈の森は、木々の間から光が漏れて明るくなっているので朝になったのだろう。
思ったよりは寝れたが、野宿なんてものは初めてだったので身体のあちこちが痛い。
「ふぁ……」
欠伸をしながら身体を伸ばし、近くにある湧水で顔を洗い起きたばかりの冴えない目を覚ます。
「……さて、選択肢については出てくるまで何もできないし、取り敢えずこの森からでる準備をするか」
ハンカチで濡れた顔を拭き、肩をまわしながら呟く。
流石に丸腰で森の外に出る勇気はない。
武器の一つぐらいは持っていた方がいいだろう。
武器として使えそうな物がないか辺りを見渡す。
「……この辺りには細い木の枝くらいしかないな」
流石に指のような太さしかない木の枝では心もとない。というか無いものと等しいだろう。
森の中に、もう少し武器として使えそうなものがないか探すことにした。
――色々と歩き回ったが結論として、それだけで武器として使えそうな物はなかった。
だが工夫して加工すれば使えそうな材料は割と見つけることができた。
例えば、紐や縄を作れそうな植物。
――正確には植物の繊維だが。
歴史の授業で、昔の人はカラムシやヤブマオという植物の繊維を使い、糸や紐、縄を作っていたと言っていたのを思い出したのだ。
この世界の植物のことはわからないので、試しにその辺の植物で根から剥いていき、束ねて縒り合わせてみると、力強く引っ張っても切れないしっかりとした縄が出来た。
授業をしていた先生のうんちくだったが、昔の人はすげえなぁと思いしっかり聞いていたのがまさか役立つとは……
その他にも、ゴムのように引っ張ると伸び、離すと縮む伸縮性のある蔓や、少し太めで長い木の枝などが手に入った。
筆箱の中にはハサミも入っているので、切るのは勿論、刃の部分を使って削ったりすることも出来るだろう。
「これなら上手くいけば弓とかちゃんとした武器を作れそうだな……」
――集めた材料達を使い黙々と作業を進めていくが、中々思うように進まない。
それもそのはずだろう。日本でごく普通に生活していた人間が、突然森にある材料だけで武器を作ろうとしているのだ。できるわけがない。
そもそも弓や武器がどのような構造になってるかも正確にはわからないので、ある程度材料があってもどうやって組み合わせ作ればいいかわからない。
それっぽい形にはなるのだが、使おうとしてみるとバラバラになってしまったり上手くいかない。
「……あ"~!!もうどうやったらできるんだよー!」
大の字になって倒れこむ。
もう大分暗くもなってきているので、これ以上作業をするのは不可能だろう。
続きは明日、ということになるのだが正直時間をかけても出来る気はしない。
「……あの子、弓持ってたよな」
ふと森で出会い色んな情報をくれた少女を思い出す。
彼女なら弓の作り方などわかるかもしれない。
……例えわからなくても持っていた弓の構造を見せてもらえば作れるかもしれない。
――彼女のことを考えていると、セーブするかどうかが出たので今日もセーブを選ぶ。
もう辺りは暗く動くこともできないので、明日は彼女を探してみようと思いながら眠りにつくのだった。
ゆっくりと目を開けると、暗かった筈の森は、木々の間から光が漏れて明るくなっているので朝になったのだろう。
思ったよりは寝れたが、野宿なんてものは初めてだったので身体のあちこちが痛い。
「ふぁ……」
欠伸をしながら身体を伸ばし、近くにある湧水で顔を洗い起きたばかりの冴えない目を覚ます。
「……さて、選択肢については出てくるまで何もできないし、取り敢えずこの森からでる準備をするか」
ハンカチで濡れた顔を拭き、肩をまわしながら呟く。
流石に丸腰で森の外に出る勇気はない。
武器の一つぐらいは持っていた方がいいだろう。
武器として使えそうな物がないか辺りを見渡す。
「……この辺りには細い木の枝くらいしかないな」
流石に指のような太さしかない木の枝では心もとない。というか無いものと等しいだろう。
森の中に、もう少し武器として使えそうなものがないか探すことにした。
――色々と歩き回ったが結論として、それだけで武器として使えそうな物はなかった。
だが工夫して加工すれば使えそうな材料は割と見つけることができた。
例えば、紐や縄を作れそうな植物。
――正確には植物の繊維だが。
歴史の授業で、昔の人はカラムシやヤブマオという植物の繊維を使い、糸や紐、縄を作っていたと言っていたのを思い出したのだ。
この世界の植物のことはわからないので、試しにその辺の植物で根から剥いていき、束ねて縒り合わせてみると、力強く引っ張っても切れないしっかりとした縄が出来た。
授業をしていた先生のうんちくだったが、昔の人はすげえなぁと思いしっかり聞いていたのがまさか役立つとは……
その他にも、ゴムのように引っ張ると伸び、離すと縮む伸縮性のある蔓や、少し太めで長い木の枝などが手に入った。
筆箱の中にはハサミも入っているので、切るのは勿論、刃の部分を使って削ったりすることも出来るだろう。
「これなら上手くいけば弓とかちゃんとした武器を作れそうだな……」
――集めた材料達を使い黙々と作業を進めていくが、中々思うように進まない。
それもそのはずだろう。日本でごく普通に生活していた人間が、突然森にある材料だけで武器を作ろうとしているのだ。できるわけがない。
そもそも弓や武器がどのような構造になってるかも正確にはわからないので、ある程度材料があってもどうやって組み合わせ作ればいいかわからない。
それっぽい形にはなるのだが、使おうとしてみるとバラバラになってしまったり上手くいかない。
「……あ"~!!もうどうやったらできるんだよー!」
大の字になって倒れこむ。
もう大分暗くもなってきているので、これ以上作業をするのは不可能だろう。
続きは明日、ということになるのだが正直時間をかけても出来る気はしない。
「……あの子、弓持ってたよな」
ふと森で出会い色んな情報をくれた少女を思い出す。
彼女なら弓の作り方などわかるかもしれない。
……例えわからなくても持っていた弓の構造を見せてもらえば作れるかもしれない。
――彼女のことを考えていると、セーブするかどうかが出たので今日もセーブを選ぶ。
もう辺りは暗く動くこともできないので、明日は彼女を探してみようと思いながら眠りにつくのだった。
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