勇者にとって冒険の書は呪いのアイテムです

ハイイロチョッキリ

⑬こだいへいき(7)

[ッハー!驚いてやがるか?!観客も見てみろ!]

デーモンが観客席を顎でしゃくる。

セツリが目を向けると観客達もいつの間にか魔物の姿に変わっている。

[とっくの昔にこの辺は魔王軍が侵略してるのさ!絶望したか?さあ死ねっ!]

デーモンは魔法を唱えた。

[「バウリアーダ」!!!]

灼熱の炎がセツリを焼き尽くさんとする。

…しかし、セツリは灼熱の炎からすでに逃れている。

『………。』

「雷走」により、デーモンの後ろに回り込んだセツリはゴーレムから奪い取った水色に光る剣を振る。

[ぎゃぁぁぁぁああああああああああ!!!!!!!]

デーモンは闘技場に響き渡る断末魔をあげて消滅する。

セツリはデーモンを倒した!

観客達が興奮して口々に騒ぐ。

それをセツリは冷ややかな目で睨む。

そして一言。

『ア・ジーン』

唱えた瞬間、雷がセツリの正面にあった全てのものを消し飛ばす。

観客達がみるみるうちに顔から血の色を失う。

そこからは一方的な虐殺。…セツリの単なる八つ当たりだった。

光の剣が動きを止めたとき、そこにはセツリ以外、息をする者はいなかった。

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