勇者にとって冒険の書は呪いのアイテムです
⑫とうぎじょう(10)
ユージーンがもの言いたげな顔をするが、ミリもノーブルワームに頭を下げた。
「こんにちは」
ノーブルワームもミリに応じて頭を下げる。
ノーブルワームの攻撃。
リエルに向かって巨大な尻尾を叩きつける。
リエルはギリギリのところで尻尾をかわした。
セツリの攻撃。
『雷歩』
セツリは全身に電気を帯びる。
リエルの攻撃。
「「エルファ」!」
リエルがハープをかき鳴らし、緑色の光がセツリの身体を覆う。
「………信じるぞ」
ユージーンは猛毒の盾を構えて防御の姿勢を取った。
「これでわかります。…「イフリト」」
ミリが先程と同様の呪文をノーブルワームに放つ。
「ぎゃぁぁぁぁあああ!」
ノーブルワームを炎の柱が激しく焼いた。
「やっぱり…セツリさんの読み通り」
身体から煙を上げるノーブルワームを見てミリが確信する。
「挨拶、ね?」
リエルが合点がいったように頷いた。
ノーブルワームは礼儀を重んじる。挨拶をしないものには厳しく攻撃し、挨拶する者には挨拶で返す。
そして挨拶しない者のダメージは決して受け入れない。
「礼儀をわきまえないのは誰かなぁー?…そういう子はおしおきだ!おしおきだ!おしおきだ!」
ノーブルワームは鋭い歯でユージーンへ噛みつきにかかった。
ユージーンは歯を猛毒の盾で弾く。
続く2発目の噛みつきは牙にゾンビキラーを叩きつけ、その反動でバックステップすることでかわす。
しかし、3発目の噛みつきが体勢の崩れたユージーンの身体を飲み込む。
…瞬間、ノーブルワームの頭が弾けた。
「雷歩」で素早さが強化されたセツリが電光石火でノーブルワームの側頭部を斬りつけたのだ。
『真・稲妻斬り!!』
ノーブルワームが体勢を崩したところに雷のような疾さで放電しながらセツリがきょりを詰める。
そして一閃。
ノーブルワームの身体が電気を帯びながら両断される。
セツリ達はノーブルワームを倒した。
[いったぁぁぁあああ!思わず実況を忘れちまったぜ。息をするのを忘れるような攻防だったな。我らがニューヒーロー、セツリと愉快な仲間達の誕生だー!ここまで賭けたヤツは倍率100倍だ!100Gが10000Gに大化けの大穴だ、クソッタレ!そんでもってこのまま前人未到3回戦にいくぜ。さぁ、いってみよー!]
セツリは冒険の書を確認するが特に反応はない。
そして正面の扉がゆっくりせり上がっていく。
それは全身がツルツルとした大理石のような光を放つ金属に覆われ、セツリ達の3、4倍ありそうな大きさを持つ。
移動する度にウィーンウィーン、とモーター音の駆動音が聞こえ、時折、プシューッ!と頭部からは蒸気のようなものを吐き出す。
今までのどの相手とも違う…ロボットだった。
「こんにちは」
ノーブルワームもミリに応じて頭を下げる。
ノーブルワームの攻撃。
リエルに向かって巨大な尻尾を叩きつける。
リエルはギリギリのところで尻尾をかわした。
セツリの攻撃。
『雷歩』
セツリは全身に電気を帯びる。
リエルの攻撃。
「「エルファ」!」
リエルがハープをかき鳴らし、緑色の光がセツリの身体を覆う。
「………信じるぞ」
ユージーンは猛毒の盾を構えて防御の姿勢を取った。
「これでわかります。…「イフリト」」
ミリが先程と同様の呪文をノーブルワームに放つ。
「ぎゃぁぁぁぁあああ!」
ノーブルワームを炎の柱が激しく焼いた。
「やっぱり…セツリさんの読み通り」
身体から煙を上げるノーブルワームを見てミリが確信する。
「挨拶、ね?」
リエルが合点がいったように頷いた。
ノーブルワームは礼儀を重んじる。挨拶をしないものには厳しく攻撃し、挨拶する者には挨拶で返す。
そして挨拶しない者のダメージは決して受け入れない。
「礼儀をわきまえないのは誰かなぁー?…そういう子はおしおきだ!おしおきだ!おしおきだ!」
ノーブルワームは鋭い歯でユージーンへ噛みつきにかかった。
ユージーンは歯を猛毒の盾で弾く。
続く2発目の噛みつきは牙にゾンビキラーを叩きつけ、その反動でバックステップすることでかわす。
しかし、3発目の噛みつきが体勢の崩れたユージーンの身体を飲み込む。
…瞬間、ノーブルワームの頭が弾けた。
「雷歩」で素早さが強化されたセツリが電光石火でノーブルワームの側頭部を斬りつけたのだ。
『真・稲妻斬り!!』
ノーブルワームが体勢を崩したところに雷のような疾さで放電しながらセツリがきょりを詰める。
そして一閃。
ノーブルワームの身体が電気を帯びながら両断される。
セツリ達はノーブルワームを倒した。
[いったぁぁぁあああ!思わず実況を忘れちまったぜ。息をするのを忘れるような攻防だったな。我らがニューヒーロー、セツリと愉快な仲間達の誕生だー!ここまで賭けたヤツは倍率100倍だ!100Gが10000Gに大化けの大穴だ、クソッタレ!そんでもってこのまま前人未到3回戦にいくぜ。さぁ、いってみよー!]
セツリは冒険の書を確認するが特に反応はない。
そして正面の扉がゆっくりせり上がっていく。
それは全身がツルツルとした大理石のような光を放つ金属に覆われ、セツリ達の3、4倍ありそうな大きさを持つ。
移動する度にウィーンウィーン、とモーター音の駆動音が聞こえ、時折、プシューッ!と頭部からは蒸気のようなものを吐き出す。
今までのどの相手とも違う…ロボットだった。
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