勇者にとって冒険の書は呪いのアイテムです

ハイイロチョッキリ

⑫とうぎじょう(2)

「もう行ってしまうのか?ここにずっといてもいいのじゃぞ?」

長老が名残惜しそうにセツリ達を引き止める。

『いいえ』

「…そうじゃな。お主達は世界を救うという使命があるのじゃったな。なにか旅の役に立つお礼ができれば良いのじゃが、古くから伝わる伝説の武器とかのう」

「はっはっはっ、そんなもんあったらとっくにヒルテデスと戦うために使ってるぜ」

長老の言葉をベックが笑い飛ばす。

「代わりと言ってはなんだが、俺を旅に連れて行かないか、ブラザー?骨董品の武器をじいさんからもらうよりは役に立つぜ?陸に上がるためにブラザーには「トラン」をかけてもらわなきゃならないがな、その2人みたいに」

ベックの目線の先にはセツリの「トラン」によって人魚の姿になったユージーンとミリがいる。

「俺達が人魚の姿で動くのに苦戦したように、多分人間の姿で歩くのも大変だぜ?」

ユージーンがニヤリと笑う。

「はっはっはっ!マッスルブラザーがそういうなら大変なんだろうな!だが、問題なーし!なぜなら俺は海の英雄ベックだからだ」

冒険の書が輝く。



ベックを仲間にしますか?




『はい』





ベックが仲間に加わった!



「ちょっと待って!」

リエルがベックに待ったをかける。

「ベック、君は海底都市を守る使命があるでしょ?私が代わりに行きます。良いわよね、長老?」

「え?リエルちゃん、行っちゃうの?…オッホン!…むむぅ、仕方あるまい」

長老が一瞬寂しげな表情を見せ、心の中でダダをこねたそうであったが、セツリ達の手前そうした態度を取るわけにもいかなかったのか、咳払いして渋々と頷いた。

「それじゃ、よろしくね、セツリ、ユージーン、ミリ」

冒険の書が輝く。


ミリを仲間に加えますか?




『はい』



ベックがパーティから抜け、ミリがパーティに参加しました。

戦闘の経験値が加算されます。

セツリ レベル20→23『勇者:海を救いし者』
力(物攻防)・・・24→28
素早さ(回避)・・・28→35
体力(持久力)・・・23→27
技(クリティカル攻防)・・・27→31
賢さ(作戦)・・・16→18
魔力(魔攻、魔防)・・・21→25
耐性(異常耐性)・・・24→30
運(幸運)・・・20→24
スキル:経験値1.2倍、成長値高補正、雷系完全耐性
特技:「稲妻斬り」→「真・稲妻斬り」、「雷歩」(短時間素早さ上昇)、「真空斬り」
魔法:「ジーン」(単体小雷撃)→「ジーナ」(単体中雷撃)、「アリエス」(精霊加護)、「トラン」(変身)、「バルガト(魔法剣召喚)」
装備:水切りの剣、鱗の鎧、鱗の盾
セーブポイント:海底都市

ユージーン レベル15『守護者』
力(物攻防)・・・26
素早さ(回避)・・・18
体力(持久力)・・・22
技(クリティカル攻防)・・・13
賢さ(作戦)・・・12
魔力(魔攻、魔防)・・・0
耐性(異常耐性)・・・17
運(幸運)・・・9
スキル:不死攻撃耐性、力高補正
特技: 「赤化」(短時間能力上昇)
魔法:なし
装備:ゾンビキラー、猛毒の盾、鉄の鎧、怪力の腕輪(ひとつめの怪物の力が宿る)

ミリ レベル15『指揮者』
力(物攻防)・・・5
素早さ(回避)・・・8
体力(持久力)・・・10
技(クリティカル攻防)・・・6
賢さ(作戦)・・・30
魔力(魔攻、魔防)・・・32
耐性(異常耐性)・・・18
運(幸運)・・・12
スキル:魔力高補正、魔法改造、同時詠唱
特技:なし
魔法:「イフリ」(単体小火球)、「セシル」(単体小氷矢)、「氷壁」(氷系防御)「メストル」(単体闇矢)、「アガペ」(単体小回復、状態正常化)、「ホーリ」(聖属性付与)
装備:病魔の弓、フードケープ

リエル レベル18→21『海底アイドル』
力(物攻防)・・・6→7
素早さ(回避)・・・30→33
体力(持久力)・・・11→15
技(クリティカル攻防)・・・4→5
賢さ(作戦)・・・20→23
魔力(魔攻、魔防)・・・28→32
耐性(異常耐性)・・・20→23
運(幸運)・・・33→38
スキル:対地属性特攻、運高補正
特技: 天使の歌声(常時発動一定確率魅了)、女神の微笑(常時発動一定確率魅了)
魔法:「バブリン」(限定的水深耐性付与、単体小回復)→「バブリー」(水深耐性付与、単体中回復)、「イーニ」(全体攻撃力上昇)、「エルファ」(攻撃速度倍加付与)、「ウォルタン」(広範囲小水撃自動追尾)、「エターニャ」(広範囲中無属性連続攻撃)
装備:ハープ、貝殻ビキニ




「それじゃあな、ブラザー。シスターをよろしく。また困った時にはいつでも行ってくれ!海ならどこでも駆けつけるぜ!」

ベックはセツリにウィンクしながら白い歯を見せ、爽やかなスマイルを送る。

『はい』

「リエルちゃん、元気でのう」

長老がリエルの手を取りながら名残惜しそうに見送る。最初の威厳がすっかり無くなってしまっている。

「それではまず、西の大陸にこのまま泳いでいきましょうか。ヒルテデスがいなくなった今、船よりも安全そうですし」

ミリがせっかく人魚の姿ですし、と嬉しそうにいう。

セツリ達は頷き、そして一行は西の大陸を目指して旅立った。

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く