勇者にとって冒険の書は呪いのアイテムです
⑪かいまひるてです(3)
敵を撃退した後、息をつく間も無く次々と魔物が襲ってくる。
しかし、ベックが引きつけ、リエルの攻撃速度上昇の魔法と攻撃力上昇の魔法によって強化されたセツリが危なげなく魔物達を倒していく。
「流石に連戦はキツい…」
リエルが苦しそうに息を吐く。
強化魔法をかけ終えたリエルはセツリとベックのサポートとして後衛から水魔法の「ウォルタ」を連発している。
魔力の使用は精神疲労として蓄積され、無理をし続けると頭痛、めまい、吐き気、錯乱、幻覚、意識喪失など様々な精神症状が現れる。
魔力を使い過ぎて精神的不調をきたす、魔力欠乏性障害は回復にかなりの時間を要するし、重度の場合、意識が戻らないこともある。
南の洞窟ではそのリスクと限界を身を持って知るために、ミリに限界ギリギリまで何度も追い込まれ、魔法の聖水で回復するという荒業をさせられた。
そのおかげでセツリは自分の魔力の限界をよく知っている。
『いのちをだいじに!』
「ありがと。あと2、3発はいけると思うけどお言葉に甘えて一旦休むね」
リエルは微笑み、魔法をやめる。
海底都市には精製法が伝わっていないのか、魔法の聖水は存在しないらしいが、代わりに僅かに魔力を回復させる魔法の聖水の原料となる海藻がある。
リエルはポーチから海藻を取り出し、口にゆっくりと含んだ。
「ヘイ、シスター、回復にどれくらい時間が欲しい?」
ベックがボクサーヒラメのパンチを盾で弾きながら大声で問う。
「10分…は長いかしら?」
「はっはっはっ!問題なーし!なあ、ブラザー?」
『はい』
セツリは体勢の崩れたボクサーヒラメを両断しながら頷く。
体力的にはしんどい部分もあるが、ベックの圧倒的な防御力のおかげで、未だ2人は回復魔法を使わずにほぼ無傷できている。
それにまだ攻撃力上昇と攻撃速度上昇の魔法も効果が残っている。
『ガンガンいこうぜ!』
セツリとベックは海底洞窟を突き進んだ。
しかし、ベックが引きつけ、リエルの攻撃速度上昇の魔法と攻撃力上昇の魔法によって強化されたセツリが危なげなく魔物達を倒していく。
「流石に連戦はキツい…」
リエルが苦しそうに息を吐く。
強化魔法をかけ終えたリエルはセツリとベックのサポートとして後衛から水魔法の「ウォルタ」を連発している。
魔力の使用は精神疲労として蓄積され、無理をし続けると頭痛、めまい、吐き気、錯乱、幻覚、意識喪失など様々な精神症状が現れる。
魔力を使い過ぎて精神的不調をきたす、魔力欠乏性障害は回復にかなりの時間を要するし、重度の場合、意識が戻らないこともある。
南の洞窟ではそのリスクと限界を身を持って知るために、ミリに限界ギリギリまで何度も追い込まれ、魔法の聖水で回復するという荒業をさせられた。
そのおかげでセツリは自分の魔力の限界をよく知っている。
『いのちをだいじに!』
「ありがと。あと2、3発はいけると思うけどお言葉に甘えて一旦休むね」
リエルは微笑み、魔法をやめる。
海底都市には精製法が伝わっていないのか、魔法の聖水は存在しないらしいが、代わりに僅かに魔力を回復させる魔法の聖水の原料となる海藻がある。
リエルはポーチから海藻を取り出し、口にゆっくりと含んだ。
「ヘイ、シスター、回復にどれくらい時間が欲しい?」
ベックがボクサーヒラメのパンチを盾で弾きながら大声で問う。
「10分…は長いかしら?」
「はっはっはっ!問題なーし!なあ、ブラザー?」
『はい』
セツリは体勢の崩れたボクサーヒラメを両断しながら頷く。
体力的にはしんどい部分もあるが、ベックの圧倒的な防御力のおかげで、未だ2人は回復魔法を使わずにほぼ無傷できている。
それにまだ攻撃力上昇と攻撃速度上昇の魔法も効果が残っている。
『ガンガンいこうぜ!』
セツリとベックは海底洞窟を突き進んだ。
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