勇者にとって冒険の書は呪いのアイテムです
⑥みなみのどうくつ(1)
旅の準備が整ったセツリとユージーンは隣町を出発した。
みどりの干物を取り扱う商人から聞いた情報を元に街道を南下し、南の洞窟を目指す。
ひとつめの怪物という大物を倒したこと、魔王の手下や旅の資金を稼ぐために戦闘を重ねたことから大分モンスターの戦闘にも慣れた。
途中、モンスターに襲われることもあったが、2人は大きな苦労もなく南の洞窟までたどり着いた。
「ここが港町に行くために通らないといけない洞窟か」
基本的には商人も通るルートなので、用心棒さえいれば通過可能なルートな筈だ。
「…セツリ、わかるか」
『はい』
だが、2人は違和感を感じ取っていた。
こうした商人なども通るいわゆる正規ルートの要所には通常、出入口に詰所があり、お尋ね者が入り込んでいないかなどをチェックしたり、危険なモンスターなどが徘徊しているかどうかなどを見張っている。
しかし、詰所には人の気配が全くない。
また、そこら中から視線を感じる。
「なにか変だぞ、これ」
みどりの干物を取り扱う商人から聞いた情報を元に街道を南下し、南の洞窟を目指す。
ひとつめの怪物という大物を倒したこと、魔王の手下や旅の資金を稼ぐために戦闘を重ねたことから大分モンスターの戦闘にも慣れた。
途中、モンスターに襲われることもあったが、2人は大きな苦労もなく南の洞窟までたどり着いた。
「ここが港町に行くために通らないといけない洞窟か」
基本的には商人も通るルートなので、用心棒さえいれば通過可能なルートな筈だ。
「…セツリ、わかるか」
『はい』
だが、2人は違和感を感じ取っていた。
こうした商人なども通るいわゆる正規ルートの要所には通常、出入口に詰所があり、お尋ね者が入り込んでいないかなどをチェックしたり、危険なモンスターなどが徘徊しているかどうかなどを見張っている。
しかし、詰所には人の気配が全くない。
また、そこら中から視線を感じる。
「なにか変だぞ、これ」
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