勇者にとって冒険の書は呪いのアイテムです
④たびのはじまり(2)
冒険の書のセーブポイントから再開します。
『勇者よ、冒険の書は手放してはならん。ましてはそんなはした金で!』
「…それが本当ならならその冒険の書は凄い値段で売れるだ!なあ、アンタ、その冒険の書を10000Gで売ってくれないか?」
セツリはハッと気づく。
時間が遡り、先程の商人の目の前に立っていた。
『いいえ』
セツリは謎の声の主の助言に従い、断腸の想いで断る。
『ならば30000Gでどうだべ?』
ぐっ…。
セツリは顔が引きつる。
30000Gもあればぱふぱふが何回できるのかという葛藤をしているのがユージーンには丸わかりだ。
『い、いいえ』
「ええい!それなら100000Gでどうだべ!おら、これ以上は出せねーだ!」
『はい』
被せ気味で快諾!
セツリは快く100000Gで冒険の書を譲った!
冒険の書のセーブポイントから再開します。
『勇者よ、冒険の書は手放してはならん。値段の問題ではないのじゃ!』
「それが本当ならならその冒険の書は凄い値段で売れるだ!なあ、アンタ、その冒険の書を10000Gで売ってくれないか?」
セツリはハッと気づく。
そして状況を理解し、チッと舌打ちする。
「んん?やはり安すぎたかだべか?それではこれが限界だべ、100000Gで売ってくれ!もうこれ以上はオラは出せないど!」
『いいえ』
「…セツリ、よく頑張った。めっちゃ泣いてるけど欲しかったんだな、100000G」
『…はい』
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