勇者にとって冒険の書は呪いのアイテムです
②ぼうけんのしょ(2)
洞窟は狭い一本道でモンスターの気配もない。入り口から光は届かない筈だが、奇妙なことになぜが洞窟の内部はよく見えた。
少し歩くとすぐに行き止まりであった。
「モンスターの住処ってわけでもなさそうだし、作りはやけに頑丈なんだが…」
ユージーンが壁をコンコンと叩く。材質はただの岩と土のようだが、不思議と頑丈でひのきでできた棒で掘ろうとしても一切傷がつかない。
ひとつめの怪物の攻撃でも壊れないようで安心はしたが…。
「ん、なにを見てるんだセツリ…」
セツリの視線の先には宝箱があった。
「お宝?開けてみようぜ」
『はい』
ユージーンに促されるままにセツリが宝箱を開けようとする。
カチャリとなにか鍵が開く音がし、宝箱が一瞬光った。
「…今のなんだ?お前、何かやったか?」
『いいえ』
宝箱の中身を確認すると1つの本が収まっていた。
「魔導書かなにかか?見たことのない言葉で書いてあるな。しかし、なんでこんなところにあるんだ?」
セツリは本に手を伸ばし、表紙に触れる。
本が今度ははっきりと輝きを放つ。
セツリの頭の中に文字の内容が飛び込んできた!
冒険の書を手にした者へ
私はフラトニール。かつて魔王エゴールを封印した勇者の仲間の1人だ。
この書は必要な時に必要な者が手にするようにこの洞窟に魔法をかけている。
この洞窟を見つけたということは魔王エゴールが復活したか、あるいはエゴールに匹敵するこの世界の脅威が誕生したということだろう。
貴方と貴方が行動を共にする3人にだけ、魔物を倒す特別な力を託す。
その力で世界を回り、魔物たちの脅威から世界を救って欲しい。
最後に、この書を託した貴方には、一方的で申し訳ないが呪いをかけた。
この書は役目を果たすまで決して貴方の手から離れない。
詳しいことは後々わかるだろう。まずは西の大陸にあるテレスの神殿を目指すといいだろう。
少し歩くとすぐに行き止まりであった。
「モンスターの住処ってわけでもなさそうだし、作りはやけに頑丈なんだが…」
ユージーンが壁をコンコンと叩く。材質はただの岩と土のようだが、不思議と頑丈でひのきでできた棒で掘ろうとしても一切傷がつかない。
ひとつめの怪物の攻撃でも壊れないようで安心はしたが…。
「ん、なにを見てるんだセツリ…」
セツリの視線の先には宝箱があった。
「お宝?開けてみようぜ」
『はい』
ユージーンに促されるままにセツリが宝箱を開けようとする。
カチャリとなにか鍵が開く音がし、宝箱が一瞬光った。
「…今のなんだ?お前、何かやったか?」
『いいえ』
宝箱の中身を確認すると1つの本が収まっていた。
「魔導書かなにかか?見たことのない言葉で書いてあるな。しかし、なんでこんなところにあるんだ?」
セツリは本に手を伸ばし、表紙に触れる。
本が今度ははっきりと輝きを放つ。
セツリの頭の中に文字の内容が飛び込んできた!
冒険の書を手にした者へ
私はフラトニール。かつて魔王エゴールを封印した勇者の仲間の1人だ。
この書は必要な時に必要な者が手にするようにこの洞窟に魔法をかけている。
この洞窟を見つけたということは魔王エゴールが復活したか、あるいはエゴールに匹敵するこの世界の脅威が誕生したということだろう。
貴方と貴方が行動を共にする3人にだけ、魔物を倒す特別な力を託す。
その力で世界を回り、魔物たちの脅威から世界を救って欲しい。
最後に、この書を託した貴方には、一方的で申し訳ないが呪いをかけた。
この書は役目を果たすまで決して貴方の手から離れない。
詳しいことは後々わかるだろう。まずは西の大陸にあるテレスの神殿を目指すといいだろう。
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