転生者、兵器道を極める
第3章 第1話 出発
 領土の奴らと別れて、王都へと馬車を走らせる─
 訳では無い。
 俺のアイギスは翼があるから飛べる。というか、自分の体にアイギスの1部を召喚…というか纏わせる、というのは大体発現すればできること、らしい。
 そこでライリーを背負うか抱っこするかで一緒に行けば良い訳だ。
 まぁライリーはまだ寝てるし、滅多な事では起きないからどんな抱え方でもいいっちゃいいんだけどな。
 さてさて…
 「出でよ、イグニス。我に赫灼の翼を顕現せよ」
 『イグニス』だけだと本来の力の何分の1も出ないのだが…今回は戦闘が目的では無いので全力を出さないし、全力を出そうにもまた制約がある。
 バサリ、と焔で出来た翼が背中から生えてくる。…触っても熱くない。
 しかし、翼ということは背負うのは無理だしな…お姫様抱っこでいいか。
 その時、後ろから聞き覚えのある轟音が聞こえる。
 黒色迷彩の前進翼が特徴的な第三世代相当の単発ジェット戦闘機・「震電改二」が1編隊。
 そして赤色迷彩でエンジンを主翼下から胴体後部へと変更し、A-10に似た構造となったジェット戦闘機「火龍改」が1編隊。
 前方にはワイバーンの群れ。
 ふむ…どうなるか見てみるとしようか。
 「こちらズメイ隊!ユラン隊は上方から攻撃しろ!」
 「こちらユラン隊!了解した!」
 火龍編隊「ユラン隊」が機首を上げ高度をワイバーンの群れより高くする。
 「ズメイ隊はこのまま突っ込むぞ!ズメイ2は着いてこい!ズメイ3.4は左を頼む!」
 「ズメイ2了解!」「ズメイ3了解!」「ズメイ4了解!」
 震電編隊「ズメイ隊」の4機が左右に2機ずつ分かれる。
 ズメイ隊が航空機銃の射程内に捉えたワイバーンをすぐさま堕として行く。
 「こちらユラン隊!ズメイ隊は退避しろ!」
 この警告をズメイ隊は受け取り、すぐさまワイバーンの群れから抜け出す。
 上方からユラン隊が急降下しながら大口径の機関砲榴弾を広範囲にばら撒き、無傷だったワイバーンが爆発に包まれる。
 「周囲に敵影無し!全機反転!帰還する!」
 ふぅむ…なかなかだな。航空機のミサイルはまだそこまで普及していないし、万が一見られていたら情報が流出する可能性がある。
 敵の魔法攻撃がどこまで進んでいるから分からないのだ。
 魔法陣という魔法砲台も固定式であるが開発はされているという。
 俺らのレンジまで魔法が届くのなら、それは危険だ。とてつもなく。
 魔法なんぞ射程が最高でも200メートルだからこそ俺らと釣り合いができるんだ。
 だから俺達も魔法分野を開発していくのだが。
 新設された『対外脅威情報諜報特務隊』
つまりスパイ部隊であり、『バアル』とも呼ばれる。表向きには公安調査庁第一特務部隊と呼称されるが。
 まぁ、諜報は大事だ。彼らの齎した情報によると、帝国並びに王国両国が魔法陣を組み込んだ砲塔を装備した『魔導戦列艦』の開発・建造を開始している。
 他にも、信管ではなく魔法によって爆発を起こす『魔導榴弾』などが開発中である、と。
 これ以上は長くなるからやめておこう。
 射程は不明だが、実験の結果によれば直撃すれば最悪弩級戦艦や巡洋戦艦までもが撃沈される恐れがあるらしい。
 つまり、損害が発生する可能性がある。
 非正規軍との戦いでありながら最新の戦車を数十年前の火器で撃破されることもあるのだ。念には念を入れたい。
 そんなことを考えながら、俺達は王都へと向かっていた。
 訳では無い。
 俺のアイギスは翼があるから飛べる。というか、自分の体にアイギスの1部を召喚…というか纏わせる、というのは大体発現すればできること、らしい。
 そこでライリーを背負うか抱っこするかで一緒に行けば良い訳だ。
 まぁライリーはまだ寝てるし、滅多な事では起きないからどんな抱え方でもいいっちゃいいんだけどな。
 さてさて…
 「出でよ、イグニス。我に赫灼の翼を顕現せよ」
 『イグニス』だけだと本来の力の何分の1も出ないのだが…今回は戦闘が目的では無いので全力を出さないし、全力を出そうにもまた制約がある。
 バサリ、と焔で出来た翼が背中から生えてくる。…触っても熱くない。
 しかし、翼ということは背負うのは無理だしな…お姫様抱っこでいいか。
 その時、後ろから聞き覚えのある轟音が聞こえる。
 黒色迷彩の前進翼が特徴的な第三世代相当の単発ジェット戦闘機・「震電改二」が1編隊。
 そして赤色迷彩でエンジンを主翼下から胴体後部へと変更し、A-10に似た構造となったジェット戦闘機「火龍改」が1編隊。
 前方にはワイバーンの群れ。
 ふむ…どうなるか見てみるとしようか。
 「こちらズメイ隊!ユラン隊は上方から攻撃しろ!」
 「こちらユラン隊!了解した!」
 火龍編隊「ユラン隊」が機首を上げ高度をワイバーンの群れより高くする。
 「ズメイ隊はこのまま突っ込むぞ!ズメイ2は着いてこい!ズメイ3.4は左を頼む!」
 「ズメイ2了解!」「ズメイ3了解!」「ズメイ4了解!」
 震電編隊「ズメイ隊」の4機が左右に2機ずつ分かれる。
 ズメイ隊が航空機銃の射程内に捉えたワイバーンをすぐさま堕として行く。
 「こちらユラン隊!ズメイ隊は退避しろ!」
 この警告をズメイ隊は受け取り、すぐさまワイバーンの群れから抜け出す。
 上方からユラン隊が急降下しながら大口径の機関砲榴弾を広範囲にばら撒き、無傷だったワイバーンが爆発に包まれる。
 「周囲に敵影無し!全機反転!帰還する!」
 ふぅむ…なかなかだな。航空機のミサイルはまだそこまで普及していないし、万が一見られていたら情報が流出する可能性がある。
 敵の魔法攻撃がどこまで進んでいるから分からないのだ。
 魔法陣という魔法砲台も固定式であるが開発はされているという。
 俺らのレンジまで魔法が届くのなら、それは危険だ。とてつもなく。
 魔法なんぞ射程が最高でも200メートルだからこそ俺らと釣り合いができるんだ。
 だから俺達も魔法分野を開発していくのだが。
 新設された『対外脅威情報諜報特務隊』
つまりスパイ部隊であり、『バアル』とも呼ばれる。表向きには公安調査庁第一特務部隊と呼称されるが。
 まぁ、諜報は大事だ。彼らの齎した情報によると、帝国並びに王国両国が魔法陣を組み込んだ砲塔を装備した『魔導戦列艦』の開発・建造を開始している。
 他にも、信管ではなく魔法によって爆発を起こす『魔導榴弾』などが開発中である、と。
 これ以上は長くなるからやめておこう。
 射程は不明だが、実験の結果によれば直撃すれば最悪弩級戦艦や巡洋戦艦までもが撃沈される恐れがあるらしい。
 つまり、損害が発生する可能性がある。
 非正規軍との戦いでありながら最新の戦車を数十年前の火器で撃破されることもあるのだ。念には念を入れたい。
 そんなことを考えながら、俺達は王都へと向かっていた。
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