転生者、兵器道を極める

山風狭霧

第2章 第7話 機嫌取り

 「なぁ、まだ機嫌直んないか?」

 ここは、甘味処。何故こんな所にいるかというと─

 「うー…あともう少しで勝てたのにぃ~」

 彼女の食べている甘味の近くには既に何も乗っていない皿が山脈を作っている。

 これにはウェイトレスもびっくりだろう…

 話を戻して、何をしているかと言うと。…まぁ、一言で言うと機嫌取りってわけだ。




 「両者そこまでっ!!これまでの健闘、賞賛に値するっ!!!!」

 拍手と喝采が俺たちを包み込む。

 「ほら、ライリー終わったぞ。美味いもんでも食って帰ろう」

 その場に蹲ったままのライリーの腕を掴み、立たせようとすると。

 「ぅ…」

 「?」 

 「うわぁぁぁぁん!!!!!」 

 …これ以上は彼女の尊厳を必要以上に傷つけることになるので辞めておこう。





 「なんでも買ってやるから、な?」

 「うー…分かったー…」

 渋々といった様子で納得する。2時間ぐらい説得にかかった…

 「よしよし、いい子だ」

 ライリーの頭を撫でると─

 「えへへ〜!」

 …今までのが嘘のようだ。単純なヤツめ。

 お勘定は悲惨なことになったが。前に達成したクエストの報酬の大体が吹っ飛んだ。

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