転生者、兵器道を極める

山風狭霧

第1章 第6話 A級冒険者

 「…ふむ。じゃあこれで決まりかな」

 「あぁ。A級冒険者への昇進と慰謝料としての白銀貨10枚」

 自分でもおかしいと思う。だけど、それは地球の感覚なのだろう。

 近い例えなら野球選手みたいなもんだ。

 「ありがとう、いい交渉だったよ」

 「駆け引きは上手なんでね」

 「キミなら商人も出来そうだ」

 「お世辞として受け取っておくよ。じゃあ、またの機会に」

 「ちゃんと1ヶ月に1回はクエストを達成してくださいね?」

 「あぁ、分かってる」

 おおよそ12歳とは思えない口の利き方に
苦笑いしながらギルド長、「リュート・タチバナ」は苦笑いを零す。

 「あと」

 「なんだい?」

 「近々、オレとアンタの同郷の者が来る」

 「…なに?」

 「王国が呼び出すのは俺の復讐対象だ」

 「王国、は?」

 「あぁ。帝国も勇者を召喚する」

 「勇者…?今は魔王なんていない。なぜ今呼び出すんだ…?」

 「戦争の為さ」

 「戦争…王国と帝国が?王国なんかが勝てるわけない!」

 例えるならば、イギリスVSアメリカ。それか中国VS日本かロシアVSイギリス。

 一応同じ土俵には上がれるが、上がれるだけ。勝てるわけがない。

 「それを覆すのが」

 「勇者、ってわけかい…」

 「王国は30人を召喚する。それに対して帝国は5人。数の暴力だ」

 「なら、どうして帝国に君はつくんだい?」

 「…奴らを殺したいだけだ」





 家に帰宅し、自室に真っ先にはいる。

 まずは、ポイントの割り振りからだ。

 とりあえずポイントを割り振れるのは

・艦艇
・車輌
・航空機
・重火器

 の4つだ。

 今のところ全てが1930年代。

 まずは艦艇、これはLv2のWWⅡレベルまで上げておこう。

 これで残りポイントが5。

 次に車輌。これもWWⅡレベルまで。航空機もWWⅡレベルの1940年代まで。

 これで残りポイントが3。

 重火器は…これ火砲も含まれるのか。
 
 でも自走砲は車輌、と。


 …とりあえず全てWWⅡレベルにして、残りポイントが2。

 …次のLv3に上げるには次は2ポイント必要なのか!

 じゃあ残りの2ポイントを使って…航空機にするか?

 うーん…悩みどころではあるな。

 航空機だけジェット機になると、1940年代空母での運用は不可能となる。

 どこかにドックでも作れたらそこで改装でもするんだけどね…。

 今はまだ保留だな。召喚するにしても駆逐艦だし。

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