転生者、兵器道を極める

山風狭霧

第1章 第4話 冒険者登録

 肉屋のおっちゃんが言ってたが、冒険者登録の際にその年齢じゃなめられるかもしれない。

 暴力沙汰にもなる可能性があるらしい。

 そこまでいくとギルドが動かないのかと聞いたが無理だそうだ。

 高ランクの冒険者の方が大事だからだそうだ。

 まぁ正当防衛は殺害までありらしい。怖いわ。

 まぁいつでもMP7A1を取り出して撃てるようにする。

 トリガーには指かけちゃダメだよ!

 あとは…《アビス・ダイアモンド》は
《カイザー・ソウル》も付けなくちゃ行けないからなぁ…全身鎧だから威圧できるかも?

 うーん、別にいいかなぁ。

 じゃあ《グリム・リーパー》とMP7A1か。

 服の下には新しく買った召喚した防刃チョッキつけて、と。




 歩くこと10数分。

 なかなかに立派な建物の前に着く。

 ここは中級街二番町の1番通り、つまり商業地区の大通りだってことだ。

 扉を開け、中に入る。

 中は…市役所みたいな感じだな。

 一番近い右端のカウンターが素材受付、真ん中がクエスト、左端が登録・更新場所だ。

 右奥には酒場があり、昼間にも関わらずどんちゃん騒ぎをしている。

 「すいません、冒険者登録は出来ますか?」




 「おいおいボウズ!そんな貧相な体で冒険者だ〜?舐めてんじゃねぇぞオイ!」

 どうしてこうなった。

 まぁいい。MP7A1を取り出し、向ける。

 「死にたくなきゃ、手ぇ上げろ」

 降伏勧告。

 「はっ!そんなちゃちなおもちゃで何ができるって言うんだ?教えてくれよ?」

 おもちゃと言ったかコイツ?

 万死に値するぞ。

 「繰り返すぞ、手を上げろ。上げなければ撃つ」

 怒りを堪えながらも、再び告げる。

 「やってみろよ!このB級冒険者ダリル様を傷付けられるならな!」

 「言ったな?」

 カチッ!っという音と共に衝撃と閃光、銃声が響く。

 反動をステータスの強さで無理やりに押さえつけ、頭を狙い、撃ち続ける。

 ─この世界の武器は体力HPを削るものだ。

 ─だが、神から授けられたスキルで、異世界で生まれ、異世界から召喚されたこの武器、それらはこの世界の法則には従わない。

 ─あくまでも「召喚元地球」のものだ。

 ─それを叫ぶような声が、閃光が、建物を揺らがす。

 ─例えるならば。

 ─例えるなら地球における「死」というものの原因は数多に存在する。

 ─出血多量、心筋梗塞、癌、病死、窒息、焼死、轢死、圧死、溺死、中毒…

 ─この世界では、それは直接たる原因にはなりえない。

 ─それらが体力HPを削り、0になった場合のみ、「死」に到達する。

 ─傷すらも、かすり傷程度であり、それ以上の肉体へのダメージは「特殊なスキルが使用されない限り」、もしくは「魔人による攻撃」以外は体力が減るだけである。

 ─しかし。

 ─しかし、この世界の「異物」はその法則には乗っ取られない。

 ─「体力HP」が0にならなくとも。

 ─ならなくとも殺せてしまう。

 ─正に、

 ─正にチートと言うに足りるだろう。

コメント

  • 山風狭霧

    無双系ではないです。
    今回は運良く銃の知識や彼の魔術の特性を知らない人が相手でしたが、彼以上の人間はこの世界には普通にS級冒険者として存在しています。そんな人達が相手では、銃もその特性は見破られてしまうでしょう。

    2
  • ノベルバユーザー333651

    これって主人公最強系ですか?

    1
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