転生者、兵器道を極める

山風狭霧

第1章 第2話 インベントリ

 職業診断は神殿で職業神サマとやらから
授けてもらうそうだ。

 職業ねぇ。

 職業…実際いらないかな。

 そもそも職業っていったってただの適正に過ぎない。

 いや…まてよ?

 俺が保持している「特性」とか「スキル」もバレたらめんどくさい事にならないか?

 職業診断って確かスキルと特性も同時に
診られるはずだ。

 特性はまだいい。問題はスキルだ。

 なんの訓練もしてないただのおぼっちゃまが通常魔法3種、高等魔法1種、そして
古代魔法1種。

 …普通におかしいんだよなあ。

 まぁこれだけありゃ学園には行けるか。





 魔法を使ってみます。

 まず、火魔法、あなたは落第です。

 雷魔法、あなたも。

 室内で使える…でも水魔法も部屋びちゃびちゃにしそうだしなぁ。

 ここは割り切って時空間魔法だけにしとくか。

 えー、なになに…使える魔術は2つ。

 《物質保存インベントリ》と《透槍》…?
 
 とりあえず創造神サマが《物質保存》に必要なものを入れてくれてたはずだ…。

 見てみよう。

 
 ー《物質保存》目録ー

・諸刃の金剛盾剣《深淵の宝石アビス・ダイヤモンド
・喉裂きの短剣《死神グリム・リーパー
・不敗王の武鎧《王者たる命カイザー・ソウル
・金貨×100
・短粒米(ジャポニカ米)×100俵
・地球調味料各種×100kg毎


 …え?初期で和食の心臓部作れんの?

 ありがとう創造神サマ!!!!

 調味料各種って…何があるんだ?

 えーと、なになに…砂糖、塩、酢、醤油、
味噌、豆板醤、甜麺醤、コチュジャン、
料理酒、みりん、味の素…味の素!?

 まじで?化学調味料まであるの?

 他のも覗いてみるか…

 七味、ウスターソース、ケチャップ、
マヨネーズ、マスタード、ラー油、
ハーブ、カレー粉…これで終わりか。

 これ全部100kgずつ…?

 凄いな…

 しかも100俵だぞ…?

 つまり6tだ…。

 ため息が出るレベルの多さだろこれ。

 米のちょっと上に不穏な名前のものがあるけども…

 とりあえず盾剣の方を出そう…

 タッチしてみるか!…ポチッとな。

 あっ目の前に出てきた…

 これは…ベルトがついてる?

 鎧の左腕に括り付けるのか!

 手に取ってみるか…重っ、くない!!??

 えっめっちゃ軽いんだけど…?

 短剣も出して…

 よし、手に馴染む感じこれ左腕に盾剣、
右手に逆手で短剣でいいかな。

 しっかし…まだ剣が通用する時代か。

 記憶では技術は1900年辺り…?

 鉄道も走っている、と。

 しかし魔法技術のほうが進んでいるから〜、ってか。

 銃は開発されたが個の力が強いこの世界では意味を果たせず、スキルを使用した弓手
のほうが強い、と。

 そもそも個の力が強いとかこの世界を作った創造神サマ馬鹿じゃないのか?

 まぁ今回は都合がいい。ステータスも見る限りは強そうだし。

 特性の「白い死神」「生きている英霊」「伝説の軍人」が強く影響してるのか…?

 っていうか剣が手に馴染むのは「伝説の軍人」のお陰で武器の取り扱いが全て分かるのか!

 ありがとう特性。愛してる特性。

 そのあと使った《透槍》は文字通り透明な槍が飛び出て壁を突き破った。

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