転移した先はみんなとは別の場所だった!?(仮)

ちぃびぃ

エレフェアの事情

僕がエレフェアに来て1ヶ月が経った。そして分かった事がいくつかあった。 

1つ目は転移のこと。転移してきたのは僕1人ではないらしい。クラス全員が転移されたみたいだ。それでなにやら失敗したらしく、僕だけ別の場所に飛ばされたらしい。これを聞いたとき、僕は安心した。亜弥は無事だと知ったからだ。
2つ目はそのクラスメイト達のこと。クラスメイト達はルセンという国で頑張っているらしい。特に勇者の職業を持つ一ノ瀬くんは特別扱いされてるらしい。この1ヶ月でかなりの実績を詰んだらしい。
3つ目はこの世界フォースのこと。フォースは4つの国に別れているらしい。その中でもルセンとダークは仲が悪く、今も戦争中だとか。デミアは中立の立場らしい。
4つ目はエレフェアのこと。エレフェアは人間と表面上は仲が良いらしい。エレフェアは昔人間達に襲われたのだという。なにもしてないのに捕えられ実験されたり、殺されたりしたのだという。そのせいで今でもエレフェアの国の妖精や精霊は人間を憎んでいるらしい。

僕が1ヶ月で学んだのはこんなところだ。

「りゅー!」

ルゥが飛んでくる。

「どうしたの、ルゥ?」

僕は練習を止めてルゥを手に乗っける。

「なんの特訓してたの?」

「自分で放った魔法を消す練習」

「魔法を魔法で相殺するってこと?」

「いやいや、違うよ。1回見本を見せるよ」

僕はそう言ってルゥを肩に乗せて魔法を放つ。

「【ダークボール・ホーミング】」

上空にダークボールを放った。そのダークボールは曲がってそのまま僕のところに迫ってきた。

「【闇纏あんてん】」

僕は手に闇を纏わせる。闇纏は体に闇を纏わせるスキルだ。そのままダークボールを殴る。するとダークボールは霧散した。

「すごいね〜!」

ルゥが劉の周りを飛び回る。

「できることは多くなったんだけど、レベルが上がらないんだよね……」

この世界はレベルが全てだ。レベルが高い者が偉いのだ。実際貴族や王族はレベルが50を超えているらしい。

「今いくつ?」

「……10」

「うそー!?」

「いやいや、ほんとだって。見てみる?」

劉はそう言ってルゥにステータスを見せる。



星屑劉ほしくずりゅう  16歳
Lv10
HP:500
MP:500
ATK:30(1800)
DEF:30(1800)
SPD:30
職業:悪神
特性:雄者ゆうしゃ(恐怖を感じなくなる。どんな生物にも立ち向かえる)
適正:闇
魔法熟練度:炎20、水0、風25、雷0、土0、光0、闇100
スキル:闇魔法全て-ウィンドボール、ファイアボール、闇纏、深淵の従僕、貪り喰いスキルテイカー、煉獄檻、闇の支配領域ダークテリトリーひれ伏す闇の重光グラビティ
アビリティ:魅了無効、支配無効、暗闇無効、闇攻撃無効、全属性耐性、光耐性Lv5、、睡眠耐性Lv5、麻痺耐性Lv5、支配Lv5、攻撃増加、闇攻撃10倍、防御増加、闇の加護、妖精の加護、悪神の加護

※増加率はステータスの60倍
※悪神の加護はステータス補正がない。成長も普通よりは遅い。



「・・・・・」

ルゥが口を開けたまま動かなくなってしまった。

「おーい、ルゥ?」

劉が呼びかけても返事をしない。

しばらく待つとこっちを振り向いた。

「あんなに頑張ったのに3しか上がらないってなにー?」

「なに、と言われても……」

「やっぱり悪神の加護のせい?」

「……うん」

悪神の加護は他の加護とは違い、なにも恩恵がない・・・・・・・・
例えば妖精の加護には風に関する補正がある。風魔法が覚えやすい、風魔法の熟練度が上がりやすいなどがあり、もっと突き詰めると加護が『慈悲』に変わり、風に関する全てのことができるようになる。つまり、今は悪神の加護はなにも恩恵がないが、その内なにか恩恵が貰えると推測している。

(スキルも全ては使えないしなぁ……、そっちを早くなんとかしないと宝の持ち腐れだ)

僕はこの1ヶ月、魔法とスキルの練習だけをしてきた。成長が遅いのであれば、それを補えるだけの魔法とスキルを使えればいいと思ったからだ。しかし、自分で創ったスキルは使えるものの、今ステータスにあるスキルはまだ使えないのだ。闇魔法も中級まで使えるのだが、上級以降が使えない。多分レベルが足りないのだろう。

「あれこれ考えても仕方ないし、とりあえず帰ろう」

「……うん」

ルゥは劉の肩に乗った。

●●●

「ただいま」

劉とルゥが大木の家に帰るとなにやら騒がしかった。

「あれはクイファさんとエレンさん?」

喧騒の中心にいたのはクイファとエレンだった。なにやら対立してるようだ。

「あの、どうしたんですか?」

劉が2人の近くにいき、事情を聞いてみる。

「やっと来たわね」

エレンが劉を睨みつける。

「僕がなにか……?」

「なにか、ですって?あなたがここにいるのがだめなのよ」

「エレン、待ちなさ……」

「うるさい。クイファは黙ってて」

エレンはクイファの制止も聞かず劉に言う。


「率直に言うわ。りゅー、あなたここから出て行きなさい」




作者からのあとがき
しばらくは頑張って書いていくと思うので、更新速度が早くなると思います。楽しみに待っててください。

いいねや意見をくれるととても嬉しいです!誤字や脱字等あれば指摘お願いします。


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