オークション

　「それでは奴隷オークションを開催いたします。」

　日常生活じゃあ確実に聞くことがない言葉に俺は混乱していた。
　
　そんな俺の事はどうでもいいようで奴隷オークションと口にした男はまた話出した。

　「こちらの商品はドレイク様が直々に召喚をして呼び出したアナザーワールドからの奴隷でございます。」

 「おお」

 多くの者が関心した様に声を出した。

　「こちらの商品は1870560ダイヤから始めさせていただきます。」

　これまでの話を聞いてなんとなく状況はわかった。俺はドレイクというあの王様みたいな奴にここに召喚された。
　
　そして俺の立場はやはり奴隷という事らしい。

　今俺は買われるのだろう。



　冗談じゃない。



　冗談じゃない。


　だが俺は今は何もできない。


　「クソッタレ」

　心の中でぼやいた。



　そんなことを俺がしている間にもオークションは進んでいる様だった。

　オークションの進み方は俺の元いた世界のものと変わらない様だ。

　最初の金額から上の金額を自分の払える中で挙げるそれが一番高いやつに俺は買われる。

　だが俺の最初の金額は1870560ダイヤと言われていた、この異世界でダイヤという単位はどれくらいのものなのかわからないが数字の多さからして安くはないだろう。


　「3000000!」
　大きな声でそう数字を言った奴の姿を見てみると見覚えのあるやつだった。

　あのドレイクの横にいたやつだ。

　「3000500！！」

　次は全く知らないやつが叫んだ。

　どうやらあの2人だけで競っている様だ。

　「3100000」

　王様のの横のやつが言い放った。会場が静まり返った。

　「ああ、俺は買われた。
　　奴隷になるのか？どんな事されるん
　　だ？」

　不安が募るばかりで何も考えられない。

　「素晴らしい、シュバイン様、3100000
　　ダイヤでお買い上げでございます！」

　そういうことで俺はシュバインに買われた。

　今は残念な気持ちでいっぱいだったが、もうじき痛感させられることになる。


　奴隷は天職ではないか！！     と。