転生プログラマのゴーレム王朝建国日誌~自重せずにゴーレムを量産していたら大変なことになりました~
23 森谷村の発展
東商店が立ち上がったきっかけは、エマニエルさんだ。
4年前のゴブリン襲来時、侍ゴーレムの装備品が大量に発生した。
どうしたものかと考えているとエマニエルさんが「あたいに預けてくれませんか?」と提案をしてきた。
エマニエルさんは森谷村から馬車で3日ほど離れた場所にある『龍都』で東の筆頭魔道師という職業についている。
筆頭魔道士とは、ここ東の国におけるトップクラスの魔道士がつく職業だ。 エマニエルさんは元々は燕の国出身らしいが、色々と諸事情あって、ここ東の国へ移住してきたそうだ。
エマニエルさんはつてを使って龍都に住む貴族へ交渉をしたところ、その貴族は大いに興奮し、当世具足他ワンセットの装備品一式を、金貨30枚で買い取っていった。
金貨の価値は、元の世界の価値に照らし合わせると、ざっと1枚当たり10万円は下らない。つまり300万円相当の価値で売れたということだ。
その貴族は珍しい調度品を集めては人に自慢するのが趣味だったらしく、自宅の客間に装備品一式を飾りつけ、客を呼んではしきりに自慢をしたらしい。
すると、珍しい装備品の噂は瞬く間に龍都全体に広がり、一大ムーブメントを巻き起こした。いや、それはこの国だけに留まらず、遠く燕の国に迄及んでいるらしい。
金額設定をワンセット当たり金貨10枚としころ、84対あった装備品1式は瞬く間に売れ、半年で完売。
稼いだ金貨はすべてエマニエルさんへ譲ろうとしたが、頑として受け取ってくれなかったため800枚以上の金貨がすべて俺の手元に入ってきてしまった。
それからというもの、この村には装備品を求めて行商人が度々訪れるようになり、2階建ての自宅では手狭になったため、金貨500枚を使って3階建てに改築。1階を客間とし、生活スペースは2階、3階が寝室となった。
初めは調度品としての要望で装備品一式を売っていたが、実際に装備出来る装備品や、農具などは作れないのか、等々、数々の要望に応えている内、装備品全般、農具全般も造るようになっていった。
森谷村全体で年間に稼ぐのが金貨700枚を超えるぐらいであったが、次第に東商店の月単位の売り上げだけでそれを上回るようになっていった。
しかもすべてクリエイト・ゴーレムのゴミを利用している為、売り上げのほとんどが利益という、とんでもない図式が成り立っている。
その頃には毎日のように行商人が家に訪れるようになった為、1階の客間をそのまま利用し、東商店として門を構えることになった。
商店の主人はもちろん父さんであるため、自然と長男の俺が若ダンナとなったというわけだ。
さて、今日もノルマを達成するために装備品を作らねばならない。
この作業の果てにはメガスローライフが待っているのだ。
……そう信じたいったら信じたい。
4年前のゴブリン襲来時、侍ゴーレムの装備品が大量に発生した。
どうしたものかと考えているとエマニエルさんが「あたいに預けてくれませんか?」と提案をしてきた。
エマニエルさんは森谷村から馬車で3日ほど離れた場所にある『龍都』で東の筆頭魔道師という職業についている。
筆頭魔道士とは、ここ東の国におけるトップクラスの魔道士がつく職業だ。 エマニエルさんは元々は燕の国出身らしいが、色々と諸事情あって、ここ東の国へ移住してきたそうだ。
エマニエルさんはつてを使って龍都に住む貴族へ交渉をしたところ、その貴族は大いに興奮し、当世具足他ワンセットの装備品一式を、金貨30枚で買い取っていった。
金貨の価値は、元の世界の価値に照らし合わせると、ざっと1枚当たり10万円は下らない。つまり300万円相当の価値で売れたということだ。
その貴族は珍しい調度品を集めては人に自慢するのが趣味だったらしく、自宅の客間に装備品一式を飾りつけ、客を呼んではしきりに自慢をしたらしい。
すると、珍しい装備品の噂は瞬く間に龍都全体に広がり、一大ムーブメントを巻き起こした。いや、それはこの国だけに留まらず、遠く燕の国に迄及んでいるらしい。
金額設定をワンセット当たり金貨10枚としころ、84対あった装備品1式は瞬く間に売れ、半年で完売。
稼いだ金貨はすべてエマニエルさんへ譲ろうとしたが、頑として受け取ってくれなかったため800枚以上の金貨がすべて俺の手元に入ってきてしまった。
それからというもの、この村には装備品を求めて行商人が度々訪れるようになり、2階建ての自宅では手狭になったため、金貨500枚を使って3階建てに改築。1階を客間とし、生活スペースは2階、3階が寝室となった。
初めは調度品としての要望で装備品一式を売っていたが、実際に装備出来る装備品や、農具などは作れないのか、等々、数々の要望に応えている内、装備品全般、農具全般も造るようになっていった。
森谷村全体で年間に稼ぐのが金貨700枚を超えるぐらいであったが、次第に東商店の月単位の売り上げだけでそれを上回るようになっていった。
しかもすべてクリエイト・ゴーレムのゴミを利用している為、売り上げのほとんどが利益という、とんでもない図式が成り立っている。
その頃には毎日のように行商人が家に訪れるようになった為、1階の客間をそのまま利用し、東商店として門を構えることになった。
商店の主人はもちろん父さんであるため、自然と長男の俺が若ダンナとなったというわけだ。
さて、今日もノルマを達成するために装備品を作らねばならない。
この作業の果てにはメガスローライフが待っているのだ。
……そう信じたいったら信じたい。
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