話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

夢と現実と狭間の案内人 [社会不適応者として生きるということ⋯⋯]

巴崎サキ

はじめに

     『起きていられない』

 皆さんは、この様な症状の病気をご存知でしょうか??


 遅刻の常連。 運転中の居眠り。

 公共交通機関での居眠りによる乗り越し。

 職場の工場での機械操作、ライン作業中の立ち作業中の居眠り。

 会議中の居眠り。

 歩きながらの居眠り。

 自転車に乗りながら⋯⋯

  etc⋯⋯。

 自分が、起きていられない身体になったら?という事を想像した事がある人はどのくらいいるのかな??

 起きていられない⋯⋯つまり仕事もできない⋯⋯

 どんな簡単な仕事だろうと起きていられなければ仕事はできない。

 そんな人を社会は必要としてくれるのかな??

 街中を歩いていて、突然立ち止まったかと思えば寝ている。 倒れこむ。

 まるで、ゼンマイ仕掛けのおもちゃだ。


 病名  特発性過眠症

 主な症状は、時間を問わず、所構わず強烈な眠気に襲われて眠ってしまうというもの。
 
 その他にも、

 ・金縛り
 ・リアルな悪夢(入眠時幻覚)
 ・自動症
 
 と、多岐に渡ります。

 過眠症の中でもまだ有名な  “ナルコレプシー”  の有病率は、1万人当たり16人~18人という研究報告があるみたいです。
 一般的に日本は約600人に1人と見られています。
 因みに、欧米では1万人に2人~4人(4000人に1人)といわれています。
 
 実は、日本人の有病率は世界で最も高いのです。

 大きく括って仕舞えば、  “ナルコレプシー” も “特発性過眠症” も日中所構わず強烈な眠気に襲われて眠ってしまうという点は一緒です。

 この、特発性過眠症はナルコレプシーより有病率は低いと言われています。


 通称 『居眠り病』『怠け病』 

とも、言われるこの病気

 会社では、

 『遊びすぎだ!』
 『早く寝ろ!』
 『やる気あるのか?』
 『社会人としての自覚があるのか?』
 『おまえに、仕事は任せられん!』  
 『おまえは、クビだ』
 『緊張感が足りん!!たるんでるぞ!!』
 
 プライベートでは、

 『運転手頑張って運転してるのに、よく横で寝れるよねぇ。どういう神経してるんだろ??』

 『みんな眠いの我慢してるのに!!マジ最悪。』

 等、罵声を浴びせられ信用を失っていく毎日。

 そんな言葉を言ったことがある人は多いんじゃないかな??

 私自身、この病気に罹らなければ同じ事を言ってしまっていたと思う。


 しかし、意思とは関係なく突如として睡魔に襲われ、瞬時に意識が飛んでしまう ⋯⋯そういう病気があるという事を知ってほしい。

 発病していても、本人も病気だと自覚していないケースも多い。

  一度、周りを見直してみて。

 真剣に何かをやっていたはずなのに、ふっと気がつくと寝てしまっている人。 

 対面して話しているのに寝てしまっている人。

 テストや、試験中なのに寝てしまう人。

 会議中。
 
 面接中。

 etc⋯⋯。

 いないでしょうか??

 私の経験上、集中すればするほど猛烈な眠気に襲われます。

 『気合いれれば⋯⋯』
 『コーヒー飲めば⋯⋯』
 『痛みを与えれば⋯⋯』

 そんな生易しいものではありません。

 ある日の会議中、眠気に襲われ必死に抵抗した事があります。

 やむなく内ももを全力でつねりました。
 限界を超えた皮膚は破れ出血しています。
 それでも、眠気が治まることはありませんでした。

 「どのくらいの眠気なの??」

と、聞かれることが多いですが

 「三日間徹夜して襲ってくる眠気の10倍以上!!」

だとか、

 「睡眠薬を飲んだ状態で生活してみてください。」

と、答えています。

 それほどです。

 現在この病気は、原因不明で治療法も残念ながらまだありません。

 ですが、薬で眠気を取り払い普通の生活を送ることはできます。

 しかし、情けない話ですが周囲の人々の理解と協力が無ければどうにもなりません。

 発症年齢も25歳以下と低く、受験や就職など頻繁に面接などにぶち当たる時期と重なります。

  自分の将来がおかしな方向に進んでいく前に、少しでも『おかしいな??』と思われた方、これをキッカケに専門の病院で診察を受けられることをお勧めします。

 そして、これを機にたとえ僅かであってもこの

      『特発性過眠症』

 に、たいして認知度、理解、関心が高まり誤解や偏見が減り、研究するドクターが増え今後、特発性過眠症の病態が明らかとなり、有効な薬が開発されることを願います。

 本作では、私の体験してきた事を元に、患者の日常や症状、偏見を紹介できたらと思います。
 

「夢と現実と狭間の案内人 [社会不適応者として生きるということ⋯⋯]」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「エッセイ」の人気作品

コメント

コメントを書く