魔導学園での下剋上 

味噌ラーメン

神代の魔法使い編 #61 戦場への帰還

制服姿のまま街を歩く翼

翼「このまま、、どこかに消えよう、、それが、、、」

昨日の戦闘の時の自分が頭から消えない

翼「俺は、、どうしちまったんだろうな」

村正も手には無い状態の翼

朱雀「こんなところでどうしたんだい?」

その声に顔を上げる翼

翼「あ、あんた、、どうしてここに、、」

朱雀「久しぶりだね鳴神君」

翼「朱雀、、先輩」

そこには、かつて敵対し分かり合った朱雀がいた

朱雀「酷い顔だね?なにかあったのかい?」

翼「あんたには、、関係ないだろ」

そういい、朱雀の横を通り過ぎようとする翼

朱雀「戦うのが怖くなったのかい?」

その言葉にハッとし振り返る翼

翼「な、なんで」

朱雀「君は、俺を闇の中から救いだだしてくれた、まだその恩を返していない」

朱雀は、翼の腕を掴み歩き出す

翼「お、おい!一体どこに!?」

無言で歩く朱雀



生徒会室

輝夜「それじゃあお願いね?」

亜門「まあ、生徒会長の頼みだしな?」

真壁「ああ、俺達は朱雀に従う」

神原「今、朱雀が鳴神君と接触しています」

今回、生徒会預かりとなっていた朱雀たちは輝夜の要請で学園へ復帰となった

輝夜「ありがとう、それじゃあつー君の事よろしくね?」

電話を神原から受け取り朱雀に言う

朱雀「ええ、自分の役割は心得ていますよ」

そういい、電話が切れる

輝夜「ねえ、私はどうすればいいのかな?」

亜門「まあ、鳴神のことは俺らに任せろよ生徒会長」

神原「ええ、彼は朱雀を救ってくれたんですだから今度は」

真壁「俺達が彼を守る番だ」

その言葉に涙を流す輝夜

輝夜「うん、、彼のことお願いね皆」

3人「了解」



朱雀「すまない、待たせたね」

手にコーヒーを持って翼に駆け寄ってくる朱雀

翼「あんた、生徒会預かりで自由に行動できなんじゃなかったのか?」

朱雀「ああ、今日限りで学園に復帰することになったんだ」

翼「そうか、、、ならよかった」

朱雀「それもこれも、君のお陰さ鳴神君」

以前では考えられないほど憑き物が落ちたような表情の朱雀

朱雀「それで、そんな君が街を一人で歩いてどうしたんだい?いつも一緒の友達はどうしたんだい?」

翼「それは、、、、なあ、あんたは自分の力が怖くなったりしないのか?」

朱雀「自分の力がかい?俺にはそういった経験はないな、君は怖いのかい?」

その言葉に表情を暗くする翼

翼「俺は、自分の中に誰かがいるような気がするんだ、そいつが戦いになると出てきて殺せって騒ぐ、俺はいつか自分の仲間を傷つけるんじゃないかって、、怖くなる」

コーヒーを握る手に力が入る

翼「俺は!!大切な人を守るために戦ってきたのに!!その俺が!!今度は、、仲間を傷つけるんじゃないかって、、、、」

朱雀「そうか、君もずっと戦ってきたんだね?俺の場合はそれが力そのものに対してだった、自分の理想を成すために戦ってきた」

翼「あんたは、救われたのか?」

翼と戦った時の事を思い出す朱雀

朱雀「ああ、理想意外に俺には大切な物があったことを知れた、そして今日まで君に救われた命で生きてきた、君が今戦っている問題はきっと俺には想像できないものなんだろう」

ゆっくりと立ち上がる朱雀

朱雀「だが、君ならそれをきっと乗り越える」

翼「どうして、、」

朱雀「そんなの、俺が君に救われたからだ」

その言葉に、嬉しさを感じる

翼「あんたも、大概だな」

朱雀「君ほどじゃないさ」

差し出された手を取る翼



病院

雅「まさか、こんなところにまで来るとはね」

イビ「え~?だってここにも魔力をもった連中沢山いるし~!それに、あんたは当たりみたいだもん?」

雅(暁がいるこの病院は私が守って見せる!!)

イビ「さあ~!あんたの魔力主様のために頂戴!!」

イビが両手に炎を纏いながら接近する

雅「私に魔法で勝負を挑もうなんてぇ!!」

火、水、風の魔法を同時展開し攻撃をする雅

イビ「三属性の魔法!?」

雅「くらえ!!」

雅の魔法が直撃する

雅「案外と大したことなかったわね」

イビ「誰が、大したことないんだ~?」

背後からの声に驚く雅

イビ「おそいぞぉ~!!!」

雅「きゃああああああ!」

背中から火球の直撃を受ける雅

雅「っく、、ここで、、倒れるわけには、、、」

イビ「もう終わりか~?なら、お前の魔力を貰うぞ~」

雅に手を伸ばすイビ

雅「わたしはああああ!!」

立ち上がり、魔法を放つ雅

イビ「うるさいぞ~」

その魔法を一蹴するイビ

雅「そ、そんな」

戦意を喪失し立ち尽くす雅

雅(ごめんね、、暁、、)

その時、イビの前に一振りの刀が落ちる

イビ「なんだ~!?」

暁「そこで何をしている?」

雅「あ、あかつきい、、」

その姿に涙を流す雅

暁「ねえ、僕の大切な人に何をしているのかな?」

イビ「ん~?お前誰だ?」

暁「極東魔道学園666期生1年主席、宮本暁だ覚悟はいいか?」

その目には、闘志が、そして大切な者を傷つけられた怒りが満ちていた




次回予告

イビ「お前も、燃やしちゃうぞ~!」

雅「どうして、、」

暁「僕にもわかったよ、翼はきっといつもこんな気持ちで戦っていたんだね」

「私は守護者です」

翼「だけど、、それでも、、俺は」

次回「守護者」










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