魔導学園での下剋上 

味噌ラーメン

神代の魔法使い編 #60 狂気と殺意の雷神

リーシャ「何なんですか、貴方は」

さっきまでの雰囲気ではないことを感じ取り距離を取るリーシャ

翼「ああ?ビビってんのか?なら、こっちから行くぞぉ?」

リーシャ(一瞬で背後に!?)

翼「アハハハハハハアh!!」

高速での一撃離脱を繰り返す翼を前に防戦一方のリーシャ

翼「ほらほら!どうしたぁ?」

リーシャ「この、調子に!!」

リーシャが振るった剣を素手で掴む’翼

翼「おいおい?こんなもんかよ?あ?」

凶刃がリーシャを襲う




学園へ向かう天理と舞姫

舞姫「何でしょうか、この感じは」

天理「この魔力と殺意、、、息が詰まりそう、、」

学園から聞こえる戦闘音

天理「この魔力、間違いなく翼のはずなのに、、、」

舞姫「急ぎましょう」

天理「ええ、わかってる」

校門で輝夜と黒神が入るところに出くわす

輝夜「天理ちゃん?」

天理「輝夜ちゃん!?それに黒神先輩!」

黒神「本田、それに結城もか?」

舞姫「学園はいったいどうなって!」

輝夜「私達もこの魔力を感じてきたの行きましょう!」

学園内へ急ぐ天理たち




リーシャ「こ、これは、、、驚きましたね、、、」

そこには、両腕を失い立っているのもやっとなリーシャの姿

翼「魔道人形ねぇ、まさか本当に血が通っていない人形とはなぁ?」

斬り落とした腕を踏み潰す翼

リーシャ「鳴神翼、、、貴方は危険な存在だ、、、」

翼「そんなことは、どうでもいいんだけどよぉ?もうお仕舞なわけ?」

その時、天理たちが駆けつける

天理「翼!!」

その場の光景を目にし絶句する一同

舞姫「こ、これは、、」

黒神「まさか、鳴神がやったのか」

輝夜「つーくん、、」

両手で口元を抑え膝から崩れる輝夜

リーシャ「これで、私の勝ちはなくなりましたね」

翼「ああ?最初からてめえの勝ちなんてねえよぉ!!」

リーシャを蹴り飛ばす翼

天理「ちょっと!もう勝負はついてるわ!」

舞姫「そうです!やめてください!!」

必死に叫ぶ天理と舞姫

翼「あ?何言ってんだお前ら?俺がやらなきゃこいつらは、今まで以上に誰かを殺すんだ」

そう言いながらゆっくりとリーシャに近づく翼

翼「なら、ここで完膚なきまでに壊さなきゃなぁ?アハハハハハハ!」

笑い声を上げながらリーシャの頭を踏みつける

輝夜「だめええ!!」

輝夜の叫びに驚き一同が見る

輝夜「もういいんだよ、、つー君、、これ以上は!あなたの心が壊れちゃう!だから!!もういいの!!」

その言葉に、動きが止まる翼

天理「翼の動きが止まった?」

黒神「待て、奴の気配は変わっていない」

翼「輝夜さん、こいつらは世界の敵で今まで多くの人を殺して魔力を奪った俺の仲間も襲われた、、、」

悲しそうに、そして儚い表情で輝夜を見る翼

翼「それでも、こいつらを許すのか?」

輝夜「それでもだよ、、、これ以上つー君が壊れるのを見てられない、、」

そういい、涙を流しながら翼を真直ぐに見据える輝夜

翼「そうか、、わかったよ、、」

翼は村正を鞘に戻しリーシャの前から歩き出す

リーシャ(隙を見せた!!今!!)

その瞬間、口にナイフを咥えたリーシャが翼に襲い掛かる

全員「「!?」」

全員が一瞬の出来事に反応できずにいたが

翼「何てなあ?」

襲い来るリーシャの首を斬り飛ばす翼

翼「アハハハハハハハハ!!!!」

地面に落ちたリーシャを切り刻む翼

翼「アハハハハハハア!!さぁ~!命乞いしてみろよ?」

気が済んだのか、ようやくやめる翼

翼「ああ、もう首が無いから命乞い出来ねえか?アハハ、、アハハハハハハハハハハ!!」

笑い声が夜の空に響き渡る




生徒会室

黒神「少しは、落ち着いたか輝夜?」

コーヒーを差し出す黒神

輝夜「うん、ありがとう優奈ちゃん」

天理も、舞姫も一言も喋らず座っている

黒神「なあ、鳴神はどうしたんだ?」

その言葉に皆が反応する

輝夜「あ、あれは、、、」

天理「ねえ、あれってさ、、村正からの浸食なの?」

舞姫「村正からの浸食?」

輝夜がゆっくりと話し始める

輝夜「そうだね、皆には話しておかなきゃね」

コーヒーをゆっくりと飲む輝夜

輝夜「天理ちゃんの言った通りだよ、妖刀村正あの刀には意思があるそしてこれまであの刀に斬られた人々の怨念が宿っていて、その衝動に持ち主は襲われる」

舞姫「待ってください!翼君は村正を制御したんじゃないんですか!?」

輝夜「うん、制御は成功したでも刀と深く結び付けば付くほど、刀に心を喰われ殺意に支配される」

黒神「あの殺意を制御できなければ、いずれ取り返しが付かなくなるぞ」

その言葉に皆が固まる

天理「先輩は、翼がいずれ人を殺すって言うんですか?」

黒神「ああ、事実朱雀の事件の際には亜門が鳴神に腕を斬り飛ばされている、あの時も今日のように殺意に飲まれていたんだろう」

天理「そんな、、、」

舞姫「何とかならないんですか?」

輝夜「一番は、村正とつー君を離す事だけどあそこまで浸食が進行してたらもう、、」

天理「嫌よ、、」

天理が小さく呟く

舞姫「天理、、、」

天理「あの優しい翼が居なくなるなんて私は嫌!!」

悔しそうに、手を思いきり握る、、、

輝夜「私だってそうだよ、だからだからつー君にはもう戦わせない」

黒神「輝夜、、お前それって」

輝夜「私達で、今回の戦いを終わらせる」




1人夜空を見上げる翼

翼「俺、どうしたんだろうな」

脳裏にリーシャとの戦いがフラッシュバックする

翼「皆には、、俺が化け物に見えたかな?」

頭を抱えその頬には涙が伝う

翼「俺、、、、、もう、、、、皆とは、、いられない、、、」

村正を見る

翼「おれは、、怖いよ、、、戦うのが、、俺、、、どうしたら、、、」

その問いに答える者は誰もいない、、




次回予告

翼「このまま、、どこかに消えよう、、それが、、、」

朱雀「ええ、自分の役割は心得ていますよ」

輝夜「ねえ、私はどうすればいいのかな?」

雅「わたしはああああ!!」

暁「ねえ、僕の大切な人に何をしているのかな?」

次回「戦場への帰還」



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