学園内抗争編　＃４２　飛び立とう

崩壊するビル、その中に二人はいた

朱雀「なにを、、している、、」

突き出した鉄筋を握りしめ、朱雀の腕を掴む翼

翼「お、お前を、、、死なせはしない！」

朱雀「止めろ、俺は負けたんだここで終わりでいい」

それは、すべてを諦めた瞳だった

翼「ふざけんな！！お前だけ死んでそれで終わりかよ！！」

朱雀「なら、、なら俺はどうしたらよかったんだ！！俺は、、、弱くちゃいけないんだ！！強くなって！！それでこの世界を！！」

翼「なら生きろ！！！逃げるな！！生きてその夢の為にもう一度飛べ！！」

朱雀「でも、、俺の羽は折れた、もう一度なんて、、」

朱雀の頭上から血が滴ってくる

朱雀「鳴神！？お前、、、もういい俺を落とせ！お前まで死ぬぞ！！」

翼「そ、それは聞けないな、、お前を殺させない、、、」

その時、下から声が聞こえた

朱雀「な、なんだ？」

翼「ほら、お前にもいたじゃないか仲間が、、」

下を向くとそこには、亜門、真壁、神原の姿があった

朱雀「お、お前ら、、、俺は、、、」

涙を流す朱雀

（そろそろ、支えるのも限界だ、、）

翼「朱雀、、お前の翼は見つけられそうか？」

朱雀「ああ、俺にもあったんだな自分以外に守りたい何かが」

（ああ、そうだよお前は一人なんかじゃない）

翼「亜門！！！今から朱雀を落とす！！受け止めろ！！」

亜門「ああ！？てっめ！なに命令してやがる！！」

翼「いくぞ！！！」

そういうと、勢いをつけ朱雀を投げ飛ばす翼

朱雀「鳴神君、これは借りだ必ずいずれ返す」

そう、離れる際に一言呟いた

翼「よし、アイツは救えた、、、これで、、」

意識が出血で薄れながら握っている鉄筋を離してしまう

（ああ、怒られるかな？俺、ここから落ちて大丈夫かな？）

翼「天理、、、」

黒神「勝手に死ぬのは許さないといったはずだが？」

落下の衝撃は訪れず、代わりに魔力で来た障壁に救われる

翼「ゆ、優奈さん？」

黒神「よく勝ったな鳴神、今回は褒めてやる」

きょとんとしていると、ビルの下に移動して下ろされる

黒神「今回の件は、学園を巻き込んだ大きな事件となっただがお前を含む皆の活躍で解決となるだろう、これでケガをした生徒や巻き込まれた皆も浮かばれる」

翼「俺は、、、守れたんでしょうか？」

黒神「お前が守りたかったものが何なのか自分で確かめろ」

そういわれ考えていると、背後から抱き着かれる

翼「天理か？」

天理「バカ、、、怪我しないでって言ったのに」

翼「ごめん、、」

天理「許さないもん、、、」

ゆっくりと天理が離れる、正面に向きあう二人

翼「でも、お前を助けれてよかった」

天理「私は、翼に傷ついて欲しくない」

翼「わかってる、でも俺にこれからも守らせてほしい」

そうさ、それこそが俺の、、、

天理「それって、、」

天理を抱きしめる

翼「俺はお前を守るためらな何もいらない、後悔なんてしない」

天理「ずっと傍にいてくれる？」

優しく天理の髪を撫でる

翼「ああ、俺はずっとお前の傍にいる、、、だから俺にこれからもお前を守らせてくれ」

それは、永遠の誓いの１人の少年の覚悟と誓いだった

天理「なら、約束、、必ず何があっても私の所に帰ってきて、、何があっても」

翼「ああ、約束だ、、、」

そういって、ゆっくりと口づけをする

舞姫「はああ！！」

月野「わあ！！」

金剛「お、おま！？」

真田「\\\\\]

黒神「ほう、やるな」

（さて、あとはあいつらを連れていくか）

視線を朱雀達に移す黒神

朱雀「お前ら、、すまない」

神原「朱雀、、、」

真壁「一夜、、お前はよく戦った俺たちはお前についてきたんだ後悔はない」

亜門「ああ、俺たちの大将はお前なんだ」

朱雀「ああ、ありがとう、、」

涙を流す朱雀

朱雀「お前たちが、、俺の翼だ、、、」

神原「もう一度やりなおそう？もう一度飛ぶために」

（鳴神、、俺にもあったみたいだ、、力ではなく、、信じられるものが）

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一週間後

輝夜「それでは今回の事件の解決感謝します、黒神風紀委員長と風紀委員の皆さん」

風紀委員は生徒会に呼ばれ感謝と今回の件の報告を聞いていた

黒神「輝夜、それで今回の件は裏にいた人間は解ったのか？」

輝夜「それはなんとも、朱雀君達に例の薬を渡していた人間はどこの所属の一なのかわからなかった」

そう、朱雀も今回の裏が何なのかは知らされておらず結果的に利用されていただけのようだ

翼「輝夜さん、それで朱雀さんたちの処分はどうなるんですか？」

輝夜「うん、彼らは利用されていただけでも多くの生徒に被害を及ぼしただから処罰は避けられないよ」

翼「そう、、ですか、、」

輝夜「処分内容は３か月の謹慎処分と、校内の雑務を引き受けるということで」

黒神「ほう、、、」

翼「え？」

天理「それって、随分軽いんじゃない？」

輝夜「そんなこと無いよ？それに仮にも彼らは２年の主力、いなくなられると困るのは学園ということだね？それに彼らほどの戦力を遊ばせること無く学園に尽力させるなんてすばらしいでしょ？」

翼「ああ、そうだなありがとう輝夜さん」

輝夜「さ～てなんのことやら？私はなにもしてないよ～」

天理「うわ、輝夜ちゃん嘘下手すぎなんですけど」

黒神「そういうな、よかったじゃないか」

（本当によかった）