太陽の王と月の女神

決心

白夜、白夜!!どこなのー!!
これは、聖玲音の声
どこから聞こえてるのか白夜にはわからない。どこなんだ、どこにいる‥

白夜「聖玲音ー!!」
白夜は、自分の発した言葉で目覚める。
白夜「夢だったのか‥」
目を擦り、身体を起こす。顔を両手で覆いながら聖玲音の事を思う。
すると、1階から階段を上がってくる足音が聞こえる。

コンコンコン

扉がノックされる。

エレナ「起きてらっしゃいますか?」
白夜「‥あっはい!今起きました。」
朝食が出来ているので、食べないかとの事だったので、ここまでしてもらわなくてもと思いながら、階段を降りる。

他に客もいない為、民宿の隣にあるエレナの自宅リビングで両親と4人でテーブルを囲む。

白夜に両親は、いない。
幼い頃、家が火事になり白夜を助けようと犠牲になり、他界した。

そのため、1人での食事が多く
みんなで食べる食事は、こんなにも温かく美味しい物なのかと実感していた。
実際に、エレナの母マールの作る食事は絶品である。

ガラント「マールの作る料理は美味しいだろ!?」ガッチリした体型のエレナの父ガラントがハムとチーズのパニーニを頬張りながら聞く

白夜「はい!!すごく美味しいです!!」
ガラント「すべて、自家製なんだぞ」
ハムもチーズもパンも手作りである。

エレナ「私の作った、野菜スープはどうですか?」エレナが顔を赤らめながら言う

白夜「とても美味しいです!!」
エレナは、嬉しそうに輝く笑顔をみせる。
ガラントとマールはそんなやり取りをニヤニヤしながら聞いている。

マール「白夜くん、そんなに気を使わなくていいからね。言葉遣いも普段の喋り方でいいのよ」

ガラント「そうだ、そうだ!!白夜、気は使うなよ。気を使われるとこっちも気を使ってしまう」ガラントは、笑いながら白夜に言う。

白夜「そうですか、ありがとうございます。では、お言葉に甘えます」白夜も暗い表情から、少し笑顔になる。

エレナ「あっそうだ!今日は、この辺りを探してみてはいかがでしょう?森を抜けた辺りに小さな洞窟があります。もしかすると森で迷いそこで身を隠してるかもしれませんし」

マール「この辺りの森は、精霊の加護のおかげでモンスターがいないので安心して探せるわよ」

ガラント「エレナ、この辺りを案内してあげなさい」

白夜「じゃあ、食べ終わりましたら一度この辺りを探してみます。エレナ案内頼んでもいいかな?」

エレナ「はい!よろこんで!頑張って探してみましょう!!」
白夜は、人の温かさを感じながら聖玲音を絶対に見つけると決心するのである。

食事が終わると、エレナは白夜を村の外へ連れ出す。

2人は、森の中に聖玲音を探しに出るのであった。

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