異世界でバイオハザード
バケモノ退治
「う〜ん、ここにもいない、か…。」
AA級冒険者のラリス・ユリアードは洞穴にいたA級脅威の生物を倒そうと最後にそのバケモノが目撃された場所に行ってみるが、そこには数々の人間や魔物が捕食された残骸が残っていた。それらは全て原型がなく、ほとんど食べられている。
「大食いだなぁ…。こんな魔物は滅多にいないし正体はなんだ?」
ラリスはそれから血痕のあとを辿り、探索を続ける。
辺境パトレルのギルド組合で行われた円卓会議に参加者の一人であるB級パーティーの《薄氷》のパートン、サリ、コノノはシャリン山にて謎のA級脅威の生物の探索を行っていた。
「これはひどいな…。」
《薄氷》のリーダーであるパートンは目の前に広がる捕食されたあとを見て思わず呟く。
「人だけじゃなくて魔物まで食べられてる…。」
サリは身長150センチ程の小さな背丈で金色の髪を目元まで伸ばしたマッシュルームのような頭をしており彼女の目を見ることは誰もできない。
「……。(コクリ)」
コノノは身長160センチほどで常に鳥をポップにした被り物を首まですっぽりと被っているため誰もその正体を知るものはいない。コノノの声を聞いた者もおらず、性別でさえ誰も知らない。
「ん?おい!この遺体はまだ温かいぞ!!つまり、この近くにバケモノがいる確率が高い!!臨戦態勢に入れ!」
しかしこの叫び声が謎のバケモノを呼び寄せてしまうことになった…。
『Guwaaaaaaaxaxaxaxaxaxaxa!!!』
謎のバケモノはパートンたちに向かって草むらをかき分けて走る。
「な、なんだ!?あのバケモノは!!?」
思わずパートンは腰を抜かしそうになりながらバケモノを見てみる。
バケモノは身長200センチはある巨体で右腕には爪が肥大化、鋭利化しており、眼は白目になっており、どこを見ているのか分からない。そして身体のあらゆるところに血管が浮いており、とくに心臓は肥大しすぎて半分ほど体外へと出てしまっている。肌は所々に腐蝕した皮膚があり、炎症が身体を襲っており、赤い。
「あれは…ヤバすぎる……。」
「……。(コクコクコクコクコクコク!)」
謎のバケモノはサリに向かって大きな右腕で襲いかかる。
「そうはさせない!!」
キンッ!!
パートンは自身の剣で攻撃を受け止める、が弾き飛ばされる。
「うわぁぁぁぁっ!!」
パートンのことなど無視して謎のバケモノはサリにもう一度攻撃する。しかしサリは軽々と避け、弓を撃つ。
弓矢は謎のバケモノの腕に当たるが深くは刺さらず、バケモノは気にする素振りを見せることなく攻撃してくる。
『Ugaaaaaaaaa!!!』
その攻撃もサリは避け、距離を取る。
「あいつ…強い…。私の弓では無理…。」
「あぁ…バケモノの皮膚が硬いようだな。仕方ない…コノノ、いけるか?」
《薄氷》の攻撃手はコノノであり、サリは遠距離、そしてパートンは指令の役割を分担している。そしてコノノの攻撃力はB級屈指の実力だ。
「……。(コクリ…)」
「よし!行くぞ!」
パートンの声とともにメンバー全員がバケモノに走り出した。
サリは遠距離から弓を撃ち、ヘイトをためる。パートンとコノノは一列になってバケモノに向かい、バケモノの前に来たところでコノノが思いっきり跳び、バケモノの顔面めがけて殴る!
『Guoooooxoxoxoxoxoxo……!!』
コノノのパンチでバケモノは少しふらついた。
「なっ!?コノノの拳を受けて倒れないだと!?」
すぐにバケモノは右腕を使って攻撃してくるがパートンが見事に受け流す。
パートンは力のないものの卓越した技術で相手の攻撃を受け流す、さらには相手へと返すことが出来る流水神拳の使い手であるため彼に打撃を与えることは難しいのだ。
《薄氷》は近接戦闘のコノノに敵の攻撃を相手へと返すパートン、そして遠距離攻撃のサリの布陣でB級まで上がった超攻撃型パーティーだ。攻撃力だけを見ればパトリス支部の冒険者ギルドの中で最高峰だが…目の前にいるバケモノは受けきるだけでなく、すぐに反撃してくる。
「もう一度だ、コノノ!」
「…。(コクッ!)」
パートンがバケモノの攻撃を受け流した瞬間、バケモノに隙が生まれた。コノノはパートンの肩を足場にして、高く跳ぶ。その勢いでコノノは力いっぱいバケモノの顔をブン殴る。
『GA、gaaaaaaxaxaxaxaxaxaxaxaxa!!!』
バケモノは大きくぶっ飛んだ。
「よしっ!このまま押していくぞ!」
パートンとコノノが飛ばされたバケモノのもとに走り、さらに追撃を返そうとする。だがバケモノはフラフラと立ち上がり、右半分の顔がエグれた見た目を晒す。
『Guoooooxoxoxoxxo…。』
パートンが剣で斬りかかるが、バケモノの手が凄まじい速度で攻撃を振るう。
「ぐわああああああぁぁぁぁぁ!!お、俺の腕が!!」
パートンはバケモノの攻撃を受け、右腕が地面に転がる。
『Gooooxoxoxoxoxoxoxoxoxoxoxoxo…』
バケモノは先ほどと違い、邪悪な声で喉を震わせる。先ほどよりも心なしか身体が肥大している。顔は怒りで溢れた表情をしている。そして倒れたパートンに向かって歩き出す。
「く、くそっ!一旦引くぞ!!このままじゃ、やられる!撤退だ!」
パートンたちが慌てて逃げ出そうとするも、バケモノが大きな右腕でパートンたちの頭を覆いかぶさる。そして鋭利な爪でパートンたちを襲う。
グシャッ……
パートンの身体は五つに分かれ、身体からは大量の血が流れている。すでに助からないことは明らかだ。バケモノはパートンの死体の前に膝をつけ、左手でパートンの肉片を口に入れる。
「な、何をしている!!」
サリはパートンの死体を食べるバケモノに怒りが爆発した。弓を構え、弓矢を3本も引っ掛けて放つ。しかし弓矢を受けてもバケモノは手を止める事なく、パートンを食し、すぐにパートンの死体はなくなった。パートンの死体が食べ尽くすと再び立ち上がり、コノノに向かって歩き出す。
「……!!(ガタガタガタ…)」
コノノはパートンが殺され、食べられたところを見て心に大きな傷を負った。身体は震え、まるで蛇に睨まれたカエルのようだ。
「コノノ!早く逃げて!!」
バケモノがコノノの前に立つと同時に右腕で襲いかかる。
「コノノーーーーーー!!」
ガッキンッ!!
コノノが目を開けるとそこにはAA級冒険者のラリス・ユリアードが立っていた。
「待たせたね。あとは僕がやろう。さぁ、僕を楽しませてくれよ、バケモノくん。」
ラリスは笑みを浮かべながらそう言い放つ…。
AA級冒険者のラリス・ユリアードは洞穴にいたA級脅威の生物を倒そうと最後にそのバケモノが目撃された場所に行ってみるが、そこには数々の人間や魔物が捕食された残骸が残っていた。それらは全て原型がなく、ほとんど食べられている。
「大食いだなぁ…。こんな魔物は滅多にいないし正体はなんだ?」
ラリスはそれから血痕のあとを辿り、探索を続ける。
辺境パトレルのギルド組合で行われた円卓会議に参加者の一人であるB級パーティーの《薄氷》のパートン、サリ、コノノはシャリン山にて謎のA級脅威の生物の探索を行っていた。
「これはひどいな…。」
《薄氷》のリーダーであるパートンは目の前に広がる捕食されたあとを見て思わず呟く。
「人だけじゃなくて魔物まで食べられてる…。」
サリは身長150センチ程の小さな背丈で金色の髪を目元まで伸ばしたマッシュルームのような頭をしており彼女の目を見ることは誰もできない。
「……。(コクリ)」
コノノは身長160センチほどで常に鳥をポップにした被り物を首まですっぽりと被っているため誰もその正体を知るものはいない。コノノの声を聞いた者もおらず、性別でさえ誰も知らない。
「ん?おい!この遺体はまだ温かいぞ!!つまり、この近くにバケモノがいる確率が高い!!臨戦態勢に入れ!」
しかしこの叫び声が謎のバケモノを呼び寄せてしまうことになった…。
『Guwaaaaaaaxaxaxaxaxaxaxa!!!』
謎のバケモノはパートンたちに向かって草むらをかき分けて走る。
「な、なんだ!?あのバケモノは!!?」
思わずパートンは腰を抜かしそうになりながらバケモノを見てみる。
バケモノは身長200センチはある巨体で右腕には爪が肥大化、鋭利化しており、眼は白目になっており、どこを見ているのか分からない。そして身体のあらゆるところに血管が浮いており、とくに心臓は肥大しすぎて半分ほど体外へと出てしまっている。肌は所々に腐蝕した皮膚があり、炎症が身体を襲っており、赤い。
「あれは…ヤバすぎる……。」
「……。(コクコクコクコクコクコク!)」
謎のバケモノはサリに向かって大きな右腕で襲いかかる。
「そうはさせない!!」
キンッ!!
パートンは自身の剣で攻撃を受け止める、が弾き飛ばされる。
「うわぁぁぁぁっ!!」
パートンのことなど無視して謎のバケモノはサリにもう一度攻撃する。しかしサリは軽々と避け、弓を撃つ。
弓矢は謎のバケモノの腕に当たるが深くは刺さらず、バケモノは気にする素振りを見せることなく攻撃してくる。
『Ugaaaaaaaaa!!!』
その攻撃もサリは避け、距離を取る。
「あいつ…強い…。私の弓では無理…。」
「あぁ…バケモノの皮膚が硬いようだな。仕方ない…コノノ、いけるか?」
《薄氷》の攻撃手はコノノであり、サリは遠距離、そしてパートンは指令の役割を分担している。そしてコノノの攻撃力はB級屈指の実力だ。
「……。(コクリ…)」
「よし!行くぞ!」
パートンの声とともにメンバー全員がバケモノに走り出した。
サリは遠距離から弓を撃ち、ヘイトをためる。パートンとコノノは一列になってバケモノに向かい、バケモノの前に来たところでコノノが思いっきり跳び、バケモノの顔面めがけて殴る!
『Guoooooxoxoxoxoxoxo……!!』
コノノのパンチでバケモノは少しふらついた。
「なっ!?コノノの拳を受けて倒れないだと!?」
すぐにバケモノは右腕を使って攻撃してくるがパートンが見事に受け流す。
パートンは力のないものの卓越した技術で相手の攻撃を受け流す、さらには相手へと返すことが出来る流水神拳の使い手であるため彼に打撃を与えることは難しいのだ。
《薄氷》は近接戦闘のコノノに敵の攻撃を相手へと返すパートン、そして遠距離攻撃のサリの布陣でB級まで上がった超攻撃型パーティーだ。攻撃力だけを見ればパトリス支部の冒険者ギルドの中で最高峰だが…目の前にいるバケモノは受けきるだけでなく、すぐに反撃してくる。
「もう一度だ、コノノ!」
「…。(コクッ!)」
パートンがバケモノの攻撃を受け流した瞬間、バケモノに隙が生まれた。コノノはパートンの肩を足場にして、高く跳ぶ。その勢いでコノノは力いっぱいバケモノの顔をブン殴る。
『GA、gaaaaaaxaxaxaxaxaxaxaxaxa!!!』
バケモノは大きくぶっ飛んだ。
「よしっ!このまま押していくぞ!」
パートンとコノノが飛ばされたバケモノのもとに走り、さらに追撃を返そうとする。だがバケモノはフラフラと立ち上がり、右半分の顔がエグれた見た目を晒す。
『Guoooooxoxoxoxxo…。』
パートンが剣で斬りかかるが、バケモノの手が凄まじい速度で攻撃を振るう。
「ぐわああああああぁぁぁぁぁ!!お、俺の腕が!!」
パートンはバケモノの攻撃を受け、右腕が地面に転がる。
『Gooooxoxoxoxoxoxoxoxoxoxoxoxo…』
バケモノは先ほどと違い、邪悪な声で喉を震わせる。先ほどよりも心なしか身体が肥大している。顔は怒りで溢れた表情をしている。そして倒れたパートンに向かって歩き出す。
「く、くそっ!一旦引くぞ!!このままじゃ、やられる!撤退だ!」
パートンたちが慌てて逃げ出そうとするも、バケモノが大きな右腕でパートンたちの頭を覆いかぶさる。そして鋭利な爪でパートンたちを襲う。
グシャッ……
パートンの身体は五つに分かれ、身体からは大量の血が流れている。すでに助からないことは明らかだ。バケモノはパートンの死体の前に膝をつけ、左手でパートンの肉片を口に入れる。
「な、何をしている!!」
サリはパートンの死体を食べるバケモノに怒りが爆発した。弓を構え、弓矢を3本も引っ掛けて放つ。しかし弓矢を受けてもバケモノは手を止める事なく、パートンを食し、すぐにパートンの死体はなくなった。パートンの死体が食べ尽くすと再び立ち上がり、コノノに向かって歩き出す。
「……!!(ガタガタガタ…)」
コノノはパートンが殺され、食べられたところを見て心に大きな傷を負った。身体は震え、まるで蛇に睨まれたカエルのようだ。
「コノノ!早く逃げて!!」
バケモノがコノノの前に立つと同時に右腕で襲いかかる。
「コノノーーーーーー!!」
ガッキンッ!!
コノノが目を開けるとそこにはAA級冒険者のラリス・ユリアードが立っていた。
「待たせたね。あとは僕がやろう。さぁ、僕を楽しませてくれよ、バケモノくん。」
ラリスは笑みを浮かべながらそう言い放つ…。
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