ゾンビになって生き返ったので 復讐してやる

カイガ

52話「7人目と8人目」

 
 当時、里中も通っていたサッカー教室に小林大記はいた。俺とあいつらとは別の小学校だった。あの二人は、サッカー教室ではカーストトップ的存在で、他の生徒のほとんどが二人を恐れていた。あいつらは気に入らないことがあればすぐ殴るなど当たり前だった。それも、コーチに気付かれないようにやるという
徹底したやり方で。
当然、俺にもその矛先が向けられ、喧嘩を吹っかけられた。そして返り討ちにしてやった。
 元々以前から、俺を馬鹿にした言葉を浴びせるなど嫌がらせの類を受けてきたが、それだけなら一応我慢してやった。にもかかわらず、俺に殴りかかろうとしたので、こっちも思い切りボコボコにしてやった。

 そこからなんやかんやトラブルがあった後、俺はサッカーを辞めて、小学校卒業後もあいつらとは別の中学へ進学したため、あいつらとは一切関わりがなかった...のだが、高校に入って、あいつらがいたことに驚いた。その日の放課後、あいつらは、サッカー教室のことを根に持って、俺に仕返ししにきた。地元の仲間を集めて俺を袋叩きにしやがった。
 ケガはしたものの、二人とも奴らの仲間もろとも病院送りにしてやった。武力で敵わないと悟ったあいつらは、進級して同じクラスになったが、ちょっかいをかけることはなかった。あの時点で懲りたのかと思ったが、この世界で俺より力があると分かった瞬間、あいつらは俺を侮辱して大西たちと一緒に暴行を加えた。

 あいつらは、気に入らない奴は二人でもしくはそれ以上の人数で痛めつけることを好む典型的な弱い者いじめのゴミカスどもだ。俺にとって十二分に害悪だ。




 
 「今度は、俺がお前らをいたぶる番だ。俺が弱い者いじめをする番だ。ただし、元の世界と違うところがある。テメーらはここで惨たらしく死ぬんだ。」

 残虐な笑みを浮かべて二人を睨む。それを見た里中は、ブルブルと震える。小林も聞こえていたらしく、恐怖でうめき声をあげる。
 
 「あ、あ、あ...」
 
 さて、始めるか。二人への殺戮を。






 そこからは、よそから見れば、惨憺たる光景だ。
 あちこちに肉片が散らばっていて、内臓も飛び散っていた。こういうのが苦手な奴は間違いなく吐いただろう。
 俺自身、殺した後もついエキサイトしてしまい、気づけば、派手に散らかしてしまっていた。
 だが、あいつらゴミカスの無様な最期はしっかり覚えていた。
 二人とも暗黒魔法で幻術をかけて、幻の中で数百回殺してやった。
 ついでに兵士たち全員にも幻術をかけた。全員断末魔をあげて無様にのたうち回っていた。
 先に心が壊れたのは小林だった。泡を吹いて廃人と化してしまい、仕方なく臓物引っかきだしてグロテスクに殺した。
 里中はどうにか壊さずに済んだ。正気に戻すと奴は俺に何度も謝罪と命乞いの言葉を並べる。

 「あれはわざとじゃなかったんだぁ!悪いのはこだいき(=小林)だったんだよ!俺はほぼ無関係というかっ。仕方なくお前を痛めつけて...。だ、だから、ゆるして―
「嘘発見器無しでも分かる嘘ついてんじゃねぇよゴミクズが。」(グシュ...)―え?」

 長年の友だった小林をあっさり売る発言をした里中の腸に手を突っ込み、手づかみでそのまま大腸を引っ張り出す。自分の臓器が飛び出すシーンを目の当たりにした里中は、最期は無様に情けなく喚いて、キモい顔を晒して死んだ。

 「ぎゃあああああああああああああああ!!!な、いぞうが...あ、あ...」






 こうして、里中優斗と小林大記、絶対に殺したかったゴミ二人を苦しめて殺すことができた。
 これで7人目と8人目。俺を害した主犯格の元クラスメイトはこれで半分以上殺せた。

 「まずはひと段落ってところか。」
 
残りの元クラスメイトもまだこの国に在籍しているはずだ。遠征で他国に行っているとしても、数日でここに帰ってくるはずだ。
 今は少し羽を休めて、次の復讐に備えよう。
 
 が、その前に一仕事。
 未だ地面に倒れ伏している―否、精神崩壊してピクリともしない兵士たちを見て俺は面白いことを思いつき、ニヤリとほくそ笑む。


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