最強の勇者ですし魔王も倒したんでパーティーメンバーにセ◯レになってもらおう思います。《フラれました辛い》

吟遊詩人

俺は勇者じゃない

が、手を引かれる。人の手、だが
硬い。
鉄のグローブを着けているのか。
あちこちに傷や小さな凹みがあり、中指、人差し指の部位には焦げあとまでがある。

「騎士様…か…」

巡回中の騎士に尾行されていたってことか。
勇者ともあろうものが情けない。

「勇者ともあろうものが…か…
…ああ。
そうだ、そうさ
俺は勇者なんかじゃあないんだ。
そんな器じゃない」

左腕を掴んで離さない騎士に叫ぶ

「なんでなんだよ!
俺が…俺が終わらせれたんだ?
勇者の中には国の鋭兵だっていた!
前勇者の血族、賢者の子孫、前魔王の幹部までが勇者に選ばれた…」

「俺は…仲間が強かっただけだ」

涙が流れていた。ずっと隠したかったこと、雷光の勇者の正体、
それは仲間に恵まれた少し強いだけ兵士なのだから。

騎士が…剣を抜く。
暗闇で顔は見えない。だが、そのグローブを着けるものは1人しかいない。

「グローブ…
変えてなかったんだな…」

魔法の暴発から庇った際に使い込んだ俺のグローブは壊れてしまった。
【彼女】は捨てるくらいなら欲しいと、そう言った。

『私を守って壊れたんだ。
修理して、使っていればきっとまた誰かを救ってくれるだろう。』
そんな事を話し、大切そうにボロボロのグローブを彼女は見つめていた。

「こい、雷光
死ぬのなら戦って死ね」
【騎士、ローズ・マリー】勇者パーティーにおける前衛の要にして現世界最強の騎士が剣を向ける。

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