少しおかしな聖女さまのVRMMO日常記
1話 キャラクターメイキング
1話 キャラクターメイキング
『これよりあなたのアバターを作成します』
どこからか、声が聞こえた。私は閉じていた目を開けて辺りを見回します。
しかしどこを見ても、声の主は見つからず、変わりに目に入って来るのは白白白。飾り気もクソもありはしないですね。
「随分とまあ、無骨な空間ですね」
『アバターを作成するだけの空間に、そこまでのリソースが割くことができなかったためです』
私の呟きに、「声」は目ざとく反応して返事を返してきます。
「そうですか…。…その分、このゲーム自体には期待してもいいということですね?」
『はい。期待以上の結果を出せると思います』
「声」は自信満々にそう言ってきました。
ふむ、「声」―――AIさんがここまで自信満々に言うのなら、きっと素晴らしいものなのでしょうね。
『因みにですが、私に肉体がない理由もそれです』
「……さいですか」
とりあえず、私にはどうしようもできないので、軽く流しましょう。
『–––ではまず、プレイヤーネームを入力して下さい』
「声」がそう言うと、私のちょうど胸元の前のあたりに、半透明のキーボードが現れました。
「すみません、既に使われている名前は使えないんですよね?」
『はい。そうです』
なるほど。つまりこれを使えば知り合いも探せるということですね。
「確か……、くふさんとアスさんは名前を変えないと言ってましたね…」
私はキーボードに『as』と入力します。
『その名前は既に使用されています』
次に『kufurinn』と入力します。
『その名前は既に使用されています』
二人とも既に登録しているみたいですね。
私は『その名前は既に使われています』と怒気を込めて言ってくるAIを無視して、次々と知り合いの名前を入力していきます。
「『kaban』」
『その名前は既に使用されています』
……(十分経過)
「『シルヴィア』…ではなく『silvia』」
『その名前は既に使用されています』
……(三十分経過)
「『静々々々々々々々々』…ではなく『シズク』」
『…その名前は既に使用されています』
……(一時間経過)
『いい加減ご自身の名前を入力してください』
「…まあ、一通りの知り合いの確認は終わりましたし、そうしましょうか」
私は『Aya』と入力しました。
『…その名前は既に使用されて……いませんね。プレイヤーネームを『Aya』に決定します。よろしいですか?』
「おーけーです」
するとあたりの景色が切り替わり、目の前に自分と全く同じ造形をした人形のようなものが現れました。
『ここでは、R-18に抵触しない程度までならば、好きなようにアバターをカスタマイズできます』
例えば、このように。AIがそう言うと、私と全く同じ造形をした人形がまるでナ○ック星人のような造形になってしまいました。
この人形と私はデータ的に直結しているのか、この人形がナメッ○星人になったと思ったら、私も緑色の肌をした○メック星人になっていました。
「…もとにもどしてくださいよ?」
『…ぶふっ、も、勿論です」
…いま、笑いましたね。…殴りますよ、こんちくしょう!
–––さて、気を取り直してアバターメイキングといきましょうか。
私は先ほどから目の前にある、タブレットのようなものを手に取った。
そこには様々な人のパーツが掲載されていて、なんとパーツを自分で作成する、という項目もありました。
とりあえず私は、目の色、髪の毛やその他諸々の毛の色を真っ白に染めました。肌はもともと白いほうなので、とくに変更しなくても問題ないです。
リアルと容姿は変えた方がいいというが、別に髪の毛や眼の色を変えただけで人の印象はだいぶ変わるのです。多分問題ないでしょう。
私はタブレットの画面の右上にある「決定」ボタンを押しました。
すると次は、様々な種族が画面いっぱいに…、というより画面を飛び出で表れました。
頭から獣の耳、腰のあたりから獣の尻尾を生やした私。
頭から二本の丸みを帯びたツノが生えいて、腰のあたりからなにやら形容しがたい形をした尻尾を生やした私。
頭から……etc.
とりあえず全部見終わった私は、なににしようかとめちゃくちゃ迷っていた。
これもいい。あれもいい。自分でキャラメイクできるお陰で、ただのゲーム一本だけで、ここまで迷うことができるのだ。
…それはどうでもいいですね。
「んぅ…、私がやりたい職業は、《回復術師》…。それに合ったものにしましょうか」
私がそう呟くと、AIが気を利かせてくれたのか、回復術師に適さないと思われる種族が、パッとこの場から消え去りました。
それでも、見る限りだとまだ20種類ほどあります。
「むぅ、この中から選ぶとしたら《悪魔:羊人》か《獣人:狐》か《天使:聖》なんですが……」
私はこのとき知らなかった。この種族選択に表れる種族は、現実の自分自身のスペック–––潜在能力など–––に依存することを。
「んー…、種族合成機能とかありませんか?」
『…ある、みたいですね。第一陣のみの限定機能だそうです』
私の疑問に対し、AIはすぐに答えてくれた。AIさんめっちゃ有能ですね。
「種族合成機能について説明をお願いできますか?」
『わかりました。–––種族合成機能とは、名前の通り、下位種族–––初期種族のこと–––と下位種族を合成して、《特殊下位種族》をつくる機能です。《特殊下位種族》は、別の下位種族と合成することは出来ません。–––これのメリットは、スキルレベルの上昇速度が2倍になります』
AIはこのように。と言って、実例を見せてくれました。
『例えば、《Aya》さまの選んだ三つのうち二つの種族を合成したとすると、《天使:聖》と《獣人:狐》ならば《天狐:聖》となり、《天使:聖》と《悪魔:羊人》を合成したならば、《天魔:羊人》となります』
詳しい説明をどうもありがとうございます。早速この三つをそれぞれ合成してみて、その中から選びましょうか。
『…あと、当然ですが、この合成機能はデメリットも存在します。例えば、《天使:聖》の種族限界レベルが20とすると、他の種族と合成した場合、種族限界レベルが倍になります。もう一つ、初期のSTR、INT、VIT、DEX、AGI、LUCの数値をプレイヤーが決められなくなります』
ふむふむ。つまり、なんの問題もないということですね。
「では早速。《悪魔:羊人》と《獣人:狐》を合成」
結果。《獣人悪魔:羊人及び狐人に変態可能》となった。
のこりの二つの結果は既にAIさんがやってくれたのでもうやらなくていいでしょう。
そして新たに出来た選択肢は先程と変わらず三つ。
《獣人:狐》+《天使:聖》=《天狐:聖》
《天使:聖》+《悪魔:羊人》=《天魔:羊人》
《悪魔:羊人》+《獣人:狐》=《獣人悪魔:羊人及び狐人に変態可能》
さて、どれにしましょうか。
『よろしければ先にステータスの詳細内容を開示しましょうか?』
「あ、それでお願いします」
グッドアイデア!AIさんナイス!私はおかしなテンションで、心のなかでAIさんを褒め称えるのであった。
『では、それぞれの種族の初期ステータスを表示しますね』
「わかりました」
〈名前:Aya 性別:女 種族:天狐:聖LV1/40
職業:空欄
HP:500
MP:1160
SP:500
STR:1
INT:33
VIT:1
DEX:20
AGI:10
LUC:1
残りステータスポイント:0
《スキル》
〈空歩Lv1〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉
《控え》
残りスキルポイント:30〉
〈名前:Aya 性別:女 種族:天魔:羊人LV1/40
職業:空欄
HP:500
MP:1180
SP:500
STR:5
INT:34
VIT:1
DEX:24
AGI:1
LUC:1
残りステータスポイント:0
《スキル》
〈反転Lv1〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉
《控え》
残りスキルポイント:30〉
〈名前:Aya 性別:女 種族:獣人悪魔(羊人、狐人)LV1/40
職業:空欄
HP:500
MP:1000
SP:500
STR:10
INT:25
VIT:1
DEX:19
AGI:10
LUC:1
残りステータスポイント:0
《スキル》
〈超嗅覚Lv1〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉
《控え》
残りスキルポイント:30〉
「《天魔:羊人》でお願いします」
この中で一番INTが高いのがこれでしたから。後悔はしてません。
『かしこまりました。…完了。次に職業を決めます』
職業は当然……、
「《回復術師》でお願いします」
『即答ですね。はい、かしこまりました。…完了。最後に、スキルを決めます』
AIがそう言うと、タブレットに大量の文字が羅列されていきます。
「…わあ。初期スキル多すぎです」
『…ゲームマスターがこのゲームに掲げた、「自由を謳歌できるゲーム」という理想を現実にするにはそれくらいないと無理なんですよ』
心なしかAIさんの声が疲れている気がしますね。…はい、気のせいでしょう。
–––スキルを選びましょうか。
とりあえずスキルポイントは全部で30ポイント。別に全部使わなくてもいいらしいです。
そしてスキルスロットは全部で9つ。一つは〈反転〉で埋まっているので実質は8つですが。
〈反転〉…ステータスの数値を一箇所のみ入れ替えることができる。(例:STR50、INT80-反転使用→STR80、INT50)効果時間はINT×5秒。ゲーム内時間の一日に一回使える。ただしこのスキル使用後、効果時間と同等の時間の間、魔法の使用が出来なくなる。
まあ、とてつもなく有能なスキルであった。
「あ、因みにですが種族合成機能について、私以外に気づいた人っていました?」
『…今のところはあなたを含めて5人だけですね』
ふむふむ。まあ、あの二人なら確実に気付くでしょう。他の方は知りませんが。
「–––とりあえず、〈回復魔法〉〈詠唱破棄〉〈言語理解促進〉〈杖術〉〈魔陣術〉〈短剣術〉〈鑑定〉をとりましょうか」
とりあえず、限定スキルというもの以外読み終わったので、私に必要なスキルを順々と取っていきます。
〈回復魔法〉に1P、〈詠唱破棄〉に5P、〈言語理解促進〉に5P、〈杖術〉に1P、〈魔陣術〉に1P〈短剣術〉に1P、〈鑑定〉に1P。残り15ポイント。
「んーと、他に有用そうなスキルはありませんし…。限定スキルとやらを見てみますか」
私は《限定スキル》という項目をタップして、そのページを開きました。
そこに書かれていたものは、
「…〈慈悲者〉(封印)ですか」
…たしか、どっかの天使の名前だったような……。まあ、どうでもいいでしょう。
「というか(封印)されてたら使えないのでは…?」
私はそれを長押ししてスキルの詳細を確認しました。
〈慈悲者〉…他者に慈悲を与える権利を持つ。(只今封印中。テヘペロ☆)現在はINTを2倍する能力を持つ。
なんとこの破格の能力でスキルポイント15だそうです。これもう手に入れる他ないですよね!
という訳で、私のステータスはこうなりました。
〈名前:Aya 性別:女 種族:天魔:羊人LV1/40
職業:回復術師
HP:500/500
MP:1860/1860
SP:500/500
STR:5
INT:34(68)
VIT:1
DEX:24
AGI:1
LUC:1
残りステータスポイント:0
《スキル》
〈反転Lv1〉〈慈悲者Lv1〉〈回復魔法Lv1〉〈詠唱破棄Lv1〉〈言語理解促進Lv1〉〈杖術Lv1〉〈魔陣術Lv1〉〈短剣術Lv1〉〈鑑定Lv1〉
《控え》
残りスキルポイント:0〉
『再設定はキャラクターを削除しない限り出来ません。本当によろしいですか?』
「よろしいです」
『…かしこまりました。………完了』
突然視界がホワイトアウトしたが、私の体がアバターに変化しただけでとくに異常はありません。
ふむ。尻尾やツノがあるってこういう感覚なんですね……。
とりあえずここには触れられてはいけない、と本能が言っているのでハラスメントガードを施しておきましょうか。
『さて、準備は万端ですか?」
「いつでもおーけーです」
『では、《エヴァーラスティング・ワールド》をお楽しみください』
AIさんがそう言うと、私の意識はプツリと途切れました–––。
『これよりあなたのアバターを作成します』
どこからか、声が聞こえた。私は閉じていた目を開けて辺りを見回します。
しかしどこを見ても、声の主は見つからず、変わりに目に入って来るのは白白白。飾り気もクソもありはしないですね。
「随分とまあ、無骨な空間ですね」
『アバターを作成するだけの空間に、そこまでのリソースが割くことができなかったためです』
私の呟きに、「声」は目ざとく反応して返事を返してきます。
「そうですか…。…その分、このゲーム自体には期待してもいいということですね?」
『はい。期待以上の結果を出せると思います』
「声」は自信満々にそう言ってきました。
ふむ、「声」―――AIさんがここまで自信満々に言うのなら、きっと素晴らしいものなのでしょうね。
『因みにですが、私に肉体がない理由もそれです』
「……さいですか」
とりあえず、私にはどうしようもできないので、軽く流しましょう。
『–––ではまず、プレイヤーネームを入力して下さい』
「声」がそう言うと、私のちょうど胸元の前のあたりに、半透明のキーボードが現れました。
「すみません、既に使われている名前は使えないんですよね?」
『はい。そうです』
なるほど。つまりこれを使えば知り合いも探せるということですね。
「確か……、くふさんとアスさんは名前を変えないと言ってましたね…」
私はキーボードに『as』と入力します。
『その名前は既に使用されています』
次に『kufurinn』と入力します。
『その名前は既に使用されています』
二人とも既に登録しているみたいですね。
私は『その名前は既に使われています』と怒気を込めて言ってくるAIを無視して、次々と知り合いの名前を入力していきます。
「『kaban』」
『その名前は既に使用されています』
……(十分経過)
「『シルヴィア』…ではなく『silvia』」
『その名前は既に使用されています』
……(三十分経過)
「『静々々々々々々々々』…ではなく『シズク』」
『…その名前は既に使用されています』
……(一時間経過)
『いい加減ご自身の名前を入力してください』
「…まあ、一通りの知り合いの確認は終わりましたし、そうしましょうか」
私は『Aya』と入力しました。
『…その名前は既に使用されて……いませんね。プレイヤーネームを『Aya』に決定します。よろしいですか?』
「おーけーです」
するとあたりの景色が切り替わり、目の前に自分と全く同じ造形をした人形のようなものが現れました。
『ここでは、R-18に抵触しない程度までならば、好きなようにアバターをカスタマイズできます』
例えば、このように。AIがそう言うと、私と全く同じ造形をした人形がまるでナ○ック星人のような造形になってしまいました。
この人形と私はデータ的に直結しているのか、この人形がナメッ○星人になったと思ったら、私も緑色の肌をした○メック星人になっていました。
「…もとにもどしてくださいよ?」
『…ぶふっ、も、勿論です」
…いま、笑いましたね。…殴りますよ、こんちくしょう!
–––さて、気を取り直してアバターメイキングといきましょうか。
私は先ほどから目の前にある、タブレットのようなものを手に取った。
そこには様々な人のパーツが掲載されていて、なんとパーツを自分で作成する、という項目もありました。
とりあえず私は、目の色、髪の毛やその他諸々の毛の色を真っ白に染めました。肌はもともと白いほうなので、とくに変更しなくても問題ないです。
リアルと容姿は変えた方がいいというが、別に髪の毛や眼の色を変えただけで人の印象はだいぶ変わるのです。多分問題ないでしょう。
私はタブレットの画面の右上にある「決定」ボタンを押しました。
すると次は、様々な種族が画面いっぱいに…、というより画面を飛び出で表れました。
頭から獣の耳、腰のあたりから獣の尻尾を生やした私。
頭から二本の丸みを帯びたツノが生えいて、腰のあたりからなにやら形容しがたい形をした尻尾を生やした私。
頭から……etc.
とりあえず全部見終わった私は、なににしようかとめちゃくちゃ迷っていた。
これもいい。あれもいい。自分でキャラメイクできるお陰で、ただのゲーム一本だけで、ここまで迷うことができるのだ。
…それはどうでもいいですね。
「んぅ…、私がやりたい職業は、《回復術師》…。それに合ったものにしましょうか」
私がそう呟くと、AIが気を利かせてくれたのか、回復術師に適さないと思われる種族が、パッとこの場から消え去りました。
それでも、見る限りだとまだ20種類ほどあります。
「むぅ、この中から選ぶとしたら《悪魔:羊人》か《獣人:狐》か《天使:聖》なんですが……」
私はこのとき知らなかった。この種族選択に表れる種族は、現実の自分自身のスペック–––潜在能力など–––に依存することを。
「んー…、種族合成機能とかありませんか?」
『…ある、みたいですね。第一陣のみの限定機能だそうです』
私の疑問に対し、AIはすぐに答えてくれた。AIさんめっちゃ有能ですね。
「種族合成機能について説明をお願いできますか?」
『わかりました。–––種族合成機能とは、名前の通り、下位種族–––初期種族のこと–––と下位種族を合成して、《特殊下位種族》をつくる機能です。《特殊下位種族》は、別の下位種族と合成することは出来ません。–––これのメリットは、スキルレベルの上昇速度が2倍になります』
AIはこのように。と言って、実例を見せてくれました。
『例えば、《Aya》さまの選んだ三つのうち二つの種族を合成したとすると、《天使:聖》と《獣人:狐》ならば《天狐:聖》となり、《天使:聖》と《悪魔:羊人》を合成したならば、《天魔:羊人》となります』
詳しい説明をどうもありがとうございます。早速この三つをそれぞれ合成してみて、その中から選びましょうか。
『…あと、当然ですが、この合成機能はデメリットも存在します。例えば、《天使:聖》の種族限界レベルが20とすると、他の種族と合成した場合、種族限界レベルが倍になります。もう一つ、初期のSTR、INT、VIT、DEX、AGI、LUCの数値をプレイヤーが決められなくなります』
ふむふむ。つまり、なんの問題もないということですね。
「では早速。《悪魔:羊人》と《獣人:狐》を合成」
結果。《獣人悪魔:羊人及び狐人に変態可能》となった。
のこりの二つの結果は既にAIさんがやってくれたのでもうやらなくていいでしょう。
そして新たに出来た選択肢は先程と変わらず三つ。
《獣人:狐》+《天使:聖》=《天狐:聖》
《天使:聖》+《悪魔:羊人》=《天魔:羊人》
《悪魔:羊人》+《獣人:狐》=《獣人悪魔:羊人及び狐人に変態可能》
さて、どれにしましょうか。
『よろしければ先にステータスの詳細内容を開示しましょうか?』
「あ、それでお願いします」
グッドアイデア!AIさんナイス!私はおかしなテンションで、心のなかでAIさんを褒め称えるのであった。
『では、それぞれの種族の初期ステータスを表示しますね』
「わかりました」
〈名前:Aya 性別:女 種族:天狐:聖LV1/40
職業:空欄
HP:500
MP:1160
SP:500
STR:1
INT:33
VIT:1
DEX:20
AGI:10
LUC:1
残りステータスポイント:0
《スキル》
〈空歩Lv1〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉
《控え》
残りスキルポイント:30〉
〈名前:Aya 性別:女 種族:天魔:羊人LV1/40
職業:空欄
HP:500
MP:1180
SP:500
STR:5
INT:34
VIT:1
DEX:24
AGI:1
LUC:1
残りステータスポイント:0
《スキル》
〈反転Lv1〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉
《控え》
残りスキルポイント:30〉
〈名前:Aya 性別:女 種族:獣人悪魔(羊人、狐人)LV1/40
職業:空欄
HP:500
MP:1000
SP:500
STR:10
INT:25
VIT:1
DEX:19
AGI:10
LUC:1
残りステータスポイント:0
《スキル》
〈超嗅覚Lv1〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉〈〉
《控え》
残りスキルポイント:30〉
「《天魔:羊人》でお願いします」
この中で一番INTが高いのがこれでしたから。後悔はしてません。
『かしこまりました。…完了。次に職業を決めます』
職業は当然……、
「《回復術師》でお願いします」
『即答ですね。はい、かしこまりました。…完了。最後に、スキルを決めます』
AIがそう言うと、タブレットに大量の文字が羅列されていきます。
「…わあ。初期スキル多すぎです」
『…ゲームマスターがこのゲームに掲げた、「自由を謳歌できるゲーム」という理想を現実にするにはそれくらいないと無理なんですよ』
心なしかAIさんの声が疲れている気がしますね。…はい、気のせいでしょう。
–––スキルを選びましょうか。
とりあえずスキルポイントは全部で30ポイント。別に全部使わなくてもいいらしいです。
そしてスキルスロットは全部で9つ。一つは〈反転〉で埋まっているので実質は8つですが。
〈反転〉…ステータスの数値を一箇所のみ入れ替えることができる。(例:STR50、INT80-反転使用→STR80、INT50)効果時間はINT×5秒。ゲーム内時間の一日に一回使える。ただしこのスキル使用後、効果時間と同等の時間の間、魔法の使用が出来なくなる。
まあ、とてつもなく有能なスキルであった。
「あ、因みにですが種族合成機能について、私以外に気づいた人っていました?」
『…今のところはあなたを含めて5人だけですね』
ふむふむ。まあ、あの二人なら確実に気付くでしょう。他の方は知りませんが。
「–––とりあえず、〈回復魔法〉〈詠唱破棄〉〈言語理解促進〉〈杖術〉〈魔陣術〉〈短剣術〉〈鑑定〉をとりましょうか」
とりあえず、限定スキルというもの以外読み終わったので、私に必要なスキルを順々と取っていきます。
〈回復魔法〉に1P、〈詠唱破棄〉に5P、〈言語理解促進〉に5P、〈杖術〉に1P、〈魔陣術〉に1P〈短剣術〉に1P、〈鑑定〉に1P。残り15ポイント。
「んーと、他に有用そうなスキルはありませんし…。限定スキルとやらを見てみますか」
私は《限定スキル》という項目をタップして、そのページを開きました。
そこに書かれていたものは、
「…〈慈悲者〉(封印)ですか」
…たしか、どっかの天使の名前だったような……。まあ、どうでもいいでしょう。
「というか(封印)されてたら使えないのでは…?」
私はそれを長押ししてスキルの詳細を確認しました。
〈慈悲者〉…他者に慈悲を与える権利を持つ。(只今封印中。テヘペロ☆)現在はINTを2倍する能力を持つ。
なんとこの破格の能力でスキルポイント15だそうです。これもう手に入れる他ないですよね!
という訳で、私のステータスはこうなりました。
〈名前:Aya 性別:女 種族:天魔:羊人LV1/40
職業:回復術師
HP:500/500
MP:1860/1860
SP:500/500
STR:5
INT:34(68)
VIT:1
DEX:24
AGI:1
LUC:1
残りステータスポイント:0
《スキル》
〈反転Lv1〉〈慈悲者Lv1〉〈回復魔法Lv1〉〈詠唱破棄Lv1〉〈言語理解促進Lv1〉〈杖術Lv1〉〈魔陣術Lv1〉〈短剣術Lv1〉〈鑑定Lv1〉
《控え》
残りスキルポイント:0〉
『再設定はキャラクターを削除しない限り出来ません。本当によろしいですか?』
「よろしいです」
『…かしこまりました。………完了』
突然視界がホワイトアウトしたが、私の体がアバターに変化しただけでとくに異常はありません。
ふむ。尻尾やツノがあるってこういう感覚なんですね……。
とりあえずここには触れられてはいけない、と本能が言っているのでハラスメントガードを施しておきましょうか。
『さて、準備は万端ですか?」
「いつでもおーけーです」
『では、《エヴァーラスティング・ワールド》をお楽しみください』
AIさんがそう言うと、私の意識はプツリと途切れました–––。
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