身の覚えの無い妹が出来てしまった。しかも、誰も存在を認知できないんだから驚きだ!いやーどうしよう、HAHAHAHAHA!!・・・どーすんのよ、マジで・・・。

がおー

106C 足元に魔力の衝撃波を放ってみた結果

足元付近を埋め尽くしていた何かが吹き飛ばされ、空洞が出来、足が身動き出来る様になる。

さらに、3発、4発と、次々衝撃波を撃ちこみ、空洞を広くしていく。

撃ち込み続けると

「・・・わっ!・・・・・・眩しい・・・っ!!・・・・・・ひ、光りだ!!」

今までの暗黒の世界に光りが差し込む。少し、目が眩んだが、光りに目を慣れさせつ、また、足元の先の光りを見てみると、掘り起こされた先、10メートルは先に、空が見えた。

やはり、ここは土の中だったらしい。

地上から差し込む光によって、僕の周囲にある物が、土である事も確認出来た。

「お兄ちゃん、大丈夫?」

僕が目が眩んでいるのを、心配してくれる千尋ちゃん。

「ああ、大丈夫だよ・・・」

「まだ、あまり、空を見ない方が良いです、お兄さん」

「うん・・・そうだね」

千歳ちゃんの言う通りに、僕は、目を、出来るだけ光源から避けつつ、光に慣れさせる。

「とりあえず・・・上ってみるか、穴の外まで・・・」

「そうですね、こんな所に居てもしょうがないですし・・・」

僕は、土の壁を魔力で構成したフックを刺しながら登っていく。

「もう、外は相当時間が経っているんでしょ?千尋さんが住んでいた城も無くなって居そうだね」

「そうですね・・・、あの国王に関しては腸煮える思いですが、住んでいた国が無くなっているかもと思うと寂しいです・・・」

「・・・・・・ちょっと・・・・・これは・・・・・・、分かりますか?お兄様・・・・・・・」

「ああ・・・わかるよ、ソルフィちゃん・・・酷い瘴気だね・・・」

外まで後3メートルといった所で、急に、魔力の瘴気が酷くなって来た。普通の人間なら、気分が悪くなって、倒れるだろう。魔物や魔族だって、好まないタイプの瘴気だ。僕は、僕自身の魔力が強い為、瘴気の影響は受け無いのだが。

「地上は、魔族の魔方陣でもあるのかな?この瘴気っぷりは・・・?」

「分かりませんわ・・・。でも・・・・・・うう・・・・・・この瘴気は魔族も倒れる者も居る瘴気ですわ・・・。尋常じゃない・・・。お兄様、気をつけて下さいまし、ソルフィ達が居た時代とは、環境が変わっているかもしれません」

ソルフィちゃんが心配そうに言った。

確かに、尋常じゃないと思う、外に出れるまでは残り1メートル程度だが、瘴気の濃度がさらに濃くなった。僕自身にはどうって事無い程度だが。

僕は、地上に手を掛けて、そして、穴の外に出た。

すると・・・

外は、赤い、真っ赤だった。空の青さ以外は、真っ赤。

地面は、真っ赤な砂で覆われており、赤色の砂漠のど真ん中に僕は居て、辺りは、赤い砂丘しか無かった。


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